Johnny’s Dazed And Confused Days

〜ジョニーのぼんやりと混乱した日々〜

♪ イエスタデイ / ビートルズ

2022年11月07日 19時00分00秒 | 『Help!』

ポール・マッカートニーが夢の中で・・・
夢の中で浮かんだメロディを、目覚めると直ぐにコード取りしたポールでしたが、余りにすんなりと浮かんだメロディに「もしや、既に存在する曲なのでは?」と、こんな不安が頭を過ります。
そこで、スタジオに行って、会う人会う人に「この曲、聴いたことがあるかい?」と聞いて周るポール、「聴いたことないなあ」「知らないです」という返答ばかり・・・
全く未知の曲であることを確信したポール、その曲の仮題を「スクランブル・エッグ」と名づけました。

世界で一番有名な曲をどうやって紹介すりゃいいんだい?
ロックンロール・バンドとしてデビューしたビートルズでしたが、アルバムHelp! 辺りから、徐々に、多様な音楽を採り入れるようになり、その端的な例が、今日ご紹介するYesterdayです。

まあ、今更、紹介するまでもありませんよね?

語りつくされたビートルズの曲の紹介ほど、頭を悩まされるものは他にはなく、ましてや世界で最もカヴァーされている世界で一番有名な曲の紹介~これ程、難しいことはないのだ!

マッカートニー vs マーティン
通常のロック・バンドにはあり得ないポールの楽曲・・・
こういった時に威力を発揮したのが、プロデューサーのジョージ・マーティンの存在でした!

「この曲は、ロックバンドのものではない!」
この曲の飛びぬけた素晴らしさをこう表現したマーティン。

「この曲に、ドラムやエレキギターは必要ない!」
マーティンはストリングスの導入をポールに提案します。
ところが、ポールはこの提案を固辞!

「マントヴァーニみたいなことはお断りだ」
大袈裟なストリングス導入を断固拒否!

「最小限4人編成の弦楽4重奏ではどうだね?」
このマーティンのアーティストの意向を最大限に酌んだ提案にポールも納得!

このようにして、生まれたのがYesterdayです!

いずれにしても、自分の考えを押し付けることなく、アーティストの意向と自分の考えの最良の接点を見出そうとする、マーティンの姿勢と献身的な仕事ぶりが素晴らしいですね!

Yesterday - The Beatles


ほんの56時間の苦労が大きな功績を残す!

1964614日午後7時~1030
ポールのアコースティックギターとヴォーカルを2テイク録音(2テイク目が採用される)
1964617日午後2時~4
前回の2テイク目に、ポールの追加ヴォーカルと弦楽四重奏をオーバーダビングして完成!

【弦楽器奏者】
・トニー・ギルバート(1バイオリン)
・シドニー・サックス(2バイオリン)
・フランシスコ・ガバーロ(チェロ)
・ケネス・エセックス(ビオラ)

 たった56時間の作業で、1.000以上のカヴァー曲を生み出す世紀の名曲が出来上がったというのは、驚き以外の何物でもないですね!

因みにこの曲、日本やアメリカではシングル盤がリリースされてますが、本国の英国ではシングル・リリースされていません。 アルバム『Help!』B面に収録されてる単なるアルバム収録曲ってことになりますね ♫

 



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