こうしたFTAは官僚筋からは「質の低いもの」と批判されるかも知れない。が、大事なのは、将来とも貿易を活発化して経済を沈滞しないようにしようとする意思なのだろう。WTOの無差別性・一律性とは異なった融通性がEPA/FTAにはある。EUが一つの大きな自由貿易圏を作り上げることによって通貨でも世界のウイングを作り上げたように、経済はやはり経済法則に従ってそれなりに進めた方が皆幸せになる。
しかし気になるのは、わが国がWTOにこだわり、この経済戦略に後ろ向きなことだろう。
EUは下記のごとくアセアンと交渉に入る合意をしたという。
以下読売5月4日
EUとASEANがFTA交渉へ…巨大自由貿易圏を目指す
【バンダルスリブガワン=菊池隆】欧州連合(EU)と東南アジア諸国連合(ASEAN)は4日、ブルネイの首都バンダルスリブガワンで開いた経済閣僚会議で、自由貿易協定(FTA)の締結交渉を始めることで合意した。
加盟27か国のEUと10か国のASEANが、人口計10億人超の巨大な自由貿易圏形成を目指す。交渉の枠組みや期間は、今後事務レベルで詰めるとしている。
発表された共同声明では「包括的な貿易・投資の自由化のためのFTAを通じ、経済関係を高める」としている。
EUとASEANの2005年の貿易額は1370億ドルに達している。EUからASEANへの直接投資額は71億ドルで、ASEANが受け入れた直接投資の19%を占め、国・地域別で首位だった。
(2007年5月4日20時42分 読売新聞)
最新の画像もっと見る
最近の「農政 農業問題」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
2020年
2019年
2014年
2004年
人気記事