順調だったペースも、ヒメサユリの登場により、一気に歩みが遅くなったのは、言うまでもなく、眺めたり写真を撮ったりと各人大忙し。ヒメサユリが目的でしたから、もちろんそうなるのは当然ですが、皆さんとても楽しそうなご様子。花から花へ飛び回る姿は、まるでかわいらしい蜜蜂のようです(ヨイショ)。この時期と場所をドンピシャで選んだまゆ太さんの判断に感謝です。
ようやく避難小屋に到着
小屋の先には、もっと沢山の花が見つかるかもしれないということで、避難小屋に着いてベンチで食事がてら小休憩をしながらも、我々のテンションは上がりっぱなし。あと一時間で山頂という標識もあと少しという安心感を与えてくれます。
これが登山口から距離と時間を教えてくれていた標識
避難小屋からですと1.5km/55分のようです
そんな和気藹々と休憩している最中、
「うわぁ」 (´△`;)
突然、¥さんが奇妙な雄叫びをあげたのでした。全員が何事かと見ると、首筋に何やら黒い物体が見えます。もしや?! まさか?!
「うわぁぁぁぁぁ、ヒル! ヒルだよ!!」 ∑(゜Д゜〃)
そう、¥さんの首に見えるは小さなヒルのようです。
ゆきさんが、
「このあたりにもヒルも出るらしいよ」
と登り始めから注意を促していながらも、ふ~ん(´く_` ) と誰も気にしていなかったそのヒルが目の前に現れたのです。
「ほら~、だからいるって言ったじゃない」 (´ー`)y-~~
と、今まで「ここには居ないでしょ」と半ば軽視されていたこともあって、ちょっと鼻高々なゆっきーさん。ともかく、¥さんのはとってあげないといけません。皆さんの今までの経験から、そのままむしり取ると、傷口が悪化する可能性があるので、自然に移動させるのがいいだろうと、葉っぱでも近づけて移ってもらおうと近づけると
「痛てててて・・・」
ん? 今の刺激で本格的に吸い付いたらしく、¥さんが痛がっています。みんな慌てヒル対策に何かないかと荷物を探します。あれないの? これはどう? と考えあぐねていると
「・・・そういえば、虫除け効くんじゃない?」
と、最良の案は、パニック時にはなかなか出ないようで、言われてみると何でこれまで気付かなかったかと不思議になります。効くかどうかとスプレー一吹きしてみれば、悶えたと思ったらコロリと落ちたじゃありませんか。ふぅ、やれやれと一同ひと安堵。
・・・とはいえ、この場所には、ヒルがいると分かってしまったこともあり、今までのヒメサユリにあってルンルンなどという雰囲気は一変、いつどこで襲われたのか分からないことも拍車をかけ、我々は、プチパニックに陥っていったのでした。すでに引っ付いていないか身体を触って調べる人、フリフリとザックや持ち物を振り回