<ここまでの話>
【第1部】
「<第1話> から <第24話>までのリンク」
【第2部】
「<第25話> から <第46話>までのリンク」
【第3部】
「<第47話>月面着陸・・」
「<第48話>敵か味方か?」
「<第49話>アロー市自衛軍」
「<第50話>大丈夫だよね・・」
「<第51話>フォン・ブラウンへ・・」
「<第52話>セカンド・ルナ」
「<第53話>スパイ容疑・・」
------------------------------------------------------------------------------
「そこだ!・・ 事実かどうかは不明だろ? 敵ソドン艦は武装していた・・ それが事実だ」
「いや・・ 確かにそうかもしれん!
しかしな・・ 現実に低軌道上を見ると、随所で戦闘の炎が光るんだ!
解るか? 宇宙で戦闘する武装などを、全く持って無い丸腰のHLVを・・
何百人が1機に乗っていると思う? 無抵抗のそれを、連邦軍は撃ち落としているんだぞ!
戦争にはルールがあるだろ?
そういう事実を知っていると、単機で、自らの危険も考えず、
自分達の仲間を助けに行こうとするソドン巡航船を撃つことが出来なかったんだ・・ 」
「なるほど・・ 気持ちは解る・・
しかしな、連邦軍のアースノイド達が、それを聞いたら、どうだろう?」
「そ・・ それは・・」
「軍法会議では、有無を言わさず確実に、有罪・・ つまり死刑!になる訳だ・・」
「ああ・・ そうだろうな・・ そうか・・そういうことなのか・・
しかし、逃亡中とはなんだ? 私は特務を受けて・・」
「特務だよな?・・ 特務は秘匿性があるからな・・命令した人物しか把握していない
また、命令した人物も特務が終るまでは口外しない・・ これは運が悪かったな・・」
「そうか・・ 知っているのは、ワッケイン司令とマメハ戦隊長、
そして、今私が探しているマスミン特務大尉の3人だけだ・・ 」
「そうだな、逃亡中については、その3人が生きていれば軍法会議でも白になるが、
敵艦に対する攻撃拒否と敵前逃亡は免れん訳だ・・
というか、大きな作戦があるんだろ? そのうち、2名は最前線ではないのかな?
1名は行方不明だし・・」
「ああ・・ 良く知っているな・・ この数日中に大きな作戦が実行される・・
しかし、その2人が戦死するなど・・」
「戦争だ、ありうるだろ? どうやら、やっと今の立場がご理解いただけたようだ・・」
「・・・
そうだな・・ そういうことだな・・ では、私をどうするつもりだ?」
「なにか?勘違いをしているようだが・・ ワサビィ大尉・・ さっき何と呼んだ?」
「何? 何と・・ ?」
「私は『同志ワサビィ大尉!』 と呼んだはずだが?」
私は思わずトムの顔を覗き込んだ・・ 先ほどまでの鋭い眼光は消え
包み込むような暖かいまなざしに変わっている事を見て取った・・
「えっ・・ どういうことだ?」
「私もスペースノイドだ、そして特務の件も知っている・・ つまり知っている4人目だ♪
偽名の件、了解した ワサビィ大尉・・ いや、ベリー三佐!
どうしても、スパイ疑惑だけは解消しないといけなかったのでな、疑った言い方で悪かった!」
「ふぅ・・ 寿命が縮まったぞ♪
しかし、ソドン巡航船の件は何か正当な理由を考えておいたほうが良いかもしれんな・・
そのスパイ容疑の情報・・ 後で原文を見せてくれないか・・」
「そうだな、逃亡した事は、スパイ容疑が原因となっているからな・・
特務があった事を証言できれば、あとは正当な理由があればOKだ・・
ソドン艦が病院船だった・・ とかで良いのでは?」
「いや・・ その記憶はない・・ 協定で決まっている赤十字のマークは無かった・・」
「奴らが見てた訳では無いのだろ? 解らんよ♪ というか低軌道に救助に向かっていた訳だ・・
病院船と変わらん・・ 言い通せば良い!」
「駄目だ・・ 思い出した・・戦闘記録の録画データコピーが高軌道艦隊にある・・
多分それがこのスパイ疑惑の発端なんだろう・・
