エデュパな日々

受験指導20年のカリスマ講師が
理数系受験個別教室を開設
新たな挑戦が始まる!

パズル塾

2006-12-11 17:40:39 | 教育
昨日「情熱大陸」で、また「あの塾」が取り上げられていた。特殊性・話題性のある私塾だからメディアには馴染み易いのは頷ける。今年5月末に産経新聞夕刊「君たちの空~塾からのエール」に3回連載された拙稿にも同じ塾を載せておいたのでちょっと長いけれど引用しておきます。

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 先日,愛犬の散歩を終え朝刊のTV欄に目を通すと「合格の鍵は『教えないこと』」なるタイトルが目に入った。二年前に出版され話題になった受験関連の教育本が題材になっているとすぐに解った。「少数の難問を予備知識なく解かせ,解説もほぼしない。それが考える力を育て,子供を強くした結果,受験での成功はおまけのようについてくる。」という。同様の考え方は昔からあるが,今日の受験界においては少数派に属する。百花繚乱の感のある中学受験業界の多数派は,こぞってサービスの良さをウリにしており,その多くは生徒や保護者に迎合する方向でなされている。「生徒が問題を解らないといえばすぐに答えを教える,保護者の要望があれば何でもすぐに応じる」といったように。
 塾はデパートやホテルではなく,「お客様のわがままをとことん聞いて気分良く過ごしていただく」では教育に携わる者として職分を果たしているとはいえまい。サービスの方向性を誤ってはならない。そういった現状に一石を投じる形で,冒頭のような主張がメディアで大きく取り上げられるのだろう。
 何も教えないか,過保護なまでに教えるか,どちらが子供を伸ばすのか。この問いは算数(数学)は思考力か,暗記かという問いに酷似している。極論は歯切れ良くすがすがしくさえあるが,必ずしも妥当ではない。私にいわせれば答えは簡単。「教えるべきことは教え,考えさせるべきことは考えさせる。覚えるべきものは覚え,考えるべきものは考える」。要はバランス。個々の子供に合った絶妙のバランスをとらせることこそが私の仕事だ。

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