タコカレ海を渡る

2010年6月より青年海外協力隊として活動中。10ヶ月のブルキナファソ生活、5カ月の日本待避生活を経て今度はマラウイへ!

場違いにも程がある。。

2012-02-01 01:17:15 | @MALAWI

ただいま、外は結構な雨、中は断水の我が家。



同僚UNVマニの影響で、最近院内のトップレベルの人物が集まる会議に出ることがある。

院長、看護師長、放射線部長、薬剤部長、検査部長、外科医長、小児科医長、整形外科医長・・・そんな面々が集まる会議。

立場的にも英語の能力的にも、私にはまったく場違いな会議なのだが、マニが常に私を一緒に同行させてくれるので勉強だと思って参加させて頂いている。



実は今我々フィジオセラピー科は一つの危機に面している。

我が陣地をのっとられようとしている最中なのだ。


というのは、私たちが治療室や事務室を置いて使っている場所はもともと放射線科の陣地だったらしく、放射線科の隣に位置しているかのように見せかけて、放射線科に属しているかのような間取りになっている。

そこにもって、近々KCHにCTスキャンが導入される。

つまり、フィジオセラピーが立ち退きを迫られていて、そこにCTが入るという図式だ。



で、フィジオの行く先候補としてあがってきたのは・・・



①地下倉庫のどっか(窓もなく、どう考えても埃っぽい空間)


②テレメディスンというネット回線をつかった遠隔講義が受けられる建物(病院本体から離れて別棟になっており患者には不便な立地)


③霊安室(利用者が少ないから・・とかなんとか)






いやいやいや。





いやいやいやいや。。。。





それはないだろー!!!

・・・ということで、断固抗議!!




最終決戦の会議は、明日の午前中に院長室で行われる。

もちろん、マニに連れられて私も参加予定。

ちなみに、マニは1月いっぱい臨時フィジオ科長だったが、もともとの科長が戻ってきて今のマニはただの理学療法士だ。

しかし、彼が1カ月の間に残した実績は周囲の人々の印象に深く刻まれており、院長秘書なんていまだにマニを科長だと思っている(本来の科長が戻ってきていることは、マニ自身からも私からも告げてある・・)。





上記①~③はさすがにないでしょ、ということで、これら3つの案はすでに廃案。

マニに連れられて院長室に行ったときに持ちあがった代案が、1ーA病棟の場所をフィジオが使うという案だ。


カムズ中央病院には、メインの建物の中に、1-A、1-B、2-A、2-B・・・・4-Bまでの8つの病棟がある。

そのうち、3-A病棟が今全く使われておらず、スッカラカンの状態だ。

もともと産婦人科病棟だったのが、エッセルムタリカ病棟という新棟が建って、産婦人科は全面的にその棟に引っ越ししたため、空き地になっている。



フィジオ科は体の不自由な人が多く来るから地階が望ましいということで、1-A病棟が3-A病棟の場所に移り、フィジオが1-A病棟の場所に移るというのが、今一番有力な候補となっている案なのだ。



明日はその案で行くかどうかという最終決定と、もし決定されたら日取りをどうするかなどの詰めが行われるはず。

個人的にはこの引っ越しを機に、5Sを推進したいな、というのが企み。


はてはて、どうなることやら。












リロングウェツアーののち。

2012-01-28 04:20:48 | @MALAWI
年の7月以来、長らくガソリン不足が深刻な問題となっているマラウイ。

根本的な解決策はいまだ見つかってないようだが、先週あたりからガソリンがが十分に供給されている(一時的なもの!?!?)

そんなわけで、車をもっているマラウイアンの友人がリロングウェ市内を車窓からいろいろ見せてくれた。



大統領の公邸や主に各国の大使らが居住している高級住宅街の区域など、通常の公共交通機関(ミニバス)では行きにくい場所を見せてもらった。

残念ながら写真がないのだが、リロングウェの富んだ部分を垣間見ることができた。



やはり実感するのは貧富の差。

こんなに生活に温度差があっていいもんだろうか?となんだか居たたまれない気すらする。




これがこの国の現実なり。




この間、職場の杖職人さんと話していて、彼らの給料が月額1万クワチャだということを聞いた。

今の相場でいうと5000円程といったところだろうか。

深刻な外貨不足(実はこれがガソリン不足の根源)でドルの価値が日増しに上がっているので、ヤミのレートで換算すると3500円くらいだ。



まじめに働いてもらえる賃金が月額5000円。

そしてここリロングウェは物価が高い。どうやって生きていけと!?!?