宇宙戦闘機隊のな、いけ好かないアースノイドの小隊長が言い出したんだと思う・・」
「嫌われたのか?」
「ちょいとな・・ まずったかな・・」
「コピーと言ったよな・・ 原版はあるのか?」
「それもお手上げだ・・ その機体で月面に着陸はしたのだが、機体が消えた・・
画像を見ることが出来ない・・」
「そうか・・ 月に来たのはその機体なんだな?・・ まぁ、仕方が無い部分もあるが
時間もあるだろ? なにか良い、誰もが理解できる正当性がある理由を
考えておく必要があることだけでも解って良かったじゃないか!」
「ああ・・ そうだな、プラス思考って奴だな♪」
「だな♪ では、本題に移るぞ! 良いか?」
「ん? 本題って?」
「特務の内容だ・・」
「いや・・ 私はマスミンを・・」
「よっぽど良い女みたいだな? 惚れているのか♪ だが、こちらにも都合がある・・
先日の通信で、こちらでお願いしたからワサビィ大尉がここに居る訳だ・・」
「ん? どういうことだ?」
「マスミン特務大尉は、ルナツーのワッケイン司令とコンタクトしたかった事から
我々の組織にコンタクトしてきた、それはワサビィ大尉とチーフとの繋がりからだが・・
本当にそれは偶然だったのか、必然だったのか・・ 私にも分からない・・
まだ、説明をしてなかったが、我々の組織は、ジオン軍基地のグラナダから流れてきた
情報をルナツーに連携している組織だ・・ つまり、ワッケイン司令にだ・・」
「な・・ なんだと! 本当に偶然なのか?」
「ああ・・ 事実は小説よりも奇なり・・とは良く言ったものだ・・
ただ、グラナダはソロモンなどには興味が無いのだろ・・ まぁ、キシリア・ザビの性格だが
そのため、現時点での重要な情報戦は、ソロモンとサイド3・・そしてア・バオア・クーだ・・
グラナダは、それらの動きには全く連携もなく、独自に動いているように見えている・・」
「まぁ、キシリアは良い女だとの噂はあるが、兄弟との仲は悪いと聞く・・」
「それは事実だ・・ かなり良い女だ♪
だがな・・・、仲が良ければ、とっくにジオンに世界は制覇されていたぞ・・
今の混戦はザビ家の不協和音も原因だからな・・ 連邦にとっては美味しい話さ!
ギレン総帥の公国親衛軍、ドズル中将の宇宙攻撃軍、キシリア少将の突撃機動軍・・
この3軍がバラバラなのは周知の通りだ・・
でな・・ そのグラナダで、不穏な動きがいくつか観測された・・
それで、その内容に対して判断できる士官を隠密で派遣してほしい・・ との願いを出した・・」
「ん? どうして派遣なんだ・・ その内容を伝えれば良いじゃないか!」
「だから言ったろ? 情報は双方に漏れるんだ・・って・・
だから、媒体を通さず、直接情報を聞き、自分で判断し指示が出せる士官に来てほしいと
依頼した訳だ・・」
「それが、マスミンなのか?」
「ああ・・ それと、ワサビィ大尉・・ 貴殿もだ・・ だから、三佐でもある・・」
「ん? アロー軍も?・・」
「なんだ、やっと気がついたのか? 連邦軍の軍服ではフォン・ブラウンでは都合が悪いからな、
まぁ、これは偶然だが、アロー市軍の軍服がスパイ容疑からもカモフラージュする効果も出た、
ただ、逆に、連邦軍に捕まると、特務の事を証明できない場合、完全にスパイ容疑は強くなる
だから、特務の内容を知り、それに従事するしか道は無いということにもなる。選択肢は無い!
そしてワサビィ大尉・・ ヒックス准将に『相方は女です』と言ったか?」
「いや・・ 言ってない・・ でも、確かに・・・ ヒックス司令は、女だと分かっていた・・
くそぉ! あの狸親父め!・・」
「まぁな・・ そう考えたら、色々とつじつまが合うだろ?
ただヒックス准将は特務の内容までは知らん、知っているのは先ほども言ったように4人だけだ・・」
「いや・・ 妙にすっきりした、点と点の情報が繋がり、それが一気に面になったような感じだ・・」
「うん・・ 良い顔つきになってきたな・・ 」
「さて、特務の本題に入るか?
