いちごわさびの徒然草

アニメ大好き! ガンダム大好き! そんなこんなを徒然なるままに・・

<目次> 【第1部】第1話 から 24話までのリンク / ガンダム外伝

2007-12-28 12:30:55 | [小説]ガンダム外伝
「いちごわさび の ガンダム外伝」【第1部】第1話 から 24話までのリンク  (^O^)/

<補講>
ガンダム外伝を楽しむための補講(1)ラグランジュポイント
ガンダム外伝を楽しむための補講(2)MS運用艦グリフィン
ガンダム外伝を楽しむための補講(3)MS小隊の構成と運用

<目次> 【第1部】第1話 から 24話まで!

<第1話>宇宙暦0079年 12月11日・・・
<第2話>ソロモン海戦まであと13日
<第3話>敵襲!
<第4話>ESFSグリフィン 発進!
<第5話>訓練開始!
<第6話>MS戦闘論
<第7話>索敵!
<第8話>初めての戦闘!
<第9話>捜索・・
<第10話>地獄耳?
<第11話>連邦軍の内情・・
<第12話>艦隊戦!
<第13話>防衛戦!
<第14話>軍法会議か?・・
<第15-1話>ミルクで乾杯♪(1)
<第15-2話>ミルクで乾杯♪(2)
<第16話>お誘い?
<第17-1話>重力発生装置(1)
<第17-2話>重力発生装置(2)
<第18話>お宝探しに出発!
<第19話>10バンチコロニー・・
<第20-1話>暇つぶし?(1)
<第20-2話>暇つぶし?(2)
<第21話>作戦名は?
<第22話>サンダーボール作戦!
<第23話>作戦終了!新たな問題?
<第24話>(サイドストーリー)別働隊!


・・・・・

<第24話>(SS-1)別働隊! / ガンダム外伝サイドストーリー

2007-12-28 12:27:55 | [小説]ガンダム外伝
<ここまでの話>
<第1話> から <第18話>までのリンク
<第19話>10バンチコロニー・・
<第20-1話>暇つぶし?(1)
<第20-2話>暇つぶし?(2)
<第21話>作戦名は?
<第22話>サンダーボール作戦!
<第23話>作戦終了!新たな問題?
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ちょっと時計を戻してください

我らグリフィンの中では、サンダーボール作戦実施にあたっての準備やブリーティング
が行われていた丁度その頃、作戦上重要なミッションを与えられた2機のジムが、
グリフィンから射出されました・・ そう・・ ユカ少尉とクマ軍曹の別働隊です・・

今回のお話は、ちょっと時を戻して・・

・・・

ターチン軍曹の正確なカタパルト射出により、ユカ少尉とクマ軍曹の2機のジムは
慣性運動のみで同一軌道を正確にトレースしていた。

装備は破壊力があるバズーカである、俗に言うB装備だ・・
汎用性の高いジムは標準でバズーカを装備できるが、新型ジムであるベリー小隊の
ジムコマンドは、バズーカを装備することが出来ない・・(インターフェースがない)
ただ、ジムコマンド 211号機に関しては、サミー曹長が改造しバズーカを
使用できるのだが、そのジムコマンドを乗り換えてまで、
ジムで出撃している事は、今回のミッションが、ジムコマンドでは
実施できない事を暗に物語っていた・・・

・・・

「クマ軍曹は隊長の話を聞いてたのよね?」

「・・・ はっ! 作戦室でご一緒しておりました・・」

「そんなに硬くならないでいいわよ ♪ 普通で!
 でね・・ チコちゃん・・ そう、チコ伍長の事なんだけど・・
 聞いた話では囮になるのよね・・ 彼女は力量的に大丈夫なの?」

