Johnny’s Dazed And Confused Days

〜ジョニーのぼんやりと混乱した日々〜

♪ 4月になれば彼女は / サイモンとガーファンクル:1966年作

2024年01月18日 08時00分00秒 | 1960年代の洋楽
 
 
今日ご紹介するのは、1966年、「サウンド・オブ・サイレンス」のヒットを受け、リリースされた同名アルバムに収録されている「4月になれば彼女は April Come She Will」です。

デビュー・アルバム『Wednesday Morning,3A.M.  水曜の朝、午前3時』の不振で、一時、音楽活動を中断した二人・・・
失意の中、ポール・サイモンは英国に放浪の旅に出ます。
その時期に、この曲は作られ、1965年、ポール・サイモンが、英国で録音したソロ・アルバム『The Paul Simon Song Book』にも収録されております。

それにしても、この曲、タイトルだけ見れば、“間も無く4月を迎える3月半ば過ぎから後半の曲”と思ってしまいますが・・・
どうも違うようです!

春から秋にかけての半年に渡る出来事を、韻を踏んだ心地良い短い文で、綴っています。

4月に出会った彼女と恋に落ちた自分・・・
やがて夏も始まろうとする頃に、彼女は黙って自分の元を去って行く・・・
夏が終わろうとする頃、彼女との恋が終わったのを自覚・・・
秋になると、彼女とのことは思い出に変わっていた・・・

英国で知り合ったキャシーとの短い恋の始まりと終焉を歌っているわけですから、8月の“August, die she must”という歌詞の“die”“死んだ”と考えるより“消えてしまった”と考えた方がいいようですね。

この曲にはインスピレーションとなった曲があり、その曲というのが、彼女だったキャシーがよく口ずさんでいた童謡の「Cuckoo  カッコー」でした。

The Cuckoo
The Cuckoo comes In April, 
She Sings her song in May
She Changes her tune,

In The Month of June,

And July she flies  away

April, come she will
April, come she will
When streams are ripe and swelled with rain
May, she will stay
Resting in my arms again
June, she’ll change her tune
In restless walks, she’ll prowl the night
July, she will fly
And give no warning to her flight
August, die she must
The autumn winds blow chilly and cold
September, I’ll remember
A love once new has now grown old


歌詞を比べて見ると共通点が良くわかります🎵
更に下線で記しましたが、韻を踏んでいることから、美しいメロディがより引き立っているように感じます。
生ギター1本という初期のスタイルならではの、シンプルな美しさが光りますね!
こうゆう曲を聴くと、『彼らはやっぱり、このスタイルが一番!』と思わずにいられません!

また、サイモン&ガーファンクルのヴァージョンでは、ヴォーカルはアート・ガーファンクルがとっています。
この手の曲は、やはり“天使の声”といわれている彼が歌うと透明感が増すような気がします。

4月になれば彼女は / サイモンとガーファンクル
4月、彼女は僕と出会う
春の雨で川の流れが激しくなる頃に・・
5月、彼女は僕の腕のなかで眠るだろう
6月、彼女の態度が変わり始める
落ち着きをなくして、夜をさまよい出す
そして7月、彼女は何も告げずに旅立つ
8月、彼女は完全に居なくなってしまった
秋の風が冷たく吹きすさぶ中・・
9月、僕は思い出すだろう
芽生えた愛が、いつしか消えていった事を





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