今日の一貫

日本酒の飲み方は難しい

米加工品の輸出を真剣に考えている。
日本酒の輸出は将にその先頭を切るもの。
だが、飲み方が非常に難しいと、この頃感じている。

ちなみに、日本酒なら何でも良い。
体調のよくないときは熱燗、普通は冷酒。
季節によっても変わるが、大体が冷酒、「純米酒」。

「純米酒」のわけは、おいしいからだが、それだけではない。
「純米酒運動」を支援してきたから。
日本で先駆けて純米酒運動を始めたのは、宮城県の酒造組合、この青年部が80年代から広めてきた。
近年では定着した感があり、ほぼどの県の酒造組合でも純米酒を、、となっている。
だからあえて「純米酒」という必要もなくなってきたが、米の消費拡大にも貢献するだろう。
宮城県にいい蔵が多いのも、この純米酒運動が影響している。

ところで、この日本酒、それなりにこだわると、外で飲むのがやっかいだ。

私は、純米吟醸を、冷えたとっくりに入れ、チョコについで飲むのが好きなのだが、そのパターンを理解してもらうのがなかなか難しい。結構な会話が必要となる。

先日あるホテルのルームサービス。

まず、熱燗か冷酒か、銘柄、純米かそうでないか、吟醸かそうでないか、
およそ、その4つを選択根拠として伝えてもらえればそれでいい。

だが、それがうまくいかない。
依頼「つまみ○○○と日本酒をください」
回答「熱燗にしますか、冷酒にしますか?」
依頼「冷酒でお願いします。日本酒はどんなのがありますか?」
回答「白鷹と月桂冠です」
依頼「どちらでも良いですが、どんなお酒がありますか?」
回答「少々お持ちください」
30秒ほどあって
回答「清酒とかいてありますが、、、」
依頼「いや、純米かそうでないかを伺いたいのですが、、」
しばらくあって
回答「書いてありませんが、、」
依頼「吟醸かそうでないかはわかりますか」
回答「書いてないのですが、月桂冠は大吟醸と書いてあります」
依頼「ジャーしょうがないそれでいいです、ところで、それはボトルに入ってますか?おちょこはつきますか?」
回答「一合瓶です、クーラーに入れて持って行きます、また小さなグラスをお持ちします」

結局私が飲みたかった純米吟醸はないことがわかり、ありつけなかった。

ところで、最近は、冷酒だと1合もっきりが増えて、とっくりとおちょこで飲みたいというのも難しいのだ。

ある居酒屋
日本語の流暢な中国人が対応。
メニューに書いてある銘柄を見て注文
「浦霞禅、これをお願いします」
「はい」
ところで一合とかいてありますが、これとっくりに入ってるの?
いえ、グラスです。
一合のグラスですか?
はい

つまり一合もっきりなのだ。
そこで、一合とっくりに入れてもらって、おちょこについで飲みたいのですが
と聞くと一合とっくりはないというので、じゃ二合とっくりで、とあいなった。

持ってきたおちょこは
2回もつげば1合になるほどのグラス。
それでもありがたい、

ところがである、二合とっくりで出てきたのは、なんと熱燗。
この店では、二合とっくりで飲む客はほぼ、熱燗なのだろう。

さすがに間違いに気づいて変えてはくれたのだが、、
また、禅なら四合瓶があるはずなのだが、、

事ほど左様に、日本酒の飲み方は難しい。
日本でもなかなか意思が通らないのだから
国際的にとなるとまったく通じないのではないか、
日本酒とたのんで、、何が出てくるか、、さー、お楽しみと言ったことになってしまうのだろう。

先日、中国の留学生と飲んでいたら、、とっくりと私のおちょこをもち、注いで、私のの目の前においてくれた。

「おいおい、それは違うぞ、とっくりだけを持って、相手が持ったチョコに注ぐんだよ」
かそれが礼儀だ、、と言ったが、、果たして、、

コメント一覧

烏丸少将文麿
難しくお考えになるからでは
好きな酒を好きな肴で好きなように飲めばいいことじゃないんでしょうか。どうも学者さんは感覚より理屈が先行するようですがそれでは酒が不味くなるだけでは?それに貴方ほどのお方なら「清酒」とだけあって白鷹と月桂冠のような酒しか置いてないような店はさっさとお出になったらよかったのに。それと徳利なら燗か冷やでと考えるのが普通と思うのですが。いい旅いい酒の太田和彦さんなどその代表ですね。あまり難しいことを言ったり純米酒でないととか冷酒でないとみたいなこだわりが多いと若い人たちは堅苦しくてウザいと感じ焼酎の方が自由で気楽だとなってそれが日本酒離れの一因になってるのではという意見もありますが。それとやはり視野が狭くなって損だと思うんですけどね。先生も純米酒だけ、冷酒だけとこだわらずもっと自由に気楽におおらかに一人でも二人でもみんなと一緒にでも楽しく飲まれては。一度開運の本醸造でマグロの刺身をお食べになっては?どうも名前や地位のある人はその点気の毒だと思いますね、まあ、難しく書かないとという立場もあるのでしょうが。下々フーズも捨てたものではないですよ。フグもスッポンも元々は下々フーズ以下だったんですから。ノドグロも大衆食堂の惣菜魚でしたからね。私らはもう世間からは不要の廃人ですから気楽で楽しいものですよ。酒は雰囲気ですからね、きっと新しい発見がありますよ。銭湯の帰りにフラっと居酒屋でも入ってみんなと楽しく飲まれたら?白鷹でも月桂冠でも大分美味しく感じるかも。^_^
なす
難しいことですか?
僕なら
「大吟醸が飲みたいのですが大吟醸はありますか?」と聞く。
「すみませんが、冷をおちょこで呑みたいのでおちょこをお願いします」と頼む。
注いでくれたおちょこを「ありがとう」とただ受け取る。
礼儀も人によってはことほど異なる。
難しいのは、(多様性を)認めるということは本当は自分が変わる必要があるとわかることだと思う。
そこに到達できればTPPに批准しよう!
その上で日本での農業はあきらめよう。任せればいい。
先生は田舎にはどれだけの人間が暮らせばいいとお考えですか?
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