というか、そろそろ、交代の時間になる・・ 場所を変えるぞ・・」
「えっ? どこに行く?」
「ここはフォンブラウン市の中だからな、電波等を発すると色々と厄介だ・・
通信センターは別の場所にある・・ 敷地はアロー市の管轄内だが、市のドーム外にある
ジャンク屋の回収品備蓄倉庫施設だ・・ ベースの意味から「B」と呼ばれ、番号を付けている
行くのは、B-25だ・・」
「おお!、知っているぞ、 いやB-25は知らんが、地図にB-17とか書かれていた
実は、その近くに不時着したんだが・・
そうか、ジャンク品の回収基地か・・ ひょっとしたら機体を回収しているかも知れんな!」
「B-17か? ではB-25に行ったら、連絡を取ってみよう・・
本来我々はジャンク屋だからな、なんでも回収する・・ それが我々の本業というか性だ♪
ただ・・ 機体があっても安心するなよ」
「ん? なぜだ?」
「回収した物は、我々の資源だ・・ 売ることは出来るがな♪」
「なんだと! 自分の機体でもか?」
「まぁ・・ ただでは無い・・ ということだ・・ 売れる価格の3割が相場かな♪」
「一体、幾らで売れるかなど解らんじゃないか! 信じられん・・」
「まぁ、あるかないかは知らん・・ とにかく移動するぞ、チーフも来てくれ、
続きの話しは車の中で・・ 」
とトムは立ち上がり、部屋を出る・・
部屋の外に居た、サンダース少年にいくつか指示をし、建物の外に出た・・
「ん? あれは?」
「ああ・・ 俺の女房と旦那の連れだ・・」
「そうか・・ 時間がかかるなぁ、チーフは店に帰るか?」
「いや・・ 乗りかかった船だ! 付き合うよトム♪
店に帰っておくように言ってくる、ちょっと待っててくれ・・」
と、チーフは自分のバギーに向かって走り出した・・
・・・
「ところでな・・ ワサビィ大尉・・ 」
3人が乗った月面バギーが、フォンブラウンの地下からトンネルを通り、月面に出ると
トムが話し出した・・
「現在も情報の収集中ではあるのだが・・
グラナダでキシリアの突撃機動軍の意向とは、異なる動きが観測されていたんだ
単刀直入に言うと、連邦軍の新型MSを奪取、または破壊する計画なのだが・・」
「新型MSって? ジムの新型か?」
「いや、量産型ではなくプロトタイプだ・・『連邦の白い奴』と恐れられているMSの新型だ・・」
「・・・ うっ・・ そうか・・」
「知っているのか?」
「いや・・ 多分だがな・・ ガンダムって呼ばれているMSではないかな?」
「さすがだな・・ そのような呼称でも呼ばれている・・ RX-78-NT と言うらしい・・
ジオンはそのMSに脅威を感じている・・ たった1機のMSなのにだ、
『連邦の白い奴』には、甚大な被害をこうむり、その機体はまだ生きている・・
それの新型だ・・ 旧型でも手に負えないのに、新型が前線に配置されるとなると
これは大きな問題になるわけだ・・
だから、ジオンは特殊部隊を地球に送り、奪取作戦を実施してきた・・
奪取のポイントとしては、移送の中継点などが狙い目だろ?
だから、最初の強襲作戦は地球の北極基地からの、宇宙への打ち上げ時点で実行されたんだが・・
この、北極基地強襲作戦は失敗し、ジオンは新型MSの行方をロストした・・」
「でも・・ その機体のありかを、実はジオンはつかんでいた・・
そして、その場所を強襲した・・ 違うか?」
「知っているみたいだな? その場所は?」
「それは・・ 軍機にはならんのか?」
「いや・・ 確認したかっただけだ、その場所は、中立コロニー群のサイド6だ・・」
「ビンゴだ・・ なんでもご存知のようだな・・
この数日の間に、サイド6がジオンに強襲されたのは、2回だ!
1回目はその標的になっている新型MSをサイド6のとあるコロニーに搬入した時・・
今考えるとピンポイントだ! 実はその時、私はそこに居た・・
そして、その数日後に、そのコロニー内部でMS同士の戦闘があったそうだ・・
これは、サイド6からのニュースで聞いた訳だが・・」
「そうだろう・・ 我々が察知した情報から、2つのチームが動き出していると聞く・・
グラナダから、その作戦に対する支援や補給を絶つ部隊、グレイファントム隊と言ったっけ・・
MSを運用できる新型のペガサス級強襲揚陸艦で、指揮官はスチュアート少佐だ・・
そして2つ目は、グレイファントム隊と連携をとり、直接コロニーを守る部隊・・
グリフィン隊という、コロンブス級をMS運用艦に改修した艦で、指揮官はマメハ大佐・・
その配下に・・ そう、マスミン特務大尉が配置されている・・
というか、その部隊から、3日前に直接通信が入った時は、私も肝を冷やしたぞ♪
まぁ、これで、大尉がここに居る必然性も、少しは見えてきたと思う・・」
「なんてこった・・ なんでも知っているんだな・・ だが数点違っている・・
グリフィン隊は・・ 私の隊だ・・ グラナダとの補給や支援を絶つ側だぞ・・」
「それは知らん、この話は連邦軍から入った情報だ、
その後、何らかの問題が発生し、任務が入れ替わった可能性もある・・
ひょっとしたら、ジオン側もその情報を入手し、おとりなどの任務も入れ替えたかもしれん・・」
「まぁ・・ 良くあることだがな・・ でな、私がここに居る必然性だが・・」
実は私は代役だ・・ 本当はオーリンという准尉が飛んでくるはずだった・・」
「そうなのか?
まぁ、我々からすると、要求したスキルを持つ者であれば、誰でも良い訳だが・・」
「まぁ・・ 何を連邦軍に要求したのか?は、知らんが・・ トムが言っている事は、
概ねその通りだ・・ ただな・・ その2つのチームだが・・ 役に立たないかもしれんぞ?
