母は強し

ここ数日ノンノが深夜に散歩をせがむ。

説明会続きで朝の散歩がなおざりになっているからだろうか。

先日，おきまりのコースを少々外れ，新幹線の高架の下をつかしん近くまで行くと，見慣れない猫に遭遇した。

いつものように猫ちゃんへの親愛の意味を込めて追いかけると，小木の上に駆け上がっていった。

近寄ってよく見ると薄茶色の子猫でまだ動きがのろい。可愛いなぁと見入っている私をそっちのけにノンノが辺りをクンクン嗅ぎだしたと思ったら，突然横に飛びのいた。

警戒するノンノの視線の先で，大猫が，こちらも警戒のポーズを取ったと思ったら走り去っていった。

「今日は新しいニャンコに会えて良かったな」とノンノに話しかけていると

先ほど走り去ったはずの大猫がノンノに猛然と向かってくる。

毛は総立ち，牙をむいて「フーッ！」と音を立てている








「キャンキャーン！」







今まで聞いたことのないような鳴き声を上げて逃げようとするノンノ

あと少しで激突というところで私が前に立ちはだかって事なきを得た

その後，大猫は小木の上に登って子猫に近寄っていった。



「お母さんなんだ」




普通逃げるはずの猫が命がけで突進してきた意味がやっと解った。


「ごめんなニャンコ」






あちらは子猫を守り，こちらはノンノを守る。

子供を大きな犬から守るのはともかく，犬を猫から守るなんて


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散歩のとき猫から逃げなきゃいいけれど，と思っていたら今朝も元気に猫ちゃんのを探していて，ホッ