素晴らしかった。
すずさんのなまりのある柔らかい言葉やため息が耳に心地よい。
「のん」さんが、すずさんに命吹き込んだ。非日常でない世界観として見れたのはのんさんのおかげ。
すずさんがドジした時の「ありゃ〜」
が可愛い。
戦争映画というくくりとは違う気がする。
あくまでもすずさんの半生。
私達の日常に、勝手に戦争が入り込んでくるのと同じ。
私がもう少し早く生まれていたら辿っていた毎日であり、
私達の親世代が、ついこないだ実際に経験していた世界。
敗戦を知ったすずの心の声。
飛び去ってゆく・・・うちらのこれまでが。それでいいと思って来たものが、だから、がまんしようと思って来た、その理由が。
ああ・・・何も考えん、ボーっとしたうちのまま死にたかったなぁ・・・
あんなにおっとりして優しくて我慢強かったすずさんが、何かの糸が切れたみたいに初めて大声で泣くシーン。もちろん、誰にも見られていないところで、ひっそりと…。
大勢の戦争孤児達は、あの後どうやって生きていったんだろう。
映画を見終わってからそのことで頭が一杯。この感情は私が親になったからとかではなく、何故か自分が子供としてさまよっている気持ちになり、悲しくて泣けてくるから不思議だ。
戦争時代をかけぬけた世代の日本人は、誰がなんと言おうと偉い。生きているだけで表彰台。
それに比べて今の私の生活よ…。
しかも映画を見た次の日から異様にあんこを食べるハメになっている私。
土曜日は、休み時間に一人2個のぼた餅をもらい、その夜はドラ焼きと饅頭をもらい、翌日には初めて行ったロッテリアのモーニングが、まさかのあんトーストか普通のトーストかの二択。メニュー見てさずがに「嘘やろ」とゆーてもーたわ。普通、ハンバーガーをイメージしてロッテリア行くよね??
当時の日本人にとって、あんこは夢のような食べ物のはず。
…誰か私に乗り移り、あんこ引き寄せまくってるんちゃう?
いいけど(笑)
あの映画のレビューは巷に溢れていて、他人の考察力に感心するのみだけど、「居場所」という視点で素晴らしい発見をさせてもらったブログが
こちらです。
まだ見ていない方はネタバレ注意ですぞ。