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タコカレ海を渡る

2010年6月より青年海外協力隊として活動中。10ヶ月のブルキナファソ生活、5カ月の日本待避生活を経て今度はマラウイへ!

シマと南瓜葉と地鶏

2011-12-08 04:42:26 | @MALAWI
何度か登場している四肢麻痺の患者さんの家に、仲良くなった看護師さんたちと一緒に行ってきました。



11月末頃に交通事故で四肢麻痺になった20代の女性。

重度の四肢麻痺で、生活全般に相当量の介助が必要です。

入院中は機能訓練云々というよりも、離床をすすめることと、話し相手になったり床ずれの予防に関する指導を家族にしたりといった関わりが主でした。

というのも、予後についての説明などは一切されてなく、本人は時間がたてば元通りの体になると思っているのです。

そして、看護の学生さんたちも病態を理解しているのかいないのか、「歩けるようになって見せて」などと声掛けしているわけでして、生活動作獲得のための機能訓練などなど、微塵も手に付けられない状態。。。



今焦っていろいろやるのはデメリットが大きいと思い、私はひたすら脇役に徹していました(現在進行中)。

帰国する頃にどんな関わりができるようになっているかは、私にも皆目見当がつきません。



敬虔なクリスチャンの彼女は、神への祈りを心の支えに生きています。

体が元通りになったら・・・と、今は中断してしまっている婚約者との縁談を進めることをとても楽しみにしている彼女。

そんな彼女は、もはや患者さんというよりすっかり気の合う友達といった感じなのです。



その彼女の家(事故前に住んでた家でなく今は祖母宅)を訪問。


二人姉妹の彼女ですが、事故当時同乗していた妹さんは亡くなっています。

自宅(とはいっても祖母宅)に帰ってから妹さんの死を告げられ、かなりショックを受けていましたが、それを差し引いても病院で見せる表情とは全然違う、リラックスした様子をみることができました。

やっぱり家が落ち着くよね~ってことですね。



その日、看護師さん達と私がいくということを告げてあったので、彼女は家族に頼んでシマを用意してくれていました。

こっちではパンプキンリーフと呼ばれる野菜(本当に南瓜の葉っぱかどうかは未確認)とローカルチキンを一緒に。




理学療法士としては複雑な心境を抱えつつも、友達と一緒に食べるシマはとってもおいしかったです。



患者さんと密に関わっていくと、医療者的な視点だけではわかりにくいこの国の障害者事情が少しずつ見えてきます。

いろいろ考え出すと、どこから手をつけていいんだか全然わからなくなってしまうこともありますが、できることを少しずつ、着実にやっていこうと気持を新たにした日となりました。




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2 コメント

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Unknown (まめお)
2011-12-13 08:39:58
 難しい問題だね・・そっちでは予後とか含めて詳しい説明っていうのはされないのがまだ普通なのかな?

 シマ、一度食してみたいわ。帰ってきたら頼んだ。
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>まめお (タコカレ)
2011-12-14 05:41:57
基本的に医療職種は人手不足だから、なんでも家族のサポートを前提に考えられていて、日本とは全然様子がちがうよ。

インフォームドコンセントとか、概念自体が存在するのかどうかすら謎。こんどリサーチしてみるわ。

シマは必ず作るので、一緒に食べよう。
もちろん手でこねこねして食べるやり方も伝授しますぞ
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