ここマラウイでの一般論として、政府系の病院職員は怠惰である、という声が聞こえることがある。

これが事実かどうかはわからないが、仮に事実だったとしてみよう。

怠惰になってもしかたない待遇であることは否めないのではないか??

やる気がない、仕事しない、と負の面ばかりを並べることはできない。



問題の根っこは複雑で、なかなか難しい。



リロングウェ市内をみながら、この国が抱える問題の難しさを感じた日だった。









ブルキナ隊のキズナ

2012-01-28 04:20:48 | @MALAWI
先日、突然ブルキナファソにいる同期から電話がかかってきた。

「いや~、どうしてるかな~とおもって~」という極めて軽いノリの電話。

話題は互いの近況やブルキナの様子や、帰国後のことなんかだった。

彼女はブルキナに再赴任した数少ない同期の一人。日本退避中には北海道の実家に遊びにも来てくれた。

 ちなみに、日本食の話題で盛り上がったスカイプのチャット相手。あれ、いつの話だったっけ・・!?!?




また別の日、スカイプ上で随分久々に元ブルキナ同期がオンラインになっているのを発見。

彼女はガランゴの最寄りのテンコドゴ市に住んでいた同期で今はボツワナに赴任している。

ブルキナでは近所同士だったのもあって、多分もっとも頻度高くあってた同期だ。

任地でのオンライン環境を整えるのに相当時間がかかって最近ようやくネットがつながるようになったとか。



9月にマラウイに来るとき、南アフリカまで一緒に来たのだが、その時以来に久々にしゃべる。

やっぱり活動の近況のことや新しい任国のことや、ブルキナの昔話などが話題。





たまたま似たような時期に元ブルキナ隊の友達とこうやって直接コンタクトをとる機会があって思ったこと。

ブルキナ隊のキズナ、強し!!



しんどかった駒ヶ根のフランス語訓練、過酷なブルキナの生活環境、国外で東日本大震災のニュースを受けた衝撃、まさかの国外退避。



たくさんの時間を共有した。そしてそのどれもが濃密で忘れ難い。



2人としゃべったのはほんのちょっとの時間だったのだが、なんだかすごく励まされた気がする。


持つべきものは仲間なり。

本当に、いろんな人に支えられて今の自分があるのだなーと実感させてくれた二人に感謝。






難民キャンプにて

2012-01-22 04:22:25 | @MALAWI
またも5Sという単語を書いてしまうが、実は5Sワークショップの副産物が人脈だった。

今まであまり接点のなかった他のボランティアとのつながりが生まれたことは大きな収穫。


そこで繋がった先輩隊員の一人が誘ってくれて、首都からほど近いところにある難民キャンプに行ってきた。

目的は「日本語教室」!!

その先輩隊員が月一回のペースで教えているんだそうで。



そこにどうして難民キャンプができているのか、とか、詳しい背景は聞いていない。

私が理解しているのは、なぜかそこにいる何人かが日本語に興味を持ち自主的に勉強しているのをその隊員がサポートしているという事実だけだ。

ちなみに、フランス語圏からの難民も居るので、フランス語が通じたりもする。



乗り合いバスの遅れなどで、少しの時間しか参加できなかったが、彼らが本当に真剣に日本語学習に取り組んでいるのが一瞬でわかった。

とてもハイレベルな内容!

一番話せている人でも1年くらいしか勉強していないというから、その上達ッぷりには目を見張る。



興味をもったので、来月も時間さえ許せば参加させてもらうことにした。




日本語教室の後はキャンプの中でごはん。

難民キャンプのイメージって全然わかなかったのだが、普通に店もあるし食堂もある。

実はキャンプのすぐ近くのマーケットだったのかもしれないけど、マラウイ人でない人たちが混ざっているので、食文化も若干違い、少し面白い物が食べられるというのが魅力だ。


というわけで、チャパティとスパイスのきいたチャイ、ジャガイモが具になったサモサ(春巻きのような食べ物。マラウイアンも作るが具は普通ひき肉で芋バージョンはみたことない)などを食す。

そして、先輩隊員の案内で焼き立てパンが食べられるという店へ。



「10分で焼きあがる」というので待っていたら、10分後にパンを焼き始めたという笑い話付き。。。

それでも、待った甲斐のあるおいしいパンが出てきたから文句はない。


子だくさんの一家がやってるパン屋で、待ち時間は子供たちとのコミュニケーションの時間。

久々に一眼を持ち出していたので、久々にカメラ小僧となって撮影を楽しむこともできた。




実り多い一日。先輩隊員と出逢った人々に感謝。






子供はどこに行ってもこんな感じで元気だ


5Sその後

2012-01-22 03:02:57 | @MALAWI
またも5S関連の話題です。



まずは、一番一番初めの汚い様子をお披露目します。



スタッフのカバンやら掃除用具やら、医療用の備品やらまぜこぜの棚。





私が一番問題視している机。

この上に患者さんのファイルがたくさん乗せられるのだが、どのカルテがどの人のなのか、どれは記録が終わっていてどれが終わっていないのか、まったく混ざりきっていてどうしょうもない状態。


