組織が生き残り成功するには、自らがチェンジ・エージェント、すなわち変革機関とならなければならない。
変化をマネジメントする最善の方法は自ら変化をつくり出すことである。
しかるに経験の教えるところによれば、組織にイノベーションを移植することはできない。
組織自らが、全体としてチェンジ・エージェントへと変化しなければならない。
そのためには、第一に、成功していないものはすべて組織的に廃棄する必要がある。
第二に、あらゆる製品、サービス、プロセスを組織的かつ継続的に改善していく必要がある。
すなわち、日本でいうカイゼンを行わなければならない。
第三に、あらゆる成功とくに予期せぬ成功、計画外の成功を追求していく必要がある。
第四に、体系的にイノベーションを行っていく必要がある。
チェンジ・エージェントたるための要点は、組織全体の姿勢を変えることである。
組織の全員が、変化を脅威ではなく機会として捉えるようになることである。
:「経営の真髄 p107」
人類は人間力(ジンカンリョク)を機能させてイノベーションを可能とした。
人類も含めて生物は個体でのイノベーションは意図的にはできない。
人類のみが人間力(ジンカンリョク)を機能させることでイノベーションを意図的にすることを可能にした。
全ての人に人間力(ジンカンリョク)を機能させる能力はあるが、得意な人もいれば苦手な人もいる。
マネジメントを学んでいなくても得意な人はリーダーとなり易く、苦手な人は孤立し易い。
マネジメントを学ぶことで、得意な人はリーダーを目指すことを知り、苦手は人は孤立から免れることを知る。
マネジメントを学ぶことで、組織の中で自らの得意な能力を活用して組織を発展させ、成果をあげることができる。
ここで問題となるのが、マネジメントが得意な人がリーダーとなった後に組織の利益よりも自らの利益を優先してしまうことである。
すなわち、リーダー層が権力化してマネジメントを忘れ、成果から得られる報酬を適切に運用しなくなる。
そして、組織所属する人達が組織の利益よりも自らの利益を優先することをゆるしてしまう。
組織の利益よりも自らの利益をを優先させる人達が増えてくると組織は成果をあげられなくなり、時を経ず破綻する。