第3に、あらゆる組織がその成員に対し、仕事について共通のゴールと価値観を持つことを要求する。
それらのものなくしては、そもそも組織が成立しえない。
人の群れがあるだけである。
あらゆる組織が、人を結集できる明快な目的を持たなければならない。
組織のミッションは、包括的かつ明確でなければならない。
そこから従業員一人ひとりが共通のビジョンを持てなければならない。
もちろん、ゴールも明確でなければならない。
周知徹底し、常に確認しなければならない。
マネジメントの責務は、これらの目的、価値観、ゴールを検討し、決定し、組織の成員に示すことである。
第5に、組織は、さまざまな技術と知識を持ち、さまざまな仕事をこなす人たちからなる。
したがって、そこには意志の疎通と個人の責任が確立していなければならない。
第6に、組織とそのマネジメントにとって、成果の尺度は生産量や利益だけではない。
マーケティング、イノベーション、生産性、人材育成、財務状況のすべてが、組織の成果にとって、さらに組織の存続にとって重要である。
人の健康度と成果を測るには、多様な尺度が必要であるのと同様に、組織の健康度と成果を測るにも多様な尺度が必要である。
:経営の真髄 上 p54