「・・・ はい・・ 大尉は10バンチコロニーまでの道中で、方針を決定すると・・
     戦闘訓練でもされ判断するのではないでしょうか?」

「そうなの?・・ まぁ・・駄目!って事は無いとは思うのだけど・・
 あの子、初陣なのよ・・ いきなり戦闘になったら・・ 気になるわ・・」

「・・・ 少尉はおやさしいですね・・ でも、それは大丈夫でしょう・・
     大尉の目は確かです、根拠も無く作戦の大役にアサインするでしょうか?
     私はそのようには思いません。
     また・・ チコ伍長のボールは後期型であることをご存知ですか?」

「どういう事?」

「・・・ それは、あるレベル以上のパイロットに支給された機体だ、という事で、
     まだ、後期型はそんなに多くは配備されていませんから・・」

「でも・・ 巡洋艦マウイでは散々だったように彼女は言っていたわ・・」

「・・・ 確かにそうかもしれませんが・・ 腕の無いボールパイロットはMS隊と
     ペア組みません・・ 2個小隊、3個小隊規模で作戦に従事する・・と
     聞いています。ボール同士の連携レベルです・・
     私達の巡洋艦サドのジム小隊と組んでいたという事実だけで、一定以上だ!・・
     と判断出来るのです・・ だって、MSと連携するレベルですよ・・
     ご理解できると思いますが・・」

「ふ~ん・・そうなんだ・・ じゃあ、大丈夫って事なのね?・・」

「・・・ だと、思います・・」

「もう! 煮え切らないわね!」

「・・・ はぁ・・すみません・・
     じゃあ・・このように表現すると良いでしょうか・・ 今現在グリフィンに
     勤務するパイロットの中で、ボールに乗ったら一番の腕っこきがチコ伍長だ!
     という事です・・
     きっと大尉殿も同じボール同士なら、伍長の相手にはならないと思います。」

「そうなの?」

「・・・ はい・・ MSと戦闘機、また、MSとボール・・そして戦闘機とボール・・
     確かに共通する部分はありますが、全く挙動が異なる別の機体です。
     ボールはモビルアーマーに属していますので・・ ボールパイロットは
     特化した訓練を受けているのです。」

「さすが軍曹ね・・ なんだか安心したわ・・ ありがとう♪
 チコちゃんに何かあったら・・ 軍曹? ただじゃ置かないわよ ♪」

「・・・ そ・・ そんなぁ!」

「嘘よ♪・・ デッキで艦長と一緒の時間が長かったから、移っちゃたのかしら?
 とか言っている間に・・ 9バンチコロニーの残骸が見えてきたわ・・
 9バンチの陰に入ったら適当な大きさのデブリを6つ確保してね・・」

「・・・ 了解です! 隊長どの♪」

「えっ・・ 今なんて?」

「・・・ いや・・我ら別働隊として、この空域で作戦を行いますので、
     少尉がこの別働隊の隊長だと・・」

「てへっ♪・・ たいちょおかぁ・・ なんだか気分が乗ってきたわ ♪
 じゃあ・・ さっさとデブリを探しましょう!」

「・・・ ユカ隊長! 了解いたしました!!♪」

「いいわねぇ~ その響きぃ♪ クマちゃん、大好きよ!」

クマ軍曹は9バンチコロニーの残骸跡から、適度な大きさのデブリを数個集めて来た
そのデブリにユカ少尉がある部品を取り付ける、サミー曹長が作成した発熱装置である・・
これが6個・・ 
つまり6つのデブリを集め、そこに発熱装置を1つづつ付け、使用するのが目的だ・・
発熱したデブリは、サーマルセンサーにかかり、MSや戦闘機などと誤認識するのだ
早い話が「デコイ(囮)」であるが、連邦軍の正式の備品には登録されていない・・

デコイの用意が終わり、6個のデブリをロープで牽引できるようつなぎ止め、
クマ軍曹がそれを引っ張る・・ まだ発熱装置は稼動させない・・
その後、2機のジムは10バンチコロニーに方向を変え流れて行った・・

