OGUMA    日々軌 小熊廣美の日々新

規格外の書家を自認している遊墨民は、書は「諸」であるという覚悟で日々生きている。

気楽に綴らせていただきます。

能楽らいぶ

2014年05月24日 | 文化・芸術
横浜・三渓園で開催中の「日本の夏じたく」展のイベント「能楽らいぶ」初日。演目は「羽衣」。
期待通りであった。謡いの声と所作に、能の身体性に深く惹かれた。
3日続けて観たいほど。

荒川尚也氏のガラス、吉田佳道氏の竹、今井章仁氏の錫、三者三様の美は同じ花を活けてあればこそ、その材の違いもくっきり浮かび上がる。
今回、飾らない人柄の今井氏の話しのなかで、錫で温めた酒もよし、と聞いて妙に納得。酒は弱いが、私のほしいものリストに入る。

主会場も大賑わい。いい作家たちである。
ここの隠し味は、受付からはじまるお手伝いさんたち。ひとりひとりが魅力的である。

写真は、やはり中村さんの和紙。漆で固めた器。


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拝宮

2014年05月24日 | 和紙作り
写真は拝宮和紙の中村さんの作品。「日本の夏じたく」展、横笛庵からのものである。

漆を塗った作品も楮の繊維を漉きこんだ作品もよかったが、また、加工していない素紙も主会場の方では販売していて、いいしやすいし。

中村さんは狭い世界の和紙業界とも関わりをあまり持っていないようなので、知る人ぞ知る、方なのであろう。東京ずれしていないところがいい。
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古典から、現代、未来へ

2014年05月16日 | ニュース・講座
「2014日本の夏じたく」はここでご紹介したとおり、関東では、今や初夏の風物詩になっているといっても過言ではない。

今回、そのイベントに「能楽らいぶ」がある。

5月23日(金)は、古典、「羽衣」…天女伝説をモチーフにしたなじみ深い物語。
5月24日(土)は、現代、「光の素足」…宮沢賢治作品を題材に、賢治の言葉をちりばめ、賢治の精神世界を能で再現。
5月25日(日)は、未来、「中尊」…800年の時を経て蘇った中尊寺の蓮と石牟礼道子の詩を題材とした新作。

今回は、解説から入るので能鑑賞に馴染んでいない方は是非である。
今回は、表情のあるやなしや、面をつけないので、言葉や普段みられない表情がみられる。
今回は、能装束でなく、紋付き袴なので、所作がよくわかる。
今回は、能装束や何やら、展示もあるので、逆に、そこもよくわかる。
今回は、新作能にも燃える中所宜夫氏、言葉にもこだわる鈴木啓吾氏の情熱が、能の素晴らしさを教えてくれる。
今回は、三日目に、面白い観点からの著作も多く話題の安田登氏も入る。

連日、1時30分開場、2時開演。約2時間で、能のことがそうとうわかるようになるプログラム。


場所 横浜・三渓園・旧燈明寺本堂

このお能を観るだけではもったいない。

「日本の夏じたく」主会場は、鶴翔閣。
横笛庵では、徳島は拝宮手漉和紙工房の中村功氏の和紙のしつらえ。
林洞庵では、ご存じ、ガラスの荒川尚也、錫の今井章仁氏、竹の吉田佳道氏の「迎花」。

能の前に、2時間は最低ほしい。
一日、三渓園もいい。


詳しくは、日本の夏じたくHP参照。

能と書は似ている。
空間を如何に支配するかだ。
右卿先生、一字書作品のはじまりは「虚」。能を観て成った作品であるという。
その的確な表現力には敬服させられる。


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薔薇

2014年05月10日 | 日記

五月の薔薇…。
終点の元町中華街の駅からエスカレーターで上に上に行くとアメリカ山公園。その高台から外人墓地などを横目に散策すること5,6分で洋館がギャラリーになって開放されているところがある。
そこで、横浜出身であるお隣りのおじさまの写真展を拝見。いつもは敬虔なキリスト教信者であるお隣りさんのキリスト巡礼の旅を中心としたものであるが、今回はトルコ紀行のなかで自然とブルーモスクなどのイスラム世界の写真も多いが、いつもより多いのはトルコの美女の写真。

一節によると、オスマン帝国時代、各国に攻め込んだトルコ軍は戦利品とともに顔立ちの美しい女性も「戦利品」として連れ帰ったために、いまでもその子孫が美形だという話もある。

とは、お隣りさんの紀行文のなかから。
イスラム圏の女性は、スカーフで目だけ出して顔をすっぽり覆うスタイルが一般的と思いきや、トルコは100年前、ケマル・アタチュルクが近代化政策のなかで、女性のスカーフをはぎ取ったのだと、お隣りさんが教えてくれた。

さて、その後、白楽の書の教室へ。
そこは個人カルチャーで、狭い場所なのである。
卓球台を一台置けば、もう狭い。前後左右もさほど動けない。
だが、そんな環境でありながら、卓球教室もある。そして、教える方は、プロ中のプロ。

その方とはちあわせ。
国際審判員の資格も持ち、娘も世界卓球に出場、愛ちゃんのお母さんはその方等を参考にして愛ちゃんを育てたようだ。
今回、私も世界卓球にくぎ付けであったので、事細かにお話しを聞いた。

○○が麻雀まで習ったのは…、○○はもどりが遅いので…、○○はやはり天才肌で…、などと。
世界で勝つためには、書道をやったらいい、と冗談っぽくいったが、暗い部屋で蝋燭一本を見つめる瞑想など、さまざまな修練を積んで、選手はあの場にいるのだ。
敬服である。

そしてその方も、せっかくだからと、書の教室を体験。
ちょっと書くと、さすが、人物の書の雰囲気である。
その方の書き順が面白い、となって、それもありか! と思うほどの書き順で、考えさせられたりした。
「下」も、横、右斜め、縦。
「ほう~、たしかに省エネではあるかな、○○に教えれば、戻りが早くなるかも」と私。
その書き順で書いて、世界卓球頂点を目指す???

まばゆい五月。


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日本の夏じたく展

2014年05月03日 | ニュース・講座
5月23日金曜から25日日曜の3日間、横浜は三渓園での「日本の夏じたく」展。
この時期、行って損はない、いや、行かないと損した気分になる初夏の風物詩「日本の夏じたく」。
質の高い作家たちの作品とその人間性がまたいいのである。

今年は気になる能楽師が揃ったお能が旧燈明寺本堂で3日間行われるほか、いつもの主会場以外も使って、質の高いだろうコラボ展示も行われる。
今年のイベントはすでに満席もあり、HPは要チェック。

私は幽霊メンバー。今年も、書いた布地看板があるだけ。

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