鼻緒匠 はな壱 ~鼻緒職人の世界~

全国的に鼻緒を作る職人の数は減少の一途を辿っています。鼻緒職人の仕事内容や鼻緒についてなどをブログに載せていきます。

螺鈿細工 夫婦鼻緒(裏三越本天)

2015年12月02日 17時41分59秒 | 日記
皆さんは「螺鈿(らでん)細工」という日本古来から伝わる装飾技法をご存知ですか?

螺鈿細工とは漆器や家具などに施される装飾技法の一つです。アワビやアコヤ貝などの貝殻を使い、貝殻の裏側の虹色に輝く綺麗な部分を切り出し、漆器などの表面にはめ込む技法を螺鈿細工と言います。

草履にも螺鈿細工を施したものがあります。今回ご紹介する鼻緒は、鼻緒の生地(本革)に螺鈿細工を施してあります。鼻緒の形は夫婦鼻緒です。鼻緒裏には足あたりが良い三越本天を使用しました。





手描きされた花の中央に螺鈿細工が施されています。片側に2個づつ、1足あたり合計8個の貝殻を取り付けてあります。



光の当たり具合で虹色に輝く、とても美しい鼻緒です。今回は鼻緒の写真しか載せられませんでしたが、草履の台にも螺鈿細工が施されています。まさに豪華絢爛!の一言ではないでしょうか。



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2015年 新作鼻緒 第2弾!

2015年07月05日 13時02分40秒 | 日記
昔から日本人は、見た目や風合いから「」を楽しんできました。鼻緒の世界でも涼を楽しむことができます。

これからの時期にオススメなのが麻混素材を使った鼻緒です。





下駄にも草履にも合うシンプルな夫婦鼻緒です。履きやすいように太目に仕上げてあります。鼻緒裏と前坪には純白の三越本天を使用しました。純白の三越本天は汚れが目立つため、なかなか選びにくいのですが、暑くなるこの時期、涼を楽しむ意味でも是非チャレンジしていただきたいです。






は な 壱
東京都足立区関原3-8-7
03-3880-1584
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「あだち広報」掲載♪

2015年06月11日 18時11分15秒 | 日記
弊社がある東京都足立区には「あだち広報」という足立区オフィシャルの広報誌があります。
この度、足立区からの要望で弊社が「あだち広報」に掲載されることになりました。

あだち広報 2015年6月10日号
世界に誇る あだちの”ものづくり”力


足立区内には2万6000社もの中小企業があるようで、その中の数社が今回特集されています。簡単にですが、弊社のことも掲載されています。是非、ご覧になってみてください(^O^)
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鼻緒の修理(リメイク)

2014年12月14日 21時32分18秒 | 日記
先日、弊社のブログを見たお客様から鼻緒のリメイクの依頼を受けました。鼻緒のリメイクとは、今現在の鼻緒の生地を最大限に利用して、新しく鼻緒を作り直す事を言います。





今回ご依頼いただいた草履の鼻緒は接着三笠鼻緒と言い、一般的に良く見る鼻緒です。鼻緒の裏側(足の甲にあたる側)に合成皮革を使用していた為、経年による加水分解が起きていました。見るからにボロボロの状態です。鼻緒の生地の状態を確認したところ、再利用可能と判断しました。



草履から鼻緒を引き抜いて、鼻緒から再利用する生地を丁寧に解き、一から鼻緒を作ります。



生地にアイロン掛けをし、最初から鼻緒を作ります。今回は出来る限り現状に近い鼻緒にするため、鼻緒裏に三越本天を使用した両玉鼻緒にすることにしました。鼻緒の「玉」とは、鼻緒の両サイドについているレール状のものを言います。今回はその「玉」と前坪の素材を牛革にしたので、今後は加水分解等が起こりにくいと思います。







自画自賛してしまいますが・・・最初の状態から比べますと、かなりキレイに仕上がったと思います。出来上がった草履を、早速お客様にお届けいたしました。お客様も鼻緒の出来栄えに感激されていたようで、作ったこちら側も大変嬉しく思いました。

鼻緒のリメイクは、今、目の前の生地に細心の注意を払って作業を行うため、とってもとっても緊張する仕事です。その分、作り終えた後の達成感は何物にも代えられないものがあります。おまけにお客様から感謝されると本当に嬉しいです。本当に良かった良かった!




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