今回は
白根御池小屋から北岳山頂へ
「今日も展望無いね.....」
「稜線で風さえ無ければ○としなきゃ・・・」
小屋に泊まった翌朝、お天気予報は曇り時々雨・・
早朝、突然ヘリの音・・雲の切れ間より近づき、あっと言う間に負傷者をピックアップして行きました。
こんな雲の中、切れ間をねらっていたのでしょう。県警ヘリは頼もしい限りです。
出発直前、昨夜親しくなったご夫婦の合羽が乾燥室から無くなる事件発生!一大事です。
同じメーカーで同じ色の合羽が沢山干して有るので、間違えたのなら判りますが・・無い!!。
故意ではないと思いたいですが・・無い!。
その方は、合羽のレンタルが有り、広河原インフォメーションに返却すれば良いとの事で、出発されました。
「昨夜のうちに、乾燥させた物全て回収して良かったやろう・・」
「ほんとやね~」「合羽や靴は名前を書いていても間違える人が居るっちゃ」
今日は”草すべり”を登って稜線に出て、北岳山頂から北岳小屋までゆっくり7時間の予定・・。
6時に出発、稜線に出るまで標高差600mを距離1kmで登ります。
男の子の体調は喉と鼻水が・・・数日前の女の子の症状です。
女の子はすこぶる元気。
”草すべり”と言う急な斜面を登ります。下にテント場が・・。
皆さんに追い越されながらも、とにかく登ります。
鹿の食害のため張られたフェンスに沿ってぐんぐん標高を上げます・
フェンスの中は見渡す限りのお花畑で・・・。
いろんな花が咲いていますが、名前はほとんど判りません。
シナノキンバエとタカネグンナイフウロの群生地。名前は同室だったご夫婦に教えていただきました。
ハイ松も多くなり”草すべり”もそろそろ終わり。
「ね~・・草すべりって何処?まだ?」「今草すべり上部!!」
「えぇ~~、草すべりってグラススキー場みたいな所想像してた・・」「」
「普通にお花畑の急斜面じゃん」
ハクサンイチゲとシナノキンバエのお花畑が続きます。傾斜が緩やかになってきました・・そろそろ・・。
そして「稜線に出た~~」「やっと、やっと稜線や・・」北岳山頂はまだまだ先!!!見えません。
稜線歩きです。お天気が回復してきた~~。でも青空を見たのはこの時だけでした。
チシマギキョウかイワギキョウか区別が付きませんが、男の子お気に入りです。
北岳肩ノ小屋が見えてきました。しかしここはまだ肩!頭のちょっぺんはまだまだ先です。
約3時間半経ったので、チャンポンと白ご飯、まあ~ラーメンライスです。
地名『北岳の肩』なんだ!小屋の名前『北岳肩ノ小屋』・・違和感有りです。どうでも良い事・・。
食事も済んで・・山頂に向けて・・。
雨粒はほとんど有りませんが、完全に雲の中!合羽を着ないとびしょ濡れになります。
チョウノスケとハクサンイチゲ、キタダケソウ、チングルマ・・図鑑を見てもまだ区別ができません。
左がチョウノスケ、右がハクサンイチゲでチングルマは丸い葉っぱだそうです。
3000mの岩場に、こんなお花畑が続きます。
20分登ってガスが晴れると・・・、
眼下に肩ノ小屋・・・まだほんの少ししか登ってません・・ここからが急な岩場です。
ガスが全く無かったら・・最高なんですが・・。
こんなのを見つけ、名前も判らず撮っておいたのですが・・
北岳山荘で「立派なイワベンケイが山頂手前に有ったね~~」と皆さん話題に・・画像を見せていただくと・・
「私も撮りました・・これイワベンケイなんですか」
立派なイワベンケイだそうです。バレーボールぐらいの大きさでしょうか、
ガスで展望の無い中、横風で顔もびしょ濡れ・・やっと山頂の陰が・・
この頃男の子と、女の子の距離が微妙に離れて・・・遅れています。
山頂標識が・・「着いた・・・」
北岳山頂!!3193mです。ここから富士山が見たかったのですが・・。
この天気で3000mの稜線にしては弱い横風だった事が何よりの救いでした。
またもやお疲れの男の子、そして最高の満面の笑顔お見せできないのが残念な女の子。
白根御池小屋から4時間40分、標高差960m登って来ました。
昨日の広河原からだと合計8時間10分、標高差1670m登った事になります。
国内第2位の標高の北岳山頂!「やったね~~」「確かに・・・やった」
視界がね~~・・20mも無い・・。
富士山、北アルプスの山々、八ヶ岳連山、そして南アルプスの山々が見渡せる・・はずですが・・・。
それは今度またおいで~~と言う事でしょう。
今日の予定はまだ・・北岳山荘まで岩場を標高差320m下らなければいけません。