今回は
長衛小屋、雨のテント撤収から白根御池小屋まで
「やっぱり雨や~~」
「昨日甲斐駒ヶ岳登って良かった」
予報とおり夜半から雨、それもしっかり雨です。
当初の予定より1日早いスケジュールです。
今後の選択肢は二つ、
1.テントをこのままにして北沢峠から仙丈ヶ岳を往復する。
2.テントを撤収して広河原から北岳白根御池小屋まで行く。
本降りの雨で何も見えないであろう仙丈ヶ岳はパスして、
展望が無いのなら広河原から樹林帯の急な坂を白根御池小屋に向けて3時間頑張る事に決定 !
予想していたとはいえ雨のテント撤収から2日目の始まりです。
昨夜の残りご飯とパン、スープを軽く食べて・・・。
テント内の全てをザックに詰めザックカバーをして、靴を履いて、合羽を着て・・さあ~外に出てテントの撤収です。
男の子は喉がイガイガで頭痛も真からは治っていません。熱は無いようです(計ってないですが)。
しかし!!!行くっきゃない、気持ちはバリバリです。
テントのフライシートは刷毛塗りの撥水加工をしてきたので思ったより濡れていません。でもやっぱり重いです。
バスで広河原に行くため北沢峠のバス停へ、歩きます。
バス停で順番を確保し、横の長衛荘の探索へ。
このメニュー・・・どう思いますか・・?
山小屋とは思えない・・普通の喫茶店か、レストラン並み・・
車で食材を運べるので当たり前・・・と思いますが・・どうなのかな~
ありがたい事なのでしょうね~~?
バスは1台!!!、ぎゅうぎゅう詰めで・・それにみんな雨で濡れてるし・・・暑いし・・蒸れるし、
最悪の山岳林道走行45分間を経て、広河原に着き。
野呂川の吊り橋を渡り・・・・さあ標高第2位の北岳に登ります。
情報収集と、お腹がちょっと空いたので軽食でもと広河原山荘によると・・・
あわただしく無線が飛び交ってます。
雪渓で滑落して1重傷、1軽傷・・白根御池小屋に登山者が搬送している・・・。
「私達も雪渓下るよね・・」「下るよ!アイゼン持ってきたし!」
「・・急だよね・・」「滑り台みたいな所横切るよ」「。。。。。。」
早めのランチに肉うどんをいただいて・・・これでお昼過ぎまで大丈夫・・、
樹林帯の急登は標高差700mを距離1000mで一気に登ります。
合羽を着て・・雨に濡れたテントを担いで・・11時に出発。
「これ何?」調べるとヤマホタルブクロ?
「こっちは?」「チシマギキョウだ・・?」
花が咲いてる事に立ち止まりますが、生活防水程度のコンデジを濡らす事を嫌い画像がほとんど有りません。
それだけけっこうな雨足でした。
下りてこられる方は、一目でびしょ濡れ!!ヨレヨレ!!、気持ちヘロヘロ。
「稜線は暴風雨です・・」今日は北岳肩ノ小屋で停滞されている方が多いとか・・・。
私達は白根御池小屋までだし、時間的に余裕もあるし、雨を楽しむと気持ちを切り替え・・
超スローペースでゆっくりと・・。
「ギンリョウソウが有る・・」何処の山でも反応します。「中の目の色が九州と違う・・・」
急登が終わりトラバース道へ・・・小屋までもう少し。
こんな森、九州には有りません・・・。
「これよく見るね~」図鑑を見ても?
15時前に3時間弱かかって、白根御池小屋に到着
GPS計測で3km、2時間50分、累計登り745m、下り45mでした。
白根御池小屋は最近建て替えられた立派な綺麗な小屋でした。
食料計画では夕食を2日に1回小屋でいただく(外食)予定です。
「夕食どうする?・・小屋でいただく?」
「・・・・雨けっこう降ってるし、テント泊も止めて小屋に泊まろうか・・」
「賛成!!!~~」基本超軟弱イージーな2人です。予定外の16000円(1泊2食8000円)の出費・・。
小屋では滑落者の救護で警察の方や小屋の方があわただしく・・・雨で負傷者の下山方法を検討中でした。
最終的には翌朝、一瞬の雲の合間をヘリでピックアップ!されました。
小屋の掲示板には『雪渓の通行はアイゼン必装着!』と張り紙が...
小規模の小屋のため、乾燥室も小さく3畳程度・・・満員御礼状態で湿度200%。
しかしここで、女の子が大胆に、テントを乾かす荒技に挑戦し(男の子は見張り役)、ほどほどに乾かす事ができました。
意気揚々と部屋に戻ると、ザックの下が水たまりができるほどびしょ濡れで布団が濡れ、慌てて今度はザックを乾燥室へ・・・。
これがテント泊だったらまたまた大慌てだった事でしょう。
雨の日は小屋泊のありがたさを実感しました。
「乾燥で16000円の元取ったね」「まあコインランドリー無いからね・・」
小屋の夕食は豚肉のショウガ焼きをメインにその他数品、ご飯お味噌汁おかわり自由でした。
美味しくいただき、食後は神戸からのご夫婦、平均年齢7?才の女性軍団と楽しくお話でした。
小屋の部屋は8人部屋で、小屋の方の計らいか、同年代のペア4組で、消灯時間まで山の話が弾み楽しいひとときを過ごす事ができました。
テント泊では夕食を済ませるとすぐにテントに入り他の方とのコミュニケーションが少ない私達!
小屋泊だと同室の方々のお話ができ、小屋泊も良いもんだと感じました。
そのうちの一組の方達は翌々日に大樺沢雪渓を下る時まで前後になりながらご一緒でした。
お世話になりました。
意外に女の子がお疲れ・・・、男の子は気持ちで頑張っていました。
本当に雨の日は小屋泊がありがたい・・。