今日の一貫

集落営農の弱点は経営としての整備

集落営農の弱点は、やはり経営としての条件整備。
あちこちで、集落営農の講演会が盛んだ。私は、農業に経営というコンセプトはなかった、経営するとはどういう事か、といった話をすることにしている。
しかしこの経営としての体制整備は、集落営農には難しそう。

そもそも、集落営農、兼業農家が品目横断の対象者になり補助金を得るのが目的。経理の一元化・法人化するなどの経営としての体制整備が義務づけられてはいるものの、実態との間の乖離が甚だしい。それだけに、これが経営体としての実態を確保するかとなれば、はなはだ疑問。

まずなにより、農業機械一式そろえなければならない。また農産物を農協に出荷してもいいが、経営ともなれば、自分で販売したいとなるのは当然。米も、仲間からの買い取りとなる。もし予想に反して売れなければ焦げ付いてしまう。

これらの資金需要に対し、どう対応しようというのだろうか?
いろいろなケースがあるが、認定農業者が集落内にいる場合にはもっともいいケース。
それがいない場合には、リーダーが個人的に保障して機械を買うケース。集落営農参加者全員が借金して買うケース、いろいろ。
しかし、こうした場合、集落農業、実際に集落営農に参加してる人たちの間には不満は多い。

どうも機会一式をそろえたとしても、「麦、豆。米」では誰も採算が取れるとは考えていないからだ。とすれば、謝金して赤字経営。農産物は売れたとしても転作はほとんど補助金収入。認定農業者に課せばせめて地代部分は収入になるが、集落営農ではその地代すら借金の形にもっていかれる可能性もある。

先日も、二階に上げられて梯子をはずされるようなことはないでしょうね、という質問がとんでいた。ここに至っても、自分で自主的にやってるという気持ちはない。「やらされている」という感覚なのだろう。

これらの資金対応、はたまた失敗の際の農家借金等、どうするつもりなのだろうか?
また、政府にお願いするとのだろうか?

コメント一覧

ヒロッピー
集落営農j
品目横断的経営安定対策に参加するための、集落営農組織が盛んに作られていますが、本当に経営感覚を持ってこの先ずっと農業を続けていける組織なのか疑問です。
行政、JAに勧められたから、産地づくり交付金がもらえるから、が理由ではないでしょうか。
同じように、農地水環境保全対策も、3月中に手を挙げないともらえないということで、行政等に一方的に進められているのは、変ですね。
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