問題は、国によって基準が違うこと。外国ではOKでも、その作物が日本になかったりすると、一律禁止農薬が適用。となると、実質的な輸入禁止になる。
もともと、この制度は、輸入農産物の残留農薬問題に対抗して作られたという性格を持つから、これはこれでいいのだが、一律、というのが日本人の感覚に合うかどうか?
また我が国の生産現場をあまり考えて作ってはいない、というのも問題になるだろう。
アメリカやヨーロッパのような農場制と違い、作物が入り組んでいる。隣の作物の農薬が飛散することが多い。特に果樹では深刻。リンゴやなしの消毒が、隣の収穫期のサクランボにかかるなんてのはありがちだからだ。
またこれに伴うコストの増加を誰が補償するかも問題。流通過程にプラスするのかどうか。
さらに問題なのは、当然に、適用事例が出てくると考えられるが、それに、魔女カ狩的な報道がなされること。もともとADIはその国の観衆等によって定められてしかるべきだが、いきすぎた規制は、粋すぎた報道を生む可能性がある。
それにしても、ポジティブリストの対応する、生産現場の状況は心許ない。今後、対応できるものとできないも能登に分かれる可能性もある。そうなると結局構造改革が進むことになる。全体の生産量は落ちるかも。
ここはやはり、生産者、流通業者の信頼関係を気付いて解決するより他なくなる。
市場原理の貫徹による安全の補償には、信頼と安心の人間関係で乗りこえるよりほかない。
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