ユカ少尉がクマ軍曹機のランドセルを掴む・・ 機体を接触させて、震動を利用した
ふれあい通信だ・・

「10バンチまでは、回線を切っててね・・ それまで接触通信よ!」

「・・・ ユカ隊長、了解です!・・
     で・・ このデコイ・・これは凄いアイデアですね・・ サーマルセンサーに
     確実に引かかりますよ!
     我ら2人が8機の部隊だとジオンは思っちゃいますね! やるなぁ曹長!」

「でしょう・・ あとね・・ これ以外にも、秘密兵器があるの ♪」

「・・・ えっ? 何があるのですか?」

「えっとぉ・・簡単に言えば、マルチ音源かな?」

「・・・ マルチ音源?」

「私達が、沢山いるように・・ オープン回線に流す通信用の音源よ!」

「・・・ と言いますのは?」

「ワサビィ隊長から借りた昔の音源データに、地球のイギリス国のスティーブン・ミード
 というユーフォニアム奏者のアルバムがあって・・  マジックというアルバムね
 なんと1人で24パートを24回演奏して合成録音し、まるで24人のユーフォだけの
 オーケストラに聞こえるってアルバム・・ 一人オーケストラ・・って言うのかしら?」

「・・・ それは凄いですね・・ でも、そのアルバムが? どのように?」

「せっかちね・・ 丁度クマ軍曹が作戦ルームにいるときかしら・・
 211号機でエマージェンシー待機だったので、暇だったの・・
 その時にジムに発熱措置を積んでいる・・って聞いて・・
 デブリね?とか話をしている時、ビジー軍曹が
 『でもなぁ・・デブリは話さないからなぁ・・』って・・ そこで思いついたの!」

「・・・ デブリに話をさせるのですか?」

「違うわよ・・ そんな音源を作っちゃおう!って事よ!
 でも・・ 一人では出来ないわよね・・
 そんな話をビジー軍曹としていたら、整備の子達が『私の親衛隊!』だって・・
 協力するって言ってくれて・・」

「・・・ ああ! 噂の親衛隊ですね、ミルクパーティでも大人気でした・・
     若い子達の中で ユカ親衛隊とミィ親衛隊が新たに発足したって聞いています」

「そうなのよ♪、素直にうれしいわ・・
 でも・・ 更にチコちゃん親衛隊も出来ているとか・・ ライバル出現よ! ♪ 」

「・・・ 私が聞いた話では、整備班だけでなく、主計班にも広がっているとか・・
     元々主計班では、艦長親衛隊、副長親衛隊、参謀親衛隊、准尉親衛隊・・と
     4つに分かれていたとも聞いています・・ そこに新たに出来た親衛隊ですね」

