鼻緒匠 はな壱 ~鼻緒職人の世界~

全国的に鼻緒を作る職人の数は減少の一途を辿っています。鼻緒職人の仕事内容や鼻緒についてなどをブログに載せていきます。

鼻緒の修理・お直し はな壱にお任せください!

2021年08月11日 10時11分13秒 | 和装履物
こんにちは〜
相変わらずの世の中ですが皆さん元気にお過ごしですか?

秋になったら和服でお出かけしたいな〜なんて思いませんか?
久しぶり草履も履こうかな〜と箱から出したら・・・
鼻緒がスゴい状態に
どうしよう
そのようなお悩みで鼻緒の修理依頼を頂くことが最近多くあります。



その“スゴい状態“とは、合成皮革が経年劣化して起こる加水分解という現象で、
ひび割れ、ボロボロ、粉々といったもの・・・
とても履ける状態ではありません



修理依頼の多くのお草履は、佐賀錦や帯を使った冠婚用のお草履です。
特に成人式に履かれたお草履が多いように思います。
また、そのほとんどがバッグもセットになっています。
では、いったい何故?同じような現象の鼻緒修理が多いのでしょうか・・・



話は今から30年以上前に遡ります。
その頃はまだまだ和装履物の業界も大量生産・大量消費の時代でした。
SDGsが叫ばれる昨今とは真逆な時代でしたね

大量生産の時代には安価で手に入る合成皮革が重宝され、
今から30年以上前の鼻緒の多くは合成皮革で作られていました。

今は商品自体に原材料を表示しなくてはなりませんが、
その当時は原材料を販売員がお客様に伝える程度でした。

弊社では修理依頼をお受けする際に、
お客様からヒアリングをさせて頂くのですが、
多くのお客様が原材料(合成皮革)のことを全くご存じなく購入されています。
合成皮革の場合、早ければ3〜5年で経年劣化(加水分解)します。

お客様からのヒアリングでは次の3つを必ずお聞きします。
① 購入されてからの年数
② お直しした後の用途
③ 購入した時のエピソードや想い

今の時代、ネットなどでお安く買えるお草履をたくさん見ます。
それでも、直してまでも履きたいという、お草履に対する想いをお聞きします。

お直し後の用途で多いのは、お母様が成人式の時に履かれたお草履を
お嬢様の成人式に履かせたいというものです。
母親からの想いの詰まった素敵なエピソードですよね!
世代を超えて新しく生まれ変わったお草履をまた履く。
ん〜・・・なんとも良いお話です

はな壱で鼻緒の修理をする場合は本革と鼻緒の裏生地に三越本天を使います。
合成皮革を使いませんので、もう加水分解の心配はいりません。
古くなったら、また新しいものを買うのではなく、また修理して末長く使う。
まさしく今の時代に合った考え方ですよね。

はな壱では、できる限りお客様の想いに寄り添って仕事をしたいと思っています。
修理でお悩みの場合は、是非一度はな壱にお問い合わせくださいませ



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東京都足立区関原3-8-7
鼻緒匠 はな壱
03-3880-1584
URL http://hanao-hanaichi.com
Mail contact@hanao-hanaichi.com
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