マメハ大佐・・いやグリフィン隊は、知っていると思うが、次の大きな作戦に配置されている・・」
「ああ・・ 何もなければ、その『大きなな作戦』を優先する・・
それはワッケイン司令の考え・・というか条件だと言っていた・・
しかし、タイミングが悪いのか、2つの事が重なってきた・・って訳だ・・ 」
「2つとは・・ 大きな作戦と、サイド6の動きか?」
「いや、大きな作戦と、グラナダの動きだ!」
「グラナダの動きが? 何かあったのか?」
「2日前の情報だ・・ その新型MSの奪取計画が失敗した・・との情報だ・・」
「失敗だったら、何が悪いんだ?」
「ああ・・ 何も無ければ問題無いのだが・・ 今度は3度目の攻撃をかけるとの噂が出てきた・・」
「そんなに固執するのか? たった1機のMSだろ?
それだけの理由で一般市民が住む、コロニー内でドンパチとは! 外壁に穴が開くだけなら
まだ防ぎようもあるが、構造体に歪みが出ると、コロニーは崩壊する・・
一体、何を考えているのか!」
「ああ・・ ジオンにはそれだけ重要な事なんだろう・・ 連邦の白い奴・・別名『白い悪魔』・・
それの新型だ・・ 無理も無いだろ・・」
「ちょっと待て! 戦争とは関係ない一般市民を撒き沿いにするなど・・
というか、あの機体の性能が高い訳ではない! 私が乗っていた新型ジムとスペックは変わらん!
あれは、搭乗しているパイロットがエース級をも越える、特別なスキルの持ち主だ!ってことなんだ!!
だからMSを破壊しても意味が無い・・」
「そうなのか? まぁ、そんな事はここで言っても仕方が無い・・ 言うならジオンに言え・・」
「くっそぉ・・」
「ただな・・ 怒る気持ちは解るが・・ 連邦にも、またサイド6自身にも落ち度がある・・
次の大きな作戦までに、その新型MSを、旧型を扱う部隊に引渡しするためには、
サイド7やルナ2では遠く、サイド6でないと間に合わないってのは、連邦軍のわがままに過ぎん!
というか、サイド6もサイド6だ・・ どうして場所を提供した?
まぁ、多分・・ 金が動いたんだろうが・・ アースノイドのやることは姑息で気に入らん!」
「すまんな・・
そうか・・ その、とばっちりなんだな・・ 連邦は自分で撒いた種だったのか・・
確かに、新型を引き渡したい、旧型ガンダムの部隊は、サイド6近辺に居た・・」
と、話している間に、月面の小高い丘の斜面に大きく『B-25』と書かれた文字が見えた・・
バギーがその文字に近づいていくと、その『B-25』の文字は、大きなハッチに書かれている事がわかる
「ほう・・ 回収・備蓄倉庫施設というから、大きなドーム型の施設だと思ったが・・」
「そんなお金は我々に無い・・ 確かにドーム型施設の箇所もあるが、大概は地下施設だ・・
地下を掘って空洞を作り、その中に機密性を持ったコンテナを組み立て施設にしている、
宇宙線や小型の隕石から守るには、月面の岩盤が必要だ・・」
しばらくすると、ハッチの下部にある、小さなドアが開き、トムはその中に月面バギーを滑り込ませた
月面バギーから降り、気密室に入る・・ 気密室にエアーが充填されたことを知らせるランプが点灯し
奥の扉が開いた・・
廊下をしばらく歩き、ある小さな部屋に入ると、そこには通信機器やコンピュータが並ぶ
まるで、潜水艦の戦闘指揮所(CIC)のような、いでたちであった・・
「やぁ! トム、交代の時間にはまだ早いけど・・ 誰? お客さん?」
と、その部屋の中に居た1人の若者がこちらを見ながら言う・・
「ああ・・ 例の件で連邦軍から秘密裏に派遣された、ワサビィ大尉だ・・
少々トラブルがあって、コンタクトが遅れたが・・ 例の・・ グラナダに新たな動きがあるか?」
「あるある♪・・
今、裏を取ってるんだけど、ちょっとやばいよ・・
まだ、キシリア少将の『パープル・ウィドウ(チベ級)』は、帰ってきてないんだけど・・
キシリア不在の中、ルーゲンス司令が射殺されたって情報が入電・・ 反乱かな? これ調査中!・・
そして、今日は定期便や輸送艦以外に3隻の戦闘艦船がグラナダを出航してるね
、この3隻の戦闘艦については行き先を調査中だけど・・ まぁ後情報は無いかもね・・
ただね・・ その中の1隻はフォン・ヘルシング大佐の『グラーフ・ツエッペリン(チベ級)』で
こりゃ、何かありますよね!」
「なに? ルーゲンス司令が? それは本当か?」
「俺っちが嘘ついて誰得ぅ? って、あと、劇ヤバなのが、もうひとつ・・ 」
「<第55話>情報戦・・」に続く・・・
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Copyright ichigowasabi
【第1部】
「<第1話> から <第24話>までのリンク」
【第2部】
「<第25話> から <第46話>までのリンク」
【第3部】
「<第47話>月面着陸・・」
「<第48話>敵か味方か?」
「<第49話>アロー市自衛軍」
「<第50話>大丈夫だよね・・」
「<第51話>フォン・ブラウンへ・・」
「<第52話>セカンド・ルナ」
「<第53話>スパイ容疑・・」
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「そこだ!・・ 事実かどうかは不明だろ? 敵ソドン艦は武装していた・・ それが事実だ」
「いや・・ 確かにそうかもしれん!