最後に、これはもはや企業秘密ではないのか?というくらいどうしようもない倉庫。

ちなみにココはまだ手つかずで、このまま温存されている。。






そんなこんなで、一応軽く5Sブームが起きてる我がフィジオセラピー科。

5Sの行きつくところは業務改善なわけで、とりあえず私はあの机をどうにかしたかったわけ。

とりあえず、一気に全部なんて無理なんだから、机周辺をめぐる2つの問題(Ⅰ;真実を反映した患者台帳の作成、Ⅱ;先着順の診療&町時間の短縮)だけでいいから、どうにかしたかったのだ。


問題Ⅰの詳細は以下の通り。

① 患者台帳記録係がいないことが多く、その人物不在の時には他のスタッフが書くわけでもない
② 必然的に患者台帳に記録される患者は実際の診療実績よりも少ない
③ 患者台帳が我々の仕事のアウトカムの一つになるのだが、過小評価されてしまう。
④ 統計データがくるってくるので、後から患者動向の分析をしたりといったこともできるわけがない。
    ④に関しては、そんなことをする気配がまずないけどね・・・

とにもかくにも、やった仕事は評価されてしかるべきだし、患者動向の把握という意味でも正しい台帳の作成は大事な仕事だ。



問題Ⅱの詳細は以下。

①患者は付添い人らとどやどやーっとやってきて、誰が先に来たものだかわからない
②付き添い人かと思いきや実は患者ということも割と頻繁にある
 (これはチチェワしかしゃべれない患者さんと私の間に起こるトラブルなのだが)
③特に新しい患者さんの場合、診療の流れなどがわかっておらず、ただひたすら寡黙に待っていることがある。

チチェワがしゃべれれば、ささーっと患者さんに聞いて解決できるんだろうけどもね。。。

私が新患だったら、どうしていいかわからなくて困るだろうなぁと。




それで、まず5Sワークショップの機会を利用して、受付機能を充実させようということになった。

ときどきいなくなる受付嬢、No More Excuse!!! 働いてくれよーということで、彼女が働かざるを得ない環境を作ってしまうことに。



そもそも、受付の看板がかかった部屋は今となっては我々スタッフが休憩に使っているというのが実態だ。

受付がどこにあるのだか、所在があいまいだったので、受付スペースをまず確保。

科内で一番新しい素敵な机を受付嬢に使ってもらうことにした。







 すべての患者さんは診療の前に受付に行ってください! と書いたポスターを作り、受付で必ず患者台帳に患者情報が記載されるように仕向けた(つもり)。 すべては受付嬢の仕事っぷり次第なのだが、科内のすべての人物にこのシステムがアナウンスされているため、ある意味それが監視になって彼女が働いてくれるのではないかという風に期待しているところ。

実はここが一番大きな課題で、彼女の仕事ぶりに問題があればまたシステムを見直すなり人選を見直すなり、手立てを打たなければならないのだが、とりあえず今の時点では彼女を信頼するしかない。



受付では先着順にナンバーカードを患者に渡すことにして、ナンバーカードとカルテを一緒に指定のボックス(BOX1)に入れてもらうことにした。





治療者はそのBOX1の中の若い番号の患者さんから診療し、診療が終わったらBOX2にカルテを入れる。

患者さんは、診療後に自分自身でBOX2から自分のカルテを持っていくというフローだ。




うまく機能するかわからないが、とりあえず試してみてそこから改良案をスタッフに出してもらうつもりでいる。

フィジオセラピー科の同僚らの5Sに対する認識はまだ ”大掃除” でしかないのだが、少しずつやれることをやってみたいと思う。

目標は、同僚がだれか一人でも患者さんから「前よりもサービス良くなったね」と声をかけられること。



はてどうなることか。

また続報報告します。

やる気十分

2012-01-20 03:07:15 | @MALAWI
先週、5Sのワークショップのことを書いた。

そして、その後の展開。



ちょっとした科内ミーティングがあったので、その機会を利用して事務職員の彼女とワークショップの報告会をした。

報告会にはちょっと仕掛けをしまして・・・


①まず、すでに5Sをとりいれて成果を上げているドーワ県立病院の成功例の美しい写真を見せる。

②事前に撮って用意しておいた、どう考えても汚いとしか評価できない我がフィジオセラピー科の写真を見せる。


その結果、みんな自分らの職場をみて失笑。



よしきたー、狙いどおり!!笑



皆のお尻に火がつきました。



5Sだ5Sだー、とか言って、私の知らぬまに大掃除が開始され・・・


 (写真寝転んでてすみません。)


棚類の移動なんかも自然発生し・・・





5S導入一日目、見事な進捗!!




