The Society of Hormesis ホルミシス学会

STRUCTURED MICRONUTRIENT, US PAT/TH FDA (Med), JP FDA(Food)

安倍政権の本当の狙いは「国民総奴隷化」?

2013-07-17 14:56:47 | 知的財産権

 アベノミクスを筆頭に、経済回復を目指す安倍政権。しかし、早稲田大学国際教養学部教授の池田清彦氏は、安倍政権は国民を大企業の道具にしようとしているという。

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 私が予言したように、アベノミクスは早々と馬脚を現して、庶民におこぼれが到達する前につかの間の風船はしぼんで、元のもくあみならいい方で、前よりひどくなると思う。安倍政権の考えていることは、国民の大半を権力のいいなりにする国民90%奴隷化政策に違いない。最終目標は国民をコントロールし易くする憲法改悪。そのための撒き餌がアベノミクスということなのだろうが得するのは一部の投資家と海外ファンドだけになりそうだ。

 世界は、人々をなるべく安い賃金でこき使って、多国籍企業の儲けを最大化するという、古典的な資本主義に逆戻りしつつあるみたいだ。そのためには安い労働力が次々に出現する必要があるから少子化は困るということなのだ。世界人口が10億人ほどに減少し、日本の人口も3000万人ほどに減れば、人一人の価値は上昇し、人々は今よりはるかに幸福になるだろうに。マクロに見れば騙されて子どもを沢山作れば作るほど、当の子どもたちは不幸になる。

 安倍政権は、国家は国民を幸せにするための道具だということをすっかり忘れて、国民を大企業の道具にしたくてたまらないみたいだ。最近、従業員が仕事で発明した新技術の特許権を、従業員から企業に移す法律改悪を、閣議決定したとのニュースを聞いて、さもありなんと納得した。安倍政権のやることはどんどん露骨になってきた。原発再稼働も、今回の話も、大企業の儲けを最大化するためなら、何でもやりますよということらしい。



 しかし、前に少し触れた『知の逆転』の中で、ミンスキー(人工知能の父)もワトソン(DNA構造の発見者)も、革命的な知見は集団ではなく個人によってのみもたらされると主張しているように、個人の発明力を大切にしない企業は結果的に技術開発競争に敗れて衰退すると思う。それに才能に溢れた若者は自分の発明に特許権を認めてくれない日本企業は最初から見限って、個人に特許権が属するアメリカの企業に行ってしまうだろう。原発再稼働も特許権の帰属変更も、目先の利益しか考えず、国家百年の計については何も考えていない愚策だ。政治家も大企業の経営者もつくづくセコくなったと思う。

社員が発明した特許は「会社のもの」!? 政府の「知財戦略方針」にひそむ重大な問題 「職務発明」

2013-07-17 12:10:51 | 知的財産権
ジャパニーズ・ドリームは文字通りの「夢」のまま消えてしまうのか。企業所属の研究・開発者たちの間で、ため息まじりの声が上がっている。

政府は6月上旬、「知的財産政策に関する基本方針」を閣議決定し、「職務発明」のあり方の抜本的な見直し方針を発表した。

今の特許制度では、企業の従業員が「仕事」として行った職務発明であっても、出願できるのは発明した個人だけ。会社がその特許を利用するためには「対価」を払わなければならない。これを改め、自動的に、あるいは事前の契約によってすんなり会社に権利が帰属するようにしたいというのだ。

地裁が企業に約200億円もの支払いを命じた「青色発光ダイオード裁判」(後に和解)のように、この「対価」が巨額になるケースもあって、経済界は現行制度を嫌っている。その意向に沿い過ぎてはいないのか。発明で億万長者になる夢を断たれた優秀な技術者が海外流出してしまわないだろうか。メーカーでのエンジニア経験もあり、特許問題にくわしい岩永利彦弁護士に聞いた。

