社会的機関の多くは、自らの使命を道義的に絶対のものとし、経済的な費用対効果の対象としない。
経済の世界では、より大きな成果を得るために常に資源の配分を変える。
すべてが相対的である。
しかるに社会的機関においては、より大きな成果などというものはない。
より大きな善もない。
目的を実現できないということは、努力を倍加すべきことを意味するだけである。
飢餓撲滅運動のリーダーは、飢えている子供が一人でもいるかぎり、われわれの使命は終わらないとする。
現在の配給システムが到達しうる地域の子供たちの、可能なかぎり多くが発育不全にならないだけ食べられるようになれば、われわれの使命は終わるとでもいおうものならば、リーダーの地位を追われるだけとなる。
しかし、目標が最大化にあったのでは、決して達成されることはない。
それどころか、達成に近づくほど一層の努力が求められる。
なぜならば、最適値を超えるや、得られる成果は指数関数的に小さくなり、必要とされるコストは指数関数的に大きくなるからである。
こうして社会的機関は、目的の達成に近づくほど不満を感じ、より一層活動に力を入れることになる。
:「イノベーションと起業家精神」
・経済の世界では、より大きな成果を得るために常に資源の配分を変え、すべてが相対的である。
・社会的機関においては、目的を実現できないということは、努力を倍加すべきことを意味するだけである。
・社会的機関は、目的の達成に近づくほど不満を感じ、より一層活動に力を入れることになる。
社会的機関、NPO法人や宗教団体にも当てはまる内容である。
・最適値を超えるや、得られる成果は指数関数的に小さくなり、必要とされるコストは指数関数的に大きくなるからである。
これは、あらゆることに言える。