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マスコミとバスツアー

2012-05-04 22:37:11 | Weblog
バス会社、違法10項目超 高速事故、国交省処分へ(朝日新聞) - goo ニュース

他にニュースがないのか分かりませんが、大手マスコミによる弱小バス会社バッシングが横行しております。
バス事故によってお亡くなりになった方はとても気の毒であり、非は全くありません。
しかし、現在のバスツアーの料金システムでは、自ずとバス運転手の労働環境やバス運転手の質そのもを維持出来るだけの収益をあげることは難しく、バス会社にだけ非を押し付けるのは問題に解決にはなりません。

今回の事故を起こしたバスツアーだって、一席3500円だとか。
44席が満席だったとしても、売り上げは15万円。
そのうち企画側(ハーヴェスト)がどれ位ピンはねしていたか?
更にあの楽天トラベルによるネット予約が可能だったそうで、一体どれだけ楽天に吸い上げられていたのか?

借りに7割の10万円のお金がバス会社に入ったとして、ガソリン代や高速料金、待機中の運転手のホテル代やバスの駐車場代などの実費を差し引くと6~7万位残るでしょうか?
そのお金でバスの維持費や会社の経費を賄うわけですから、運転手に割けられる手当てはその半分以下。
こんなではとても2名体制を敷くのはどう考えても難しい。

閑散期ならば空気を運ぶよりは格安のお客を運んだ方がましと言うことで安い料金設定はあり得ると思いますが、今回の事故は年に数回のかき入れ時です。
安い料金設定にする必然性があったのかすら疑問です。
当然元請けもバス会社だから、損益分岐点は分かっているはず。
分かっていながら料金を設定していたのは明白
私的には元請けのハーヴェストの料金設定に無理があったように思えますし、
(大多数の消費者が招いた)価格競争による弊害が今回の事故の根本にあるように思います。

関係はありませんけど、東電の引き起こした原発事故は配電事業の一社独占体制の緩みが事故の根本に存在しておりました。
一方で、激しい価格競争にさらされた結果が今回の事故につながりました。(個人的な見解ですが)
ならば、安全を第一に考える企業が一番得をするシステムってどんななんでしょう?
難しい問題ですが、真剣に考えるべき懸案だと私は思います。

事故を起こしたバス会社は書類や届け出の不備を指摘されておりますが、事故当日はバス会社の社長自らが別のバスを運転していたと言うことでしたから、事故を起こした運転手以上に過酷な労働をしいなければならない状況にあったように思われます。
そんな状況で重箱の隅をつつくような報道ばかりのマスコミの姿勢と無責任さ、あるいは思慮の足りなさというモノに疑問を感じざるを得ません。





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1 コメント

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例えば (管理人)
2012-05-04 23:40:11
保険金を料金に上乗せして、乗客にそれを明示させること義務付けるとか。
保険料率は、そのバス会社の過去の行政処分歴、事故歴、更に総走行距離に対する事故率、運転手の運転歴、バスの種類、そして運転手一人当たりの走行距離などを反映させたモノであり、
優良なバス会社であるほど保険料が安くなるか、あるいは不測の事態に対する保障が厚くなるというシステムなんてどうかな?
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