彼のリンゴはうまいと評判、青森リンゴ試験場がなぜうまいのか分析をしたのだという。その松井さん曰く、うまいリンゴは平地ではとれないと言う。丘の南斜面がまず良いし、またその土壌条件も左右する。
そういえば、ソムリエを目指している穂純さんが、たとえばシャンベルタンと言っても、畑で違うといっていたことを思い出す。ワインは、畑、土、日照の違いを吟味するほど皆が違いにこだわる。こんなにこだわれるのはなぜか?おそらく、「味わう」商品だと皆がそう思っているからだろう。
「味わう」ということがなくなってきた。うまいかまずいか?それ以上の味わいを表現する言語が極端に少なくなってきたように思う。言語が萎えてしまうと、味に関する態度も鈍感になる。「あじわう」を気にしている食品を探してみると、やはり、酒類が多い。テースティングという言葉が生きてる社会だ。蕎麦はなぜ通がいるのだろうか?
土や水、気候に左右され易いからだろう。デリケートなのだ。豆腐や味噌もそうだ。作り方によって様々に味が変わってしまう。
「おいしさを測る言語教育」が必要なのではないか?
こうしてみると農産物そのものより、加工品が多いような気がする。
そうしてみると、リンゴは不利である。いくら「南斜面の」といっても、時間とともに変わってしまう。しかしその変わり方に「サンマ」や「ほや」、「牡蠣」など、鮮度を競うもののようなデリケートさもない。
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