しかしな・・ 現実に低軌道上を見ると、随所で戦闘の炎が光るんだ!
解るか? 宇宙で戦闘する武装などを、全く持って無い丸腰のHLVを・・
何百人が1機に乗っていると思う? 無抵抗のそれを、連邦軍は撃ち落としているんだぞ!
戦争にはルールがあるだろ?
そういう事実を知っていると、単機で、自らの危険も考えず、
自分達の仲間を助けに行こうとするソドン巡航船を撃つことが出来なかったんだ・・ 」
「なるほど・・ 気持ちは解る・・
しかしな、連邦軍のアースノイド達が、それを聞いたら、どうだろう?」
「そ・・ それは・・」
「軍法会議では、有無を言わさず確実に、有罪・・ つまり死刑!になる訳だ・・」
「ああ・・ そうだろうな・・ そうか・・そういうことなのか・・
しかし、逃亡中とはなんだ? 私は特務を受けて・・」
「特務だよな?・・ 特務は秘匿性があるからな・・命令した人物しか把握していない
また、命令した人物も特務が終るまでは口外しない・・ これは運が悪かったな・・」
「そうか・・ 知っているのは、ワッケイン司令とマメハ戦隊長、
そして、今私が探しているマスミン特務大尉の3人だけだ・・ 」
「そうだな、逃亡中については、その3人が生きていれば軍法会議でも白になるが、
敵艦に対する攻撃拒否と敵前逃亡は免れん訳だ・・
というか、大きな作戦があるんだろ? そのうち、2名は最前線ではないのかな?
1名は行方不明だし・・」
「ああ・・ 良く知っているな・・ この数日中に大きな作戦が実行される・・
しかし、その2人が戦死するなど・・」
「戦争だ、ありうるだろ? どうやら、やっと今の立場がご理解いただけたようだ・・」
「・・・
そうだな・・ そういうことだな・・ では、私をどうするつもりだ?」
「なにか?勘違いをしているようだが・・ ワサビィ大尉・・ さっき何と呼んだ?」
「何? 何と・・ ?」
「私は『同志ワサビィ大尉!』 と呼んだはずだが?」
私は思わずトムの顔を覗き込んだ・・ 先ほどまでの鋭い眼光は消え
包み込むような暖かいまなざしに変わっている事を見て取った・・
「えっ・・ どういうことだ?」
「私もスペースノイドだ、そして特務の件も知っている・・ つまり知っている4人目だ♪
偽名の件、了解した ワサビィ大尉・・ いや、ベリー三佐!
どうしても、スパイ疑惑だけは解消しないといけなかったのでな、疑った言い方で悪かった!」
「ふぅ・・ 寿命が縮まったぞ♪
しかし、ソドン巡航船の件は何か正当な理由を考えておいたほうが良いかもしれんな・・
そのスパイ容疑の情報・・ 後で原文を見せてくれないか・・」
「そうだな、逃亡した事は、スパイ容疑が原因となっているからな・・
特務があった事を証言できれば、あとは正当な理由があればOKだ・・
ソドン艦が病院船だった・・ とかで良いのでは?」
「いや・・ その記憶はない・・ 協定で決まっている赤十字のマークは無かった・・」
「奴らが見てた訳では無いのだろ? 解らんよ♪ というか低軌道に救助に向かっていた訳だ・・
病院船と変わらん・・ 言い通せば良い!」
「駄目だ・・ 思い出した・・戦闘記録の録画データコピーが高軌道艦隊にある・・
多分それがこのスパイ疑惑の発端なんだろう・・
宇宙戦闘機隊のな、いけ好かないアースノイドの小隊長が言い出したんだと思う・・」
「嫌われたのか?」
「ちょいとな・・ まずったかな・・」
「コピーと言ったよな・・ 原版はあるのか?」
「それもお手上げだ・・ その機体で月面に着陸はしたのだが、機体が消えた・・
画像を見ることが出来ない・・」
