富士山検定
模擬問題(登山編)
第2問 オールコックが富士登山に成功したのはいつ?
※オールコックとは初めて富士山に登った外国人です。
①室町時代 ②江戸初期 ③江戸末期 ④明治初期
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正解 ③の江戸末期
はじめて富士山に登った外国人(富士山にも開国の波)
1860(万延元)年7月、初代駐日英国公使であったラザホォード・オール
コックが、外国人ではじめて富士登山に成功。
オールコックは鎖国を解いた江戸末期、1859(安政6)年からおよそ3年
間日本に滞在した。来日後すぐに富士登山に興味を持ったが、その当時
の日本が尊皇攘夷(そんのうじょうい)運動の活発な時期であったことや、
百姓町人だけが巡礼する富士山へ登るのは駐日公使としてふさわしくない
として、江戸幕府は登山申請を却下していた。
しかし、オールコックは周囲の反対を押し切り、100人近い護衛をつけ
て富士宮の富士山本宮浅間神社から村山浅間神社を経て、富士登山に
成功。
この時、同行していた海軍大尉のロビンソンが測量を行ない、富士山鶴ヶ峰
の高度を4321メートルと計測した。
また、オールコックは日本の国情や生活、風情を精力的に観察し『大君の
都』という見聞録を書き残している。
コラム
60年に一度めぐってくる縁起の良い年とは?━富士山御縁年
富士山は庚申(かのえのさる)の年に出現した」と伝えられ、60年に一度
めぐってくる庚申の年を御縁年(ごえんねん)と呼んでいる。
この年に富士登山すると御利益があるとされ、登山客が例年より多い年で
ある。最近では1980(昭和55)年、1920(大正9)年、1860
(万延元)年。
1860年の御縁年はちょうど、オールコックが外国人としてはじめて
登山した年である。
また、12年毎の申年を小御縁年と呼ぶこともあり、縁起が良いとされる。
庵原郡富士川町の岩渕地区には、富士川渡船の安全を祈願して、12年に
一度の申年に、富士山頂に鳥居を奉納する「鳥居講」という行事が、江戸
時代から今日まで伝わっている。
〔富士山検定公式テキスト〕富士山検定協会著から