旅亭紅葉 源氏回廊 夕顔

夕顔さんは三位中将の娘で頭中将の側室と言う立場にあったがその後市井にまぎれて暮らしており若い光源氏の愛人となるも互いに素性を明かさぬまま幼い娘を残して若死にしてしまうんだって～
父の死後に頭中将（当時は少将）と結ばれて一女（後の玉鬘）をもうけるが本妻の嫉妬を恐れて姿を消したんだって～
「帚木」巻で語られた「雨夜の品定め」で「常夏の女」として名前が出てくるがその時は聞き流されるんだって～
登場する回数こそ少ないものの佳人薄命を絵に描いたような悲劇的な最後が印象に残る女性で儚げながら可憐で朗らかな性格で源氏は短い間であったが彼女にのめりこみ死後も面影を追うんだよ～
後には彼女の娘の玉鬘が登場し物語に色を添えるよ～
『源氏物語』がまだ断片的な短編恋愛小説だった頃から登場していたヒロインの一人だろうと言われるんだよ～
また『源氏物語』五十四帖の巻の第4帖を夕顔と呼ぶんだよ～
舞台は源氏17歳夏から10月で従者惟光の母親でもある乳母の見舞いの折に隣の垣根に咲くユウガオの花に目を留めた源氏が取りにやらせたところ邸の住人が和歌で返答する場面があるんだよ～
市井の女とも思えない教養に興味を持った源氏は身分を隠して彼女のもとに通うようになり可憐なその女は自分の素性は明かさないものの逢瀬の度に頼りきって身を預ける風情が心をそそり源氏は彼女にのめりこんでいくんだよ～
あるとき逢引の舞台として寂れた某院に夕顔を連れ込んだ源氏であったが深夜に女性の霊が現れて恨み言を言う怪異にあう。夕顔はそのまま人事不省に陥り明け方に息を引き取ったそうだよ～
「ありゃ～美人薄命？？」