「そうか・・ 月に来たのはその機体なんだな?・・ まぁ、仕方が無い部分もあるが
時間もあるだろ? なにか良い、誰もが理解できる正当性がある理由を
考えておく必要があることだけでも解って良かったじゃないか!」
「ああ・・ そうだな、プラス思考って奴だな♪」
「だな♪ では、本題に移るぞ! 良いか?」
「ん? 本題って?」
「特務の内容だ・・」
「いや・・ 私はマスミンを・・」
「よっぽど良い女みたいだな? 惚れているのか♪ だが、こちらにも都合がある・・
先日の通信で、こちらでお願いしたからワサビィ大尉がここに居る訳だ・・」
「ん? どういうことだ?」
「マスミン特務大尉は、ルナツーのワッケイン司令とコンタクトしたかった事から
我々の組織にコンタクトしてきた、それはワサビィ大尉とチーフとの繋がりからだが・・
本当にそれは偶然だったのか、必然だったのか・・ 私にも分からない・・
まだ、説明をしてなかったが、我々の組織は、ジオン軍基地のグラナダから流れてきた
情報をルナツーに連携している組織だ・・ つまり、ワッケイン司令にだ・・」
「な・・ なんだと! 本当に偶然なのか?」
「ああ・・ 事実は小説よりも奇なり・・とは良く言ったものだ・・
ただ、グラナダはソロモンなどには興味が無いのだろ・・ まぁ、キシリア・ザビの性格だが
そのため、現時点での重要な情報戦は、ソロモンとサイド3・・そしてア・バオア・クーだ・・
グラナダは、それらの動きには全く連携もなく、独自に動いているように見えている・・」
「まぁ、キシリアは良い女だとの噂はあるが、兄弟との仲は悪いと聞く・・」
「それは事実だ・・ かなり良い女だ♪
だがな・・・、仲が良ければ、とっくにジオンに世界は制覇されていたぞ・・
今の混戦はザビ家の不協和音も原因だからな・・ 連邦にとっては美味しい話さ!
ギレン総帥の公国親衛軍、ドズル中将の宇宙攻撃軍、キシリア少将の突撃機動軍・・
この3軍がバラバラなのは周知の通りだ・・
でな・・ そのグラナダで、不穏な動きがいくつか観測された・・
それで、その内容に対して判断できる士官を隠密で派遣してほしい・・ との願いを出した・・」
「ん? どうして派遣なんだ・・ その内容を伝えれば良いじゃないか!」
「だから言ったろ? 情報は双方に漏れるんだ・・って・・
だから、媒体を通さず、直接情報を聞き、自分で判断し指示が出せる士官に来てほしいと
依頼した訳だ・・」
「それが、マスミンなのか?」
「ああ・・ それと、ワサビィ大尉・・ 貴殿もだ・・ だから、三佐でもある・・」
「ん? アロー軍も?・・」
「なんだ、やっと気がついたのか? 連邦軍の軍服ではフォン・ブラウンでは都合が悪いからな、
まぁ、これは偶然だが、アロー市軍の軍服がスパイ容疑からもカモフラージュする効果も出た、
ただ、逆に、連邦軍に捕まると、特務の事を証明できない場合、完全にスパイ容疑は強くなる
だから、特務の内容を知り、それに従事するしか道は無いということにもなる。選択肢は無い!
そしてワサビィ大尉・・ ヒックス准将に『相方は女です』と言ったか?」
「いや・・ 言ってない・・ でも、確かに・・・ ヒックス司令は、女だと分かっていた・・
くそぉ! あの狸親父め!・・」
「まぁな・・ そう考えたら、色々とつじつまが合うだろ?
ただヒックス准将は特務の内容までは知らん、知っているのは先ほども言ったように4人だけだ・・」
「いや・・ 妙にすっきりした、点と点の情報が繋がり、それが一気に面になったような感じだ・・」
「うん・・ 良い顔つきになってきたな・・ 」
「さて、特務の本題に入るか?
