やり場のない気持ち

お見舞いに行ってきました。

顔を見せてささやかな手土産に喜んでくれる。

冷たい手と足は浮腫みが強く出て、固まっていく関節は小さな体なのに重くさせてしまう。

最低限しか動かされないから、当然そうなってしまう。

施設はとても綺麗だ。

でも・・・・・

「トイレに自分で行きたい」

「一人で歩きたい」

「動けないから、それができないの。我慢するしかないの。」

静かに、やり場のない気持ちを話す人。

浮腫む足を擦り手を握り締めてただ・・・うんうん・・・と聞いてあげることしかできない。

私も同じ気持ちだったから、とてもよくわかるの。


また来るからね。と部屋を出る時振り返ると、まだ手を振っている。

あの瞬間が、どちら側にとっても表現するのも難しい時間・・・

新しい年を迎えたら、また顔を見せに行こう。