Johnny’s Dazed And Confused Days

〜ジョニーのぼんやりと混乱した日々〜

♪ ミッシェル / ザ・ビートルズ

2022年11月13日 19時00分00秒 | 『Rubber Soul』



ジョンとポール

母親を早くに亡くし、その寂しさを紛らわす為か、ロックンロールにのめり込んで行った二人の少年。 一生懸命、二人でギターのコードを覚えたり、小旅行をしたり、アマチュアのコンテストにも参加するなど、友情を深め、お互いに無くてはならない存在になって行きました・・・

ジョン・レノンとの思い出を懐かしそうに話すポール・マッカートニー、面白半分で芸名を使ったことがあるというくだりで、ポールは、少々、はにかみ気味に『ちょっとフランスっぽい名前を使った事もある。何となくお洒落だろ?』と・・・

ポールは、“フランス=お洒落”のイメージを持っていたようで、このあたりは、一般人と何にも変わりませんね。

今現在、J-POPでも、特にアップ・テンポの曲で、英語が歌詞に入ってない曲を探すのは困難なくらい、日常化しております。
フランスに多少なりとも憧れを抱いていたポールが、ラヴ・ソングの一部に、フランス語の歌詞使ったのもすごく理解出来ます。

そんなことで、今日ご紹介する曲は、フランス語の歌詞が組み込まれたビートルズのお洒落(?)なナンバー「ミッシェル」です。

日本名のヒロミさんとマサミさんと同じ?

さて“ミッシェル”という名前、日本名で言えば“ひろみ”さんとか“まさみ”とかいった名前同様、女性名、男性名のどちらにも使われる名前のようです。
日本の場合、本人を確認するまで、字を見ただけでは、男か女か判別できないことがありますが、フランスの場合は綴りが"Michel(男性)""Michelle(女性)"と区別されてます。

これは、非常に合理的で判り易いですね!

Michelle - The Beatles

フィンガーピッキング奏法で・・・

ポールはこの曲を書き上げる為に、チェット・アトキンス1本のギターでメロディを奏でながら、同時にベースラインも演奏する「Trambone」と云う曲を参考にします。そのクラシックギターに通ずるフィンガーピッキング奏法を応用し、メロディ・ラインの構築を試みました。

カバーですが・・・

Trambone - Chet Atkins' cover

メロディが半音階で下降して行く

チェット・アトキンスフィンガーピッキング奏法をしながら作曲に取り組むポール、彼は更に一捻りの工夫を加えます。
チェット・アトキンス奏法クリシェと呼ばれるベース音が半音ずつ下降して行くコード進行を加えます。 それが功を奏して、半音階で下降するメロディ「ミッシェル」の完成と相成ったようです♪
ポール自身は「ジョルジュ・ビゼー風に書いた」と発言していることからも、皆さまお馴染みの「カルメン」「ミッシェル」の源泉だったと言ってもいいようですね!


Carmen Habanera in Covent Garden - Maria Callas



発想は10代の頃

“フランス人の彼女の曲を一部フランス語で歌うという発想は10代の頃から温めていた”という事をポール自身が明かしています。
念願かなって世に出た「ミッシェル」は、1966年度グラミー賞の“最優秀楽曲賞”を獲得、アコースティックの名曲として現在に至ります。
それにしても、シングルリリースされてないアルバム曲がグラミー賞なんて凄いことですね。

旧友の協力を得て・・・

更にこのフランス語の歌詞を作るのに協力したのが、アイヴァン・ボーンという旧友の奥さんのジャネットという女性でした。 当時の彼女はフランス語の教師をしていて、ポールに発音のレッスンもしたそうです。 旦那のアイヴァンはジョンとポールの出会いの切っ掛けを作ってくれた人物であることからも、10代に思い描いた夢がその時代の旧友の協力によって完成したということになります。

 

 



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