シャンプー台でヘッドスパをしていただいていた時、
手足に温かいものが流れていくのを感じました。
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入院中に病院まで出張してきてくれた彼は、たくさんのお客様がいらっしゃる美容室のオーナーさんです。
元気な時に予約を入れていた日は入院していたので、諦めるしかありませんでした。
一人で車椅子で移動するのも許可されていなかったのですから・・・
家族はいつもそこに行っているのを知っていて、気落ちする私に代わり美容室へ電話をして行けない理由を説明したそうです。
すると、病院が承諾してくれるならカットしに行きます!と言ってくださったそうです。
まだ手術してから1か月ほどしか経ってなかったけれど、家族も動いてくれて主治医から許可をもらい、カットをしていただきました。
看護士さんから、カットしてもらって私が明るくなったと言われて、専属の美容師さんが来てくれるなんて初めてだと驚かれました。
月並みな表現しかできなくて申し訳ないのですが、それは施術してくださった彼がとてもいい人だからです。
退院してから、はや1年が過ぎました。
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血の巡りが悪くて半分だけ冷たい手足が、じんわりと温かくなっていくのがわかりました。
シャンプー・ヘッドスパ・・・どれも丁寧な施術のおかげです。さすがです。
彼を支えるスタッフも、多くを語らずとも私の傷や癖を理解していてくれて、自然に温かく接してくれます。
鏡の前に座って、温かく流れるものが透明な涙に変わろうとするのをぐっと堪えました。
ちょっとだけ当時の話しをして笑いに変えて、御礼を告げて、また行かせてくださいね。
癒しの時間をありがとうございました。