アレコレ着る人委員会「平成きもの白書」

委員会は、着る人にとって好ましい商品やサービスや環境を積極的に情報発信し、快適なきもの環境を作ることを目指します。

5-9きもの(19)ABC

2012-03-26 13:51:34 | 第2回イベント

呉服業界は長期にわたり右肩下がりが続き、最盛期2兆円を超えていた売上も、昨年は3千億円ほどに縮小している。しかし皮肉なことに、着る人委員会のアンケート回答にもあったように、業界は厳しい一方だが、最盛期よりも今の方がはるかに「きものを着る人」は増えている。東京は格段に多い。このギャップはなんだろうか?と親しい業界人と話していたとき「ABCのはなし」になった。Aは、アーティスト、芸術家であれ。Cはクラフトマン、職人であれ。そしてBは、ビジネスマン、経営者であれ、のそれぞれの略。しかし呉服業界は、「いいものさえ作っていれば売れる」という思いが強い。「こんなにいいものを作っているのに世間は見る目がない」に陥り、この「いいもの」がいつの間にか、「自分たちにいいもの」になってしまったような。「売れないのは、けっして世間が見る目がないのではなく、そのきものが魅力がない」のが一番の原因ではないのか。そんな思いとともに、今までの呉服業界、顧客など足元から、将来の顧客へと顔を上げ、視野をもっと広げてみると違った「着る人がいる」風景が見えてくる。着る人にとって常に「いいもの」とは何かを問い続け、その答えを模索するのがB=ビジネス。幸いなことに、きものを着る人も多いが、きものを好きな人、きものに関心を持っている人はもっと多い。潜在市場はある意味、今の数10倍はあるはずで、いままで足りないB、「着る人がほしい、その着姿を見た人がかっこいい、ステキ」と思うきものは、どのようなきものなのか。これを突き詰め、作りだしたのが今回発表する5-9きものです。ABC、見事に3つそろっているかどうか、その答え、審判は31日、1日においでになった方々により、くだされます。ハラハラ、ドキドキです。


最新の画像もっと見る