山中湖
富士山検定
なるほど知識
富士山で生息が確認されている生物について Ⅰ
◎哺乳類
現在、生息が確認されている哺乳類の数はおおよそ40種類。
その殆どが夜行性のため、昼間はあまり見ることができない。
また、富士山がほかの山地との往来が難しい独立した山であり、
比較的成立が新しいためか、小型な哺乳類ちゅうしんで、大型
なものが少ないのも特徴。
中でも多いのが、ネズミ・モグラ類。
海抜が低く草原の多い地帯では、地表では乾燥を好む草食性の
カヤネズミやハタネズミ、地中にはコウベモグラとアズマモグ
ラが生息する。コウベモグラは主に西日本、アズマモグラは
主に東日本に分布し、より身体の大きいコウベモグラが東進す
るように勢力を広げているが、その勢力の境界が富士山一帯と
考えられている。
また、青木ヶ原樹海など溶岩流上に広がる針葉樹林内では、
日本に生息するモグラ類の中で最小であるヒメヒミズが、
ネズミ類ではホンドヒメネズミやカゲネズミが多い。
さらに海抜の高い標高2400メートル以上の砂礫地帯では、
乾燥地帯でも生息可能なホンドアカネズミ、乾燥を好むハタ
ネズミが頂上付近にいたる各所で見ることができる。
このように、ネズミ・モグラ類は、富士山麓から山頂付近まで
に広く分布する哺乳類である。
大型種の代表例としては、ツキノワグマ、タヌキ、アカギツネ、
ニホンジカなどがある。
さらに、標高1300メートル以上の混交林では、絶滅の危機に瀕
し、1955(昭和30)年に国の特別天然記念物に指定され
たニホンカモシカの生息も確認されている。
{富士山検定公式テキスト}富士山検定協会著2006年発行から
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