「あっ! 私も聞いたわ・・ 素敵なお姉さまばかりですものね・・」

「・・・ 本当に、このグリフィンと言う艦は面白いや!
     ところで・・ 言い難いのですが・・

「なあに?」

「・・・ ウェーブ達(女兵士達)の中に・・・
     クマ親衛隊って・・ ありませんかねぇ・・」

「どうかしら? でも、この前の活躍(グリフィンがリックドムに攻撃された際)で、
 若いウェーブ達の中では、クマちゃん人気は急激に上昇中よ♪」

「・・・ そうか・・ 人気上昇中かぁ・・ やっぱ、いいなぁこの艦は!」

「じゃあ、聞いてみましょうか・・」

「・・・ い・・いや! 自分はもう、それだけで十分であります!」

「クマちゃん・・
 何を勘違いしているの? 私はマルチ音源を聞いてみる?って言ったのよ・・」

「・・・ あっ! は、はい! そうであります! 私もそのように・・」

「ひょっとしたら、ワサビィ隊長の悪ぅ~い病気が移ったのかもしれないわね・・
 かなり強力な菌だからぁ・・
 じゃ聞くわね ♪ 」

・・・

「・・・ 少尉どの! こちらペットワン、ペット隊 右舷左舷に2機づつに別れ、
     制圧にまわります。」

「・・・ こちらボーンワン、ボーン隊 作戦どおり上部に付きます・・」

「ペット!ボーン了解! ユーフォワンから、各隊へ、
 中にユーフォ隊が入るわね、そのまま連絡があるまで待機よ!
 ユーフォ1からユーフォ2!クマ軍曹! あたいに付いて来んのよ!、
 中に入るわ! いいわね!
 ユーフォスリーは外で待機!
 指示するまで、うごくんじゃないわよ、あんた血の気が多いんだから!」

「・・・ ユーフォスリー 解ってまさぁな! 早くドンパチさせてくださいよ!」

「・・・ 了解でサァ! ユーフォ2 ジオンのクソども 皆殺や!」

「こら! 軍曹! それはあたいの役目だ! おいしいところは、あたいがやるよ!
 一人残らず地獄行きさね!」

「・・・ おお・・ 怖ぇえ怖ぇえ・・ さすが、ルウムの極妻ユカ少尉殿や!
     ジオンの奴ら、ホンマに運が悪いねぇ・・ああ・・ かわいそぉ~」

「こら! その名前で呼ぶなって言っただろう!
 ケツにバズーカ食らわせようかぁ? 今日は虫の居所が悪いからさ!」

「・・・ すんません・・ ケツは勘弁してぇなぁ・・」

「うるさい! 行くぞ!!」

・・・

「と・・ 時間があまりなくてね、作れたのはここまでなんだけど・・いかがかしら? 
 音源の長さはそんなに長くないけれど・・、
 でも、中隊規模のMS隊が来たみたいでしょ?
 MSデッキ班長のターチン軍曹なんて乗り乗りでというか↑↑(アゲアゲ)かしら?
 凄く盛り上がったんだから ♪ 」

「・・・ ・・・」

「どうしたの軍曹? 聞こえてて?」

「・・・ いや・・ ユカ隊長・・ これって・・」

「演技よ、えんぎ♪ これを聞いたら、鬼が来た!って思うでしょ? はったりよぉ!」

「・・・ でも・・ 私の変わりに、ターチン軍曹が吹替えを・・
     こんな風には喋れませんよ・・
     これって、KANSAI-BENっていう方言じゃないですか?
     私はNIIGATA-BENって言うのなら話せますが・・」

