CWの練習
最近CWの送信練習機としてCW Invader II のキットを見つけ、組み立てました。私はなにせ上級ハムの受検用に覚えたのみでなかなか交信には至っていません。 このCW Invaderを組み立てて遊んでいるうちに、もう少しやってみようと前向きになってきました。そこで、ずいぶん以前にCQ誌に紹介されていた、小型のストレートキーを思い出し、作り直してみることにしました。
CW Invader IIは受信訓練で、その前の送信訓練というよりモールス信号を覚える最初の段階に有益だと感じました。遊んでいるうちに徐々の覚えていける感じでした。このキットは
http://project59.blog.fc2.com/blog-entry-656.html
で購入可能です。写真の奥にあるのがそのキットを作ってアクリルでカバーを付けたものです。
ストレートキーの材料
ベースになるのは厚みのあるアクリル板を使用しました。手元の3mm厚の透明アクリル板が手元にあったのでそれを使用しました。
材料リスト
- アクリル板 40 x 50 x 3mmt 1枚
- アクリル板 40 x 50 x 2mmt 1枚
- アルミL-アングル 10 x 10 x 1.2t、 35mm 長さ
アルミアングルは1m売りでしたが35mmに切断して使用しました。12 x 12 x 1.2tのものでも使用可能です。
4. ミニ蝶番 32mm幅角蝶番 1個
この蝶番は幅30mm程度のものであれば使えます。今回購入した写真のものはブロンズ塗装がされており接触抵抗が低くならなかったために長点が時々途切れる現象が発生しましたのでクロムメッキバーとの接触部、アルミレールとの接触部などの表面を別途ヤスリがけして表面での接触抵抗を下げて解消しました。できればこのような塗装はない方がよいようですが、ステンレスだと接続用の穴をあける作業が少し大変かもしれません(ただし1か所のみです)。以下に製作例で示したものは以前購入していた蝶番です。
5. クロームメッキ曲板 7mm穴100mm
6. 押しばね 55 x 5.5 x 14
オリジナルの記事ではもう少し小さなばねで、2個使用し、蝶番の穴を使って2か所でばねを挿入していましたが、今回手ごろな手持ちのばねがこれしかなかったので中央の1か所で抑えるようにしました。ばねを替えるとキーの圧力も変化しますが、強さの微調整はできません。
7. 25mm径ツマミ (しろ) イマオコーポレーション PKN ピックドノブ PKN25A 1個
このつまみを探すのが長く愛着を持てるかの最重要項目のようです。今回もこのつまみに巡り合ったおかげで制作意欲がわきました。(妻の買い物に付き合って普段は立ち入らないナベとか引き出しのつまみを発見しました)
8. M5 5mmビス 1本 つまみ固定用 (つまみに付属している可能性もあります。)
9. 平頭ローレットビス M3 x 5mm 3個
10. 平頭ローレットビス M3 x 15mm 1個
格好をつけるためにローレットビス、ナットを使用しています。もちろん通常の鍋ビスでも代用可能です。(これにより、ドライバーなしでもストッパー高さの微調整が可能になります)
11. M3 5mm ビス、 20個程度
12. M3 ナット、ワッシャー 少々
13. 5mm (M3)スペーサー 5個
14. 20mm (M3)スペーサー 2個
15. M3袋ナット 3個
16. M3ポリカネジ 2個
製作
- まず4に示したクロームメッキ曲板 7mm穴100mmを中央で切断して2枚にします。アルミニウムと比べると少し硬い素材ですが金ノコで切れるはずです。切断したらM5程度の大きめのビスとナットで2枚を固くそろえ、切断面をヤスリできれいに仕上げます。この部分は10mm幅のアルミレールでも置き換え可能です。
- 蝶番とL-アングルの穴開けをします。
蝶番の穴位置に合わせて図のように中央に穴あけします。後でM3 x 5mmのビスとナットを使って固定します。
- 等辺アルミアングル(10 x 10 x 1.2t)を35mm長さに合わせ、両端をきれいに整える。
蝶番をベース板(上板)に固定するための金具です。一辺15mmのものでも可能ですが寸法に一部変更の必要があります。
- 図のように蝶番と等辺アングルを組み立てます
-
ベース板、底板の加工
上板のアクリルには、厚手のアクリル板(私は3厚さのものを使用した)に図のように3mm径の穴をドリルで開ける。ドリルの回転速度はできるだけゆっくりとし、裏側には平らに当たる木の板などを当ててゆっくりと開けるのがコツです。穴は全部で9か所。さらに底板になる部分にも(私は目隠しもかねて不透明の黒の板2mm厚を使用)4か所の3mm穴路開けます。アクリル板の大きさはオリジナル文献では40 x 50で紹介されていましたが使うと時々前にのめりこむことがあり、手で押さえておく必要がありました。改良点としては手前側を5mm伸ばして信号を打った時の安定を持たせています。
上下の板の四隅の穴位置と上板の中心5か所(A、B,C,D,E)の穴位置は正確に開けてください。調整のために後で少し大きめに広げる必要があるかもしれません。
- 電極作成
キーを押し下げたときに電極間を短絡させるために配線します。私ははんだ吸い取り線を必要な長さに切り取り、熱収縮チューブをかぶせて作りました。配線はC-F間とE-G間です。はんだ吸い取り線の端は軽くはんだを載せて端がほどけないようにしておきます。長さは現物合わせで、合計2本必要です。
はじめ底板と上板との間にはスペーサーを入れる予定はありませんでしたが奥側の配線した部分と手前の部分とでがたつきが出たために5mm高さのM3スペーサーを入れることにしました。
接点とストッパーの作成
接点とストッパー部はこのように作りました。
9. 電極取り出し部と足の製作
はんだ吸い取り線で加工した網線には熱収縮チューブをかけて前処理しておき、電極取り出し部のベース上板の裏側で接続します。 ケーブルを接続するためには20mm長さのスペーサーを使ってローレットビスで接続します。あるいはこのビスの上部4mmのところに3mmの穴を設けるとケーブル接続時に挟み込みが容易で使用中に外れることが少なくなります。
全部の足は、この図のポリカネジをM3,10mmのステンネジに変え、また、スペーサーを袋ナットに変えて同じ高さのベースとなるようにしました。
このようにして最近やっとCW Invaderもステージ10まで行けるようになりました。
その後キーの竿部を2mm厚さのアルミレールでも製作しました。
以上
2021April
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