♪ シーズ・ノット・ゼア / ザ・ゾンビーズ：1964年作

【 Single Data 】
リリース：1964年7月24日(英国)、9月(米国)
チャート：英国12位、Billboard 2位

イメージのギャップ
グループ名から来るイメージと違ってインテリジェンスを感じさせる曲でデビューを飾ったのがゾンビーズでした。

彼らは、1964年から始まったブリティッシュ・インヴェイジョンの波に乗って、アメリカに進出したグループのひとつですが、他のグループとは一味違うジャズのエッセンスが感じられる洗練されたサウンドも持ち合わせており、僕の中ではかなり高評価のグループです。

ハイスクールの同級生

1961年、音楽的に秀でた当時16歳のロッド・アージェントが中心となって、同じハイスクールに通うヒュー・グランテ(ds)、ポール・アトキンス(g)の3人でバンドを組んだのが、このグループのそもそもの始まりでした。

そこに加わったのが、別の学校に通うベースのポール・アーノルドとギターのコリン・ブランストーン。

しかし、困ったことにコリンのギターが未熟である事が判明！

アマチュアでよくある“口ほどでない”というパターンですかね？！(^O^)

しかし、立派だったのがロッド・アージェントでした！

自らのポジションのリード・ヴォーカルにギターが下手くそなコリンを据え、自分はキーボード＆ヴォーカルに配置転換～ここにゾンビーズの原形が出来上がります。

それにしてもロッド・アージェント、16歳の少年にしてはとても男気ある決断でした！

翌62年にベースのポール・アーノルドがクリス・ホワイトに交換。　クリスはモダンジャズに大きく傾倒しており、彼の加入は演奏面やコーラスワークに劇的な効果をもたらす結果となりました。

“口ほどでもなかった”コリンはちゃっかり残ってました(笑)

そして数多くのコンサートをこなした彼らに複数のオファーが…

インテリジェンスの香りを放つサウンド

今日ご紹介する曲は、彼らのデビュー曲でもあり、その洗練されたサウンドで、他のブリティッシュ・インヴェイジョンのグループとの違いを見せつけた名曲「She's Not There」です。

この曲は1964年7月24日にリリース(英国)されると12位を記録、米国では1ヶ月半後の1964年9月にリリースされ、全米2位となるヒットとなります。

1964年という年は、ご存知のようにビートルズが全米進出した年で、最も英国バンドに注目が集まったと年だったと思われますが、その中でも彼らのサウンドは異彩を放ったのではないでしょうか・・・

She's Not There - The Zombies

シーズ・ノット・ゼア / ザ・ゾンビーズ
誰も話してくれなかった
彼女がついた嘘を
誰も話してくれなかった
彼女に泣かされた多くの男がいることを

だけど今さら謝られても もう遅い
知る由もなかった 疑いようもなかった
彼女を探し出そうなんてしないでくれよ
もう彼女はそこにはいない

教えてやるよ彼女がどんな風だったか
彼女の振る舞い　彼女の髪の色
優しく冷たい声
透き通って きらめくような眼差し
でも彼女はそこにはいない

誰も忠告してくれなかった
どうすればよかった？
誰も忠告してくれなかった
みんな知っていたのに

だけど今さら謝られても もう遅い
知る由もなかった 疑いようもなかった
彼女を探し出そうなんてしないでくれよ
もう彼女はそこにはいない

教えてやるよ彼女がどんな風だったか
彼女の振る舞い　彼女の髪の色
優しく冷たい声
透き通って きらめくような眼差し
でも彼女はそこにはいない