●2004年の法改正後は、訴訟は起きていない

「まず、現在の状況を整理しましょう。日本の特許法では、発明は個人に帰属するのが原則です。しかし、従業員が会社の仕事で発明したものは『職務発明』として認められ、ほぼ100%がすんなり会社に帰属します。

問題はここからです。特許法の規定だと、職務発明が会社帰属となった場合、発明した個人に『相当の対価』を支払わないといけないことになっています。つまり、『相当の対価』はいくらなのかを巡って、争いが起きるわけです。

そういった争いの結果、2004年に規定が改正されて、『相応の対価』の算定方式が法律で定められました。基本的にその後は争いは発生しておらず、現在も訴訟等で問題となっているのは、2004年の改正以前に発明がなされたものばかりです」

――それでも、訴訟リスクは残る?

「企業側の言い分としては、現在でも相当額が不十分と考えた発明者からの訴訟リスクは存在するということがあります。確かに、そのリスクは分野によっては非常に大きくなり得ます。たとえば、製薬分野では1つの特許の価値が高いため、製薬会社が研究開発拠点を日本に置けないという問題も生じていると聞きます。

しかし、2004年の改正後は訴訟まで至ったケースはゼロと思われます。現在、企業の思うほどの訴訟リスクは存在しないわけです。改正後8年ほどしか経っておりませんが、改正前でも訴訟まで至るものは極少数でした」

――発明者だけ優遇されている?

「エンジニアへの保護が他の職種の従業員に比べて手厚いとか、給料に加えて発明への対価もあるのは、リスクなしでリターンが得られることになり、経済的に不合理だという批判もあります。

しかし、メーカーの付加価値の源泉は、発明者たるエンジニアによるイノベーションです。ある程度の優遇はやむを得ないでしょう」

――プログラムの著作権に「対価」が発生しないこととの整合性は?

「確かに、従業員のSEが新規のプログラムをした場合、そのソースコード(記述)は著作権法上の職務『著作』として対価なく法人帰属となるのに、そのアルゴリズムは職務『発明』となり、対価を支払う必要があるのはアンバランスだという指摘はあります。

しかし、この違いには合理性があります。特許権は出願しないと認められない『方式主義』ですから、出願時などに帰属や対価をめぐって企業と従業員が交渉するチャンスがあります。

一方、著作権は『申請』などをしなくても、著作物をつくれば自動的に発生する『無方式主義』で、交渉のチャンスはありません。一概に著作権との間でバランスを取る必要はないのです」

●経産省の委員会には、現役の発明者が1人もいない

――そうなると、法律をさらに変える必要はない?

「これはこの国の行く末を考える上で重要な、非常にスケールの大きな話です。少なくとも何らの議論もなく、特許を自動的に法人帰属にして、『相当の対価』もなしとするのは拙速だと考えます。そもそも、改正法の下で訴訟は頻発していません。別段急ぐ話でもないのです。

たとえばですが、日本を三等分して、現行法は東日本、企業有利規定を中日本に、発明者有利規定を西日本に適用し、それぞれ10年くらい運用し、GDPや出願数等を比較対照して決めるといった、それぐらいの慎重な対応をしても良いレベルの話だと思います」

――ずいぶん壮大な実験だ。

「そこまでは無理でも、いまはできるだけ幅広い観点からの議論が求められていると言えます。ところが、7月4日に経産省が発足させた『職務発明制度に関する調査研究委員会』には、現役の発明者が一人もいないというありさまです。このようなお粗末なことでは、発明者に愛想を尽かされ、企業の活力も結果的にそがれることになるでしょう。

企業の投資意欲と発明者の意欲の両方を高め、本当にイノベーションを促進する制度とは何かを洗い出すためには、少なくとも発明者側の利益代表者を交える必要があります。経産省は、今一度委員会メンバーを選抜し、企業と発明者がウィン―ウィンでニッコリできる制度をゼロベースで検討すべきでしょう」

