le temps et l'espace

「時間と空間」の意。私に訪れてくれた時間と空間のひとつひとつを大切に、心に正直に徒然と残していきたいなと思います。

蕎上人(東京 浅草)

2011年03月13日 | 蕎麦
入り口を入ると、4人掛けのテーブルが2つと8人掛けのテーブルがひとつ。もう少進んで階段を2、3段上がった奥が座敷になっています。関西人には不思議な光景です。お店に入って2階に上がる以外に階段があって、座敷があるなんて!は??
マンションにしか住んだことのない子どもが、一軒家に遊びに行って「家の中に階段がある!」とカルチャーショックを受けるようなものです。蕎麦屋うどん屋で座敷があるなんてこと自体、関西人の発想にありませんが、もしあったとしたら・・・個室にして、食べるものは鍋焼きうどんかうどんすき、でしょうか。みんなで囲んで食べるときに便利だから座敷・・。

●田舎

まずは何もつけずに口に運び、味を確かめます。「・・・あまり香ばしさを感じないような」と心で思い始めたその瞬間!甘くてほろ苦い香ばしさが訪れてくれました。これが「穀物からもたらされる甘み」なのでしょうか。
このお蕎麦に使われているそばの実を栽培した方、このそばの実の良さを最大限に引き出しそうと努力されているご亭主に表敬しながら、いただきます。
わさびとも合います。どぶ漬けとも合います。でも、王道のつゆをちょっとつけて食べる食べ方が、私は一番好きでした。

●せいろ

こちらはすっきりしたイメージです。お店の看板を背負う「せいろ」に対し、「敢えてこだわりを感じさせないこだわり」を感じます。印象に残る強いインパクトはないものの、何となく時々食べに来てほっとしたくなるようなお蕎麦でした。

入り口の引き戸から陽の光りを感じ、引き戸の一部がすりガラスのせいで自転車や徒歩で行き交う人々の足元だけが垣間見える光景、見るともなく見ながらのんびりといただきました。

訪れた日:2011年3月6日(日)