もちろん、とっかかりは勢いがつきやすい。問題は継続性にあるということもわかっている。

それでも、やはりコレが最初の一歩。



予想以上に同僚たちがアクティブに受け入れてくれたことにビックリするやら嬉しいやら。



KCHフィジオセラピー科、着実に改革が進んでる。

ズボンがあぶない!?

2012-01-18 02:16:32 | @MALAWI
リロングウェで、ズボンをはいたマラウイアン女性が襲われ、服をはぎ取られるという事件が発生した。




正月早々、オールドタウンと呼ばれるリロングウェの繁華街で、商人と警察の衝突があり、その時に何人かの商人が逮捕されていたらしい。

彼らの釈放を求め、仲間の商人たちが再び決起。


なんでも、タンザニアの大統領が「女性はズボンやミニスカートをはくべきでない」と言ったとか何とかで、マラウイの大統領もそれに同意している、だから伝統的な女性の巻きスカート(チテンジ)を着用していない女性は見せしめに襲われてしかるべき、というわけのわからない理由が事件の根拠らしい。


ちなみに、タンザニア大統領もマラウイ大統領もそんな発言をしたという情報は確認されていない。


JICAから、女性隊員が外にでるときはチテンジ着用のこと、とお達しが出ている。




それにしても、何だか意味のわからん事件だ。

親しいマラウイアン達に聞いてみても「(事件を起こしている人達は)イカれてるよ」とクールな反応だが、なんだか気持のいい話ではない。





彼らが「イカれ」てしまうのは、潜在的に積もり積もっている不満が根底にあるのだろう。




そらそうだ、首都に限って言えば、日本並みかそれ以上の値段のものが大半。安いのは野菜くらいなもので、(予想される)彼らの収入と不相応すぎる。

それでいて、高給取りの部類の人間はリッチな暮らし。

貧富の差があり過ぎる。



今回の騒動を起こした人達を擁護する気はサラサラないが、私が貧困層のマラウイアンだったらイカれた部類に仲間入りしている可能性も否定できない。




とにもかくにも、身の安全が第一。やはり明日はチテンジで出勤だな。

今は今後の動向を見守るしかない。

新隊員が運んできたもの

2012-01-15 05:33:04 | @MALAWI
今週、日本から新隊員が到着。

私らの時と同じように、今私がステイしているゲストハウスに泊まっているので、ご近所さんとなった。

つまり、あれから3カ月。

つまり、新隊員を迎えるのは3カ月後にあと一回だけ。

残りの5カ月はきっと、本当にあっという間に過ぎていく。




どうでもいい話だが、最近熟していないマンゴーにむしろ贅沢を感じるようになった。

味覚、マラウイアン化!?!?



マラウイの生活に慣れるのには1カ月とかからなかった。

ブルキナの経験がモノをいったのか、首都隊員だからなのか、はたまたマラウイとの相性がよかったのか理由はさだかではないが、ほぼほぼ不自由なくくらしている。


マラウイで十分都会、と思って住んでいる自分。それでも日本に変えればあっさり日本の生活に馴染むのだろう。ブルキナから撤退したときもそうだった。



いろんな発見があったり、文化の違いを感じたりする一方、やっぱり同じ地球の上なのだな、と感じることも多々。

この気づきはアフリカにすんでいるからこそだ。



アフリカで残された時間を有意義に過ごしていこう。

新隊員の到着が時間の流れを再認識させてくれている。

毎日毎日、大切に。

マラウイを、アフリカを満喫しながらできることを着実にやっていきたいものですな。



そんなことを考えつつ・・・・、そろそろ眠い。

おやすみなさい。




効果のほどは・・We'll see

2012-01-14 14:55:00 | @MALAWI
水曜から金曜日まで、他のJOCVが企画したワークショップに参加していた。

5Sという、カイゼン手法の一つに関するワークショップ。

5Sというのは、整理・整頓・清潔・清掃・しつけの頭文字5つであり、英語もSから始まる5つの単語が対応している。




ワークショップは、二重の意味で非常に有意義だった。




今回、私の配属先からは同僚の国連ボランティアと事務職員と私の3人が参加の予定だったが、国連ボランティアの彼は前日になって前歯がかけるという事態が発生、その後処理のために急きょ欠席となった。