特許庁、国連とネットワーク構築 TPPへ審査情報共有

2013-07-14 08:53:06 | 知的財産権

 特許庁が、世界185カ国が加盟する国連機関「世界知的所有権機関(WIPO)」(本部・ジュネーブ)と、特許の審査経過などの情報を共有するネットワーク構築に着手することが13日、分かった。平成26年にも加盟国の一部と試行に入る。現在は米、中、韓国などと個別に情報共有しているが、特許出願の統一ルールが議論される環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉などを控え、情報の「国境」をなくす対策を日本がリードする。

 日本の特許庁が米国特許庁やWIPOなどに提案し、方針が決まった。

 特許庁は今月から、2国間などで個別に審査情報の共有を始めているが、欧州や東南アジア諸国連合(ASEAN)各国の特許庁との間では、審査の途中経過などを特許庁の審査官や企業関係者が閲覧できず、海外進出やビジネス展開の障壁になっていた。

 今後、特許庁が整備ずみのネットワークに、WIPOが保有する加盟国の特許庁のネットワークをつなげる。26年にも始まる試行段階には、英国、オーストラリア、カナダの3国が参加する見込み。本格運用が始まれば、特設のホームページ上から、世界各国の審査経過を閲覧できるようになるという。

 特許庁が審査情報の共有を急ぐ背景には、日本が下旬から交渉に参加するTPPや、欧州連合(EU)との貿易・投資を自由化する経済連携協定(EPA)交渉がある。

 現在は、海外での特許出願は手続きが国ごとに異なるが、TPPやEPAの交渉では、特許出願の統一ルール確立が議論される見通し。統一ルールを実用化する上で、「審査情報の共有は不可欠」(知財専門家)で、ネットワーク化が急がれていた。

特許権の帰属、“頭脳”流出リスクも 開発者の意欲低下を懸念

2013-06-08 12:12:52 | 知的財産権


2013/6/8 08:15
 「職務発明」の特許権の保有者について、発明した従業員から企業側に帰属を移す検討を政府が始めた背景には、高額な発明対価の支払いを回避し、国際競争力を強化したい産業界の強い要望がある。ただ、モチベーションが下がった有能な開発者たちが、チャンスを求めて海を渡る可能性は否定できない。日本の「ものづくり」を支えてきた技術の流出を食い止めるための工夫が必要だ。

 発明対価をめぐる訴訟で一石を投じたのは、日亜化学工業に在籍中、青色発光ダイオード(LED)の実用化に道筋をつけた中村修二・カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授だ。中村氏は退職後の2001年に同社を提訴、最終的には同社が8億4000万円を支払うことで和解した。
 この裁判をきっかけに、発明者が企業を訴えるケースが増加。日立製作所は06年、光ディスクの技術をめぐる訴訟で発明者に1億6000万円を支払ったほか、味の素も人工甘味料をめぐる訴訟の和解で、1億5000万円を支払うなど、企業の訴訟リスクは高まっている。
 それだけに、政府が「職務発明」の帰属を見直す方針を示したことは、企業にとって朗報にみえる。しかし、「発明が先細りし企業が自らの首を絞める結果になりかねない」(ファーイースト国際特許事務所の平野泰弘所長弁理士)との懸念も強い。

 企業側も、意欲低下のリスクに気付き、手を打ち始めている。日立製作所は発明に対する評価方法や報酬の決め方などをあらかじめ決め、不服がある場合は裁定委員会に申し立てられる。味の素も利益を上げた際など3段階にわたって報奨金を支払うよう制度を改正している。
 ただ、特許権の帰属に枠をはめてしまうやり方については専門家の間でも意見が分かれる。日本知的財産協会(東京都千代田区)によると、米国では、企業か従業員のどちらに特許権を帰属させるかについては、各社の契約で決めるような自由な仕組みを採用している。国際競争力を高めるための法改正が、日本の頭脳の海外流出を招くリスクも高めかねない。



モチベーションが下がった有能な開発者たちが、チャンスを求めて海を渡る
国際競争力を高めるための法改正が、日本の頭脳の海外流出を招く
有能な研究者は、大学畜、会社畜に甘んじることはない