というか、そろそろ、交代の時間になる・・ 場所を変えるぞ・・」
「えっ? どこに行く?」
「ここはフォンブラウン市の中だからな、電波等を発すると色々と厄介だ・・
通信センターは別の場所にある・・ 敷地はアロー市の管轄内だが、市のドーム外にある
ジャンク屋の回収品備蓄倉庫施設だ・・ ベースの意味から「B」と呼ばれ、番号を付けている
行くのは、B-25だ・・」
「おお!、知っているぞ、 いやB-25は知らんが、地図にB-17とか書かれていた
実は、その近くに不時着したんだが・・
そうか、ジャンク品の回収基地か・・ ひょっとしたら機体を回収しているかも知れんな!」
「B-17か? ではB-25に行ったら、連絡を取ってみよう・・
本来我々はジャンク屋だからな、なんでも回収する・・ それが我々の本業というか性だ♪
ただ・・ 機体があっても安心するなよ」
「ん? なぜだ?」
「回収した物は、我々の資源だ・・ 売ることは出来るがな♪」
「なんだと! 自分の機体でもか?」
「まぁ・・ ただでは無い・・ ということだ・・ 売れる価格の3割が相場かな♪」
「一体、幾らで売れるかなど解らんじゃないか! 信じられん・・」
「まぁ、あるかないかは知らん・・ とにかく移動するぞ、チーフも来てくれ、
続きの話しは車の中で・・ 」
とトムは立ち上がり、部屋を出る・・
部屋の外に居た、サンダース少年にいくつか指示をし、建物の外に出た・・
「ん? あれは?」
「ああ・・ 俺の女房と旦那の連れだ・・」
「そうか・・ 時間がかかるなぁ、チーフは店に帰るか?」
「いや・・ 乗りかかった船だ! 付き合うよトム♪
店に帰っておくように言ってくる、ちょっと待っててくれ・・」
と、チーフは自分のバギーに向かって走り出した・・
・・・
「ところでな・・ ワサビィ大尉・・ 」
3人が乗った月面バギーが、フォンブラウンの地下からトンネルを通り、月面に出ると
トムが話し出した・・
「現在も情報の収集中ではあるのだが・・
グラナダでキシリアの突撃機動軍の意向とは、異なる動きが観測されていたんだ
単刀直入に言うと、連邦軍の新型MSを奪取、または破壊する計画なのだが・・」
「新型MSって? ジムの新型か?」
「いや、量産型ではなくプロトタイプだ・・『連邦の白い奴』と恐れられているMSの新型だ・・」
「・・・ うっ・・ そうか・・」
「知っているのか?」
「いや・・ 多分だがな・・ ガンダムって呼ばれているMSではないかな?」
「さすがだな・・ そのような呼称でも呼ばれている・・ RX-78-NT と言うらしい・・
ジオンはそのMSに脅威を感じている・・ たった1機のMSなのにだ、
『連邦の白い奴』には、甚大な被害をこうむり、その機体はまだ生きている・・
それの新型だ・・ 旧型でも手に負えないのに、新型が前線に配置されるとなると
これは大きな問題になるわけだ・・
だから、ジオンは特殊部隊を地球に送り、奪取作戦を実施してきた・・
奪取のポイントとしては、移送の中継点などが狙い目だろ?
だから、最初の強襲作戦は地球の北極基地からの、宇宙への打ち上げ時点で実行されたんだが・・
この、北極基地強襲作戦は失敗し、ジオンは新型MSの行方をロストした・・」
「でも・・ その機体のありかを、実はジオンはつかんでいた・・
そして、その場所を強襲した・・ 違うか?」
「知っているみたいだな? その場所は?」
「それは・・ 軍機にはならんのか?」
「いや・・ 確認したかっただけだ、その場所は、中立コロニー群のサイド6だ・・」
「ビンゴだ・・ なんでもご存知のようだな・・
この数日の間に、サイド6がジオンに強襲されたのは、2回だ!
1回目はその標的になっている新型MSをサイド6のとあるコロニーに搬入した時・・
今考えるとピンポイントだ! 実はその時、私はそこに居た・・
そして、その数日後に、そのコロニー内部でMS同士の戦闘があったそうだ・・
これは、サイド6からのニュースで聞いた訳だが・・」
「そうだろう・・ 我々が察知した情報から、2つのチームが動き出していると聞く・・
グラナダから、その作戦に対する支援や補給を絶つ部隊、グレイファントム隊と言ったっけ・・
MSを運用できる新型のペガサス級強襲揚陸艦で、指揮官はスチュアート少佐だ・・
そして2つ目は、グレイファントム隊と連携をとり、直接コロニーを守る部隊・・
グリフィン隊という、コロンブス級をMS運用艦に改修した艦で、指揮官はマメハ大佐・・
その配下に・・ そう、マスミン特務大尉が配置されている・・
というか、その部隊から、3日前に直接通信が入った時は、私も肝を冷やしたぞ♪
まぁ、これで、大尉がここに居る必然性も、少しは見えてきたと思う・・」
「なんてこった・・ なんでも知っているんだな・・ だが数点違っている・・
グリフィン隊は・・ 私の隊だ・・ グラナダとの補給や支援を絶つ側だぞ・・」
「それは知らん、この話は連邦軍から入った情報だ、
その後、何らかの問題が発生し、任務が入れ替わった可能性もある・・
ひょっとしたら、ジオン側もその情報を入手し、おとりなどの任務も入れ替えたかもしれん・・」
「まぁ・・ 良くあることだがな・・ でな、私がここに居る必然性だが・・」
実は私は代役だ・・ 本当はオーリンという准尉が飛んでくるはずだった・・」
「そうなのか?
まぁ、我々からすると、要求したスキルを持つ者であれば、誰でも良い訳だが・・」
「まぁ・・ 何を連邦軍に要求したのか?は、知らんが・・ トムが言っている事は、
概ねその通りだ・・ ただな・・ その2つのチームだが・・ 役に立たないかもしれんぞ?