事務職の彼女も初日はご近所さんの葬式とやらで参加できなかったが、2日目3日目には参加。



実はこのワークショップは続きものの2回目で、9月に基礎編なる講習会が開かれていた。

(本来は1回目の受講生のみの参加が前提のワークショップだったが、我々はオブザーバーという立場で参加が認められた)

まったく5Sというものを知らなかった事務職の彼女にとっては、ワークショップの内容事態は難しかったかもしれない。




ただ、2日目の内容が企画した隊員の配属先の病院での実地研修という内容だったため、彼女も5Sとはなんぞや?という概要と一目見て理解できたのが救いだった。



自分らの職場環境をどうやって改善するか?誰かのせいだとか、金がないからだとかいう前に、5Sという手法をつかって自分たちのできることをやっていこうよ


そんなメッセージがこのワークショップの随所にちらばっていた。



フィジオセラピー科は、かなり頑張ってお世辞を言おうと思っても、相当散らかってるとしか言えない現状である。

着任当初からどうにかしたいとは思っていたが、新参者の私がいきなり「これは汚い!片付けないと!」なんてわめいたところで、同僚らがその現状を問題視していなかったらタダのうるさい外国人ということになってしまうし、まったくタダのおしつけだ。

変わろうとするポテンシャルのないところで何かやろうというのは無理。もうこれはブルキナ時代に悟った教訓みたいなものである。

さりげなくそのポテンシャルを生み出していければ最高なのだろうが、残り任期も少ないしどこから手をつけようか・・・と思いあぐねていたところだったわけだ。

そこにやってきた、このワークショップの案内。



参加者の人選も、国連ボランティアの同僚と考えて、あえて事務職員の彼女を選んでいた。

彼女がフィジオセラピー科の5Sを考えてくれる人物になったら非常に有効だという判断で。



事務職の彼女は普段あまり講習会なんてものに参加する機会もないのだろう。

直接言っていたわけではないが、いつもと違う雰囲気のなかで、自分は選ばれてこのワークショップに参加しているという高揚感が少なからずあったような感じだ。

ワークショップの最後には、彼女と二人で我々のアクションプランを立てるという時間があり、それが科内の問題を話し合う非常に良いキッカケとなってくれた。



「来週、フィジオセラピー科にこのワークショップで学んだ内容を持って帰って皆で話し合おう」ということになった。

このワークショップが、彼女にどれだけ響いてくれたのかは、来週になるとはっきりする。



内容だけでなく、私と彼女をつなぐいい機会を与えてくれた今回のワークショップ。

準備に当日の運営に、大変な思いをして開催してくれた隊員に感謝感謝。

来週、彼女をフォローしつつ、されつつ、しっかり伝播していきたいと思う。


だから日本人が好きなんだ

2012-01-11 01:59:48 | @MALAWI
今日の午後、もう仕事もぼちぼち終わろうかという頃の話。



うちの職場には、主に杖をつくる役割のスタッフがいる。

ドクターから指示がでると患者さんの体を測ってその人にあう杖を作り、使い方を指導する。



マステンという名のそのスタッフ、ずいぶん長いことカムズ中央病院で働いていて、なんと20年前に今の私と同じ部署に配属されていたJOCV(理学療法士)のことも知っている。


そのマステンが「俺の働きぶりは客観的にみてどんなもんだろうか?よく働いているか、まずまずか、それとも全然だめか?」などと聞いてきた。

ちょうどその少し前に、我が配属先の抱える問題について議論していたところで、院内にはよく働く人とそうでない人がいる、というようなことを話していたばかりだった。



マステンは、働き者だ。

そして、私はマステンの杖の使い方指導が好き。チェワ語がわからない私でも、マステンが何を説明しようとしてるのか、横で見ていてわかるのだ。

実際に自分の体をつかって例を示して見せていて、わかりやすい。



思ってるままをマステンに伝えると、そこそこ満足げな様子^^

そして、とにかく日本人は働き者だという点を強調しながら「だから日本はマラウイをすごく助けてくれていると思う。働き者の日本人を送ってくれている。」と大絶賛してくれた。



マステンには「JICAに伝えておく」と言ったが、JICAの前にこの場でお伝えしておこう。



ちなみにマステンは日本語にも興味を示してくれていて、日本語で挨拶してくれたりもする。



いつか、20年前に派遣されていた理学療法士隊員に会える日もあるかもしれない。

マステンの記憶には彼が鮮やかに残っているわけだ。

こんな人が一人いるというだけで、なんだかJOCVが派遣されている意味があるような気がした。