野鳥の話ではありませんがご容赦。先日部屋の片付けで見つけた古く懐かしいラジオ。まだこの世の中にデジタル機器が普及する前の時代、そして異国が遠い存在の時代、見知らぬ世界に思いを馳せて耳を傾けたのがこのRF-2200。主に海外短波放送(3MHz~30MHz)の聴取を目的に作られたこのラジオ受信機は当時の松下電器から1976年に発売され、ソニーのICF-5900と並んでベストセラーとなった傑作機。現代のネット社会では想像し難い国境を越えた文字や映像を伴わない音源のみによるリアルタイムの限られた当時の情報伝達手段が、その後の海外に関わる仕事に携わるきっかけに少なからず影響したかもしれません。今でも遜色なく受信できるこの45年前のトランジスターラジオは、当時のモノづくりの技術力と完成度の高さを象徴しているものの、残念ながら1990年代以降は、インターネットの普及に伴って多くのラジオ局の短波放送は役目を終え、今では電源を入れてもラジオジャパンなど限られた一部のアジア局以外には聞けなくなりました。後半の画像は当時受信報告した海外ラジオ局からの異国情緒豊かで貴重な返信例の一部。上から順に、ケニヤ、リベリア、セイシェル、タヒチ、アメリカ、アイスランド、ベナン、フィンランド、グアテマラ、スワジランド。
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