マメハ大佐・・いやグリフィン隊は、知っていると思うが、次の大きな作戦に配置されている・・」
「ああ・・ 何もなければ、その『大きなな作戦』を優先する・・
それはワッケイン司令の考え・・というか条件だと言っていた・・
しかし、タイミングが悪いのか、2つの事が重なってきた・・って訳だ・・ 」
「2つとは・・ 大きな作戦と、サイド6の動きか?」
「いや、大きな作戦と、グラナダの動きだ!」
「グラナダの動きが? 何かあったのか?」
「2日前の情報だ・・ その新型MSの奪取計画が失敗した・・との情報だ・・」
「失敗だったら、何が悪いんだ?」
「ああ・・ 何も無ければ問題無いのだが・・ 今度は3度目の攻撃をかけるとの噂が出てきた・・」
「そんなに固執するのか? たった1機のMSだろ?
それだけの理由で一般市民が住む、コロニー内でドンパチとは! 外壁に穴が開くだけなら
まだ防ぎようもあるが、構造体に歪みが出ると、コロニーは崩壊する・・
一体、何を考えているのか!」
「ああ・・ ジオンにはそれだけ重要な事なんだろう・・ 連邦の白い奴・・別名『白い悪魔』・・
それの新型だ・・ 無理も無いだろ・・」
「ちょっと待て! 戦争とは関係ない一般市民を撒き沿いにするなど・・
というか、あの機体の性能が高い訳ではない! 私が乗っていた新型ジムとスペックは変わらん!
あれは、搭乗しているパイロットがエース級をも越える、特別なスキルの持ち主だ!ってことなんだ!!
だからMSを破壊しても意味が無い・・」
「そうなのか? まぁ、そんな事はここで言っても仕方が無い・・ 言うならジオンに言え・・」
「くっそぉ・・」
「ただな・・ 怒る気持ちは解るが・・ 連邦にも、またサイド6自身にも落ち度がある・・
次の大きな作戦までに、その新型MSを、旧型を扱う部隊に引渡しするためには、
サイド7やルナ2では遠く、サイド6でないと間に合わないってのは、連邦軍のわがままに過ぎん!
というか、サイド6もサイド6だ・・ どうして場所を提供した?
まぁ、多分・・ 金が動いたんだろうが・・ アースノイドのやることは姑息で気に入らん!」
「すまんな・・
そうか・・ その、とばっちりなんだな・・ 連邦は自分で撒いた種だったのか・・
確かに、新型を引き渡したい、旧型ガンダムの部隊は、サイド6近辺に居た・・」
と、話している間に、月面の小高い丘の斜面に大きく『B-25』と書かれた文字が見えた・・
バギーがその文字に近づいていくと、その『B-25』の文字は、大きなハッチに書かれている事がわかる
「ほう・・ 回収・備蓄倉庫施設というから、大きなドーム型の施設だと思ったが・・」
「そんなお金は我々に無い・・ 確かにドーム型施設の箇所もあるが、大概は地下施設だ・・
地下を掘って空洞を作り、その中に機密性を持ったコンテナを組み立て施設にしている、
宇宙線や小型の隕石から守るには、月面の岩盤が必要だ・・」
しばらくすると、ハッチの下部にある、小さなドアが開き、トムはその中に月面バギーを滑り込ませた
月面バギーから降り、気密室に入る・・ 気密室にエアーが充填されたことを知らせるランプが点灯し
奥の扉が開いた・・
廊下をしばらく歩き、ある小さな部屋に入ると、そこには通信機器やコンピュータが並ぶ
まるで、潜水艦の戦闘指揮所(CIC)のような、いでたちであった・・
「やぁ! トム、交代の時間にはまだ早いけど・・ 誰? お客さん?」
と、その部屋の中に居た1人の若者がこちらを見ながら言う・・
「ああ・・ 例の件で連邦軍から秘密裏に派遣された、ワサビィ大尉だ・・
少々トラブルがあって、コンタクトが遅れたが・・ 例の・・ グラナダに新たな動きがあるか?」
「あるある♪・・
今、裏を取ってるんだけど、ちょっとやばいよ・・
まだ、キシリア少将の『パープル・ウィドウ(チベ級)』は、帰ってきてないんだけど・・
キシリア不在の中、ルーゲンス司令が射殺されたって情報が入電・・ 反乱かな? これ調査中!・・
そして、今日は定期便や輸送艦以外に3隻の戦闘艦船がグラナダを出航してるね
、この3隻の戦闘艦については行き先を調査中だけど・・ まぁ後情報は無いかもね・・
ただね・・ その中の1隻はフォン・ヘルシング大佐の『グラーフ・ツエッペリン(チベ級)』で
こりゃ、何かありますよね!」
「なに? ルーゲンス司令が? それは本当か?」
「俺っちが嘘ついて誰得ぅ? って、あと、劇ヤバなのが、もうひとつ・・ 」
「<第55話>情報戦・・」に続く・・・
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