「大丈夫よ! そんなの、パニックになったら違いなんて解んないって ♪
 でね・・ 1つ覚えて欲しい事があるの・・」

「・・・ はぁ・・それは、何でしょうか?」

「この録音をオールレンジで無線に流すと・・ 私達の通信ができなくなるの・・」

「・・・ あっ・・確かにそうですね・・」

「そこでね・・ 簡単な手信号を覚えて欲しいの・・」

「・・・ それは? どのような?」

「軍曹は手話をご存知?」

「・・・ 手話ならボランティアで慰問した時に少々覚えましたが・・」

「まぁ!素敵! さすが軍曹ね♪ その手話を使って話をするの・・good idea!でしょ?」

「・・・ なるほど・・ でもジオンが見てたらバレバレですよ?」

「見えるところでは使わないわ・・ この件はOKね? じゃあ幾つかやってみるわね・・」

2機のジムが宇宙空間で手話をしているが、マニュピレータ(手)の操作が非常に難しい・・
そんな練習を行いながらも、2機のジムは作戦開始エリアに到着していた・・

回線をオープンレンジで開放する・・
そこに、ワサビィ大尉のふざけた声が入ってくる・・ 相手はチコ伍長だ・・

「・・・ でね・・ また、今晩もキャサリンちゃんのお部屋に行ってもいい?」

「・・・ えっ・・ 」

「・・・ ねぇ・・ 昨日の夜のように、あんな事やこんな事を! ね!♪」

「・・・ そ・・ 」

「・・・ じゃあ・・ 追いかけるから、ぼくがロックオンして、つかまったら
     ぼくの勝ちね! じゃあ、捕まえちゃうぞぉ~♪」

「・・・ そんな・・ ・・ 解ったわ・・ じゃ、捕まえて御覧なさいよ!」

「・・・ よおし! 子猫ちゃん、待ってなさいよぉ~ 捕まえちゃうからねぇ~♪」

「・・・ そんな鈍足には、捕まらないわよぉ~・・
     捕まえたら、ご褒美は、わ・た・し・♪ 」

「・・・ よぉし! サンダーボール作戦だぁ!!」

作戦開始のキーワードが出た!!
後は、コロニー前方の宇宙港から、敵が発信すれば、別働隊の作戦開始である!
クマ軍曹はセンサーを最大限にし、カメラも最大望遠にセットし宇宙港方面を凝視する
かすかに戯れる2機のボールの航跡を視認した!
スピーカからは、相変わらず、ワサビィ大尉のふざけた声が聞こえている・・

「・・・ 言った事は覚えているだろうな! ご褒美は? 何だって?」

「・・・ うそぉ・・ 本気ですか?・・」

「・・・ 誰がモンキーやねん!」

「・・・ もう・・ 冗談でしょう? 大尉はエエとこの子でしょう?」

「・・・ だれがエテ公の子やねん!
     いくぞぉ~ キャサリンちゃんは、俺のものぉ~」

・・・

その時、一本の航跡が宇宙港から飛び出した!

「・・・ ユカ隊長! 出ました・・ 1つ・・2つ・・ 3つ・・・
     ジオンが食いつきました・・
     デブリの熱源発生装置をオンにして、デコイを放出します!」

「・・・ ・・・」

「・・・ ユカ隊長! コロニーに入りますよ!! 少尉! どうされました?」

「なんか・・ イライラしてきた!・・
 なによ! もう! 隊長ったらぁ! 若い子を見たら、すぐに鼻の下を伸ばすんだからっ!
 ホントにバカワサビィなんだからっ !」

「・・・ あのぉ・・ あれは作戦だと・・(上官侮辱罪にはならないの?)」

「うるさいわねぇ・・
 行くわよ! ジオンなんて、ぶっ飛ばしてやる!・・」

「・・・ た・・隊長どの・・」

「マルチ音源、流すわよ! いいわね!」

クマ軍曹がデコイを放出し、ユカ少尉は用意したマルチ音源をオールレンジで流す・・
ジオンの監視網には、コロニーの裏から、8機のMSが攻めてきたように表示されている
はずだ・・ そこに追い討ちのような、マルチ音源も聞こえているだろう・・

2機のジムはコロニーの宇宙港とは反対にある、食物プラント連絡用のハッチから、
コロニーの中に進入した!
気密ゲートを通過し、エアーが充填されているコロニー内部に中心部分から侵入する。
コロニーの中心に飛び出す感覚だ!

コロニーの中心部は無重力ではあるが、空気が充填され回転しているコロニー内部では
重力がかかってくる・・ また、気流も発生している・・

中心部からコロニーの内壁方向に近づくにつれて、空気の抵抗は大きくなり、また重力が
高くなり、重力に引かれ落下するような感覚に陥ってくる・・
2機のジムは、空中でバランスを大きく崩していた・・

「なに・・ なんなの? この重力・・ やん・・ や・ヤバイ!」

「・・・ 少尉! スラスターをフルに開け、コロニーの回転に合わせてください!」

「わ・・解ったわ・・でも きつい・・ お・・ 落ちる・・ いゃあんっ・・」

ユカ少尉のジムはキリモミ状態で落下する・・ このままでは内壁に激突だ!


「・・・ 大丈夫です! 少尉!! もっとスラスターをマックスにして!
     おちついて・・ 制御できてません!!
     あっ!・・ 制御は? ・・ 少尉!! ユカ少尉!! 大事な事が!・・
     ジムの制御タイプを、スペースからアースに変更してください! 早く!!」

「えっ・・ あっそうね! 重力下制御に変更ね!・・ 軍曹・・ありがとう・・」

「・・・ いい感じです! もう少し、スラスターをオンに・・ バーニアで逆噴射して!」

「うん・・了解!・・ 」

「・・・ さすが、エース! いい感じです・・ そのまま・・ そのまま・・」

「ありがとう・・ なんとか機位が安定したわ! もう大丈夫!」

「・・・ 了解! 隊長♪
     ご存知とは思いますが、コロニーは約2分で1周です。
     コロニー直径は6キロなので、外周部分は時速 560キロの速度ですから・・
     速度合せは非常に難しく・・ 失敗すると、内壁に衝突です・・」

「そうね・・ ジムコマンドでは出来ないのよね・・ 重力下制御が出来ないから・・
 でね・・軍曹ぉ?・・ そう言う大事な事は、先に言っておいてね・・次回からは!・・
 ちょっとヤバイんだから・・ もう・・」

「・・・ で、ですよね・・ あっ・・そうそう・・手話・・ 使えませんでしたね・・」

「そうね・・ 仕方ないわね・・
 と・・ ごまかしたと思ったら、大きな間違いよ・・ 軍曹!
 というか・・ 何という無茶なミッションさせるのよ! あのバカワサビィ!」

「・・・ あっ・・ いや・・」

コロニーの内壁に着地した、2機のジムは、宇宙港のある方向に向かい、スラスターを
フル加速する!・・

「クマ! 遅い! グズグズしないの!!」

コロニーの長さは30キロメートル・・ 一気に宇宙港側の壁面に取り付いた!

その時、クマ軍曹は信じられない光景を目の当たりにする・・・
いきなりユカ少尉が2発のバズーカをぶっ放したのだ! 予告も何も無く!
バズーカは宇宙港側のコロニー側内壁で爆散する・・
場所的には、支柱と支柱の間で、何も設備が無い部分ではあるのだが・・

突然、フルレンジでの通信と、ジムの外部スピーカーから大きな声が発っせられた!

「ジオン軍に告ぐ! 私は、地球連邦軍第21独立部隊グリフィンMS隊、ユカ少尉だ!
 コロニーにでっか~い穴をあけてやろうか?
 外壁一枚下は宇宙だぜ!!
 てめぇら! 死にたくなかったら、とっとと降伏しろぉ!!
 この腐れキ○○マ!(禁則事項です)・・」

(ありゃりゃ・・ マルチ音源の人格とおんなじやんか・・)

しかし・・コロニー内は静かである・・ 物音がしない・・

「あーん? 降伏しないのぉ~ 死んじゃうわよぉ~・・
 ちゅ~か! シカトかよぉ! 良い根性してるさねぇ~!
 じゃ! あと! 3秒!だ! 行くよ! 3ん!! 2ぃ! 1ぃい!・・」

「・・・ まっ・・ 待ってくれ!! 撃つな! 投降する!!」 

フルレンジの通信に受信が入り、白い布が宇宙港の入り口で大きく振られるのが見えた・・

「あ~あ か・い・か・ん!♪ やったね ♪ ミッションコンプリートぉ!
 クマちゃん! ここでの話は・・ 禁則事項よ! 解っているわよね ♪」

・・・

このように、ヒロ中尉とリン少尉の2機のジムコマンドが10バンチコロニーに
到着する前に作戦が終了した・・・

この事実(詳細)は、クマ軍曹により、硬く封印されたのだが、どこからとも無く、口伝えで
尾びれ背びれが付いて広がり、「伝説」として後世まで語り継がれていくのであった・・

                           サイドストーリー<おわり>
<第25話>子にゃんこ」に続く
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