やがて妥協が必要になるからこそ、何が受け入れられやすいかではなく、何が正しいかを考えなければならない。
誰が正しいかなどは論外である。
そもそも、何が正しいかを知らずして、正しい妥協と間違った妥協を見分けることはできない。
その結果、間違った妥協をしてしまう。
妥協には二種類ある。
一つは古い諺の「半切れのパンでも、ないよりはまし」であり、もう一つはソロモン王の裁きの「半分の赤ん坊は奪われるよりも悪い」である。
前者では、半分は目的を満足させる。
パンの目的は食用であり、手にした半切れのパンは食用となる。
だが後者では、半分は目的を満足させない。
それは命あるものとしての子供の半分ではない。
死骸の半分にすぎない。
:「経営者の条件」
妥協は多々ある。
大事な判断時においては、この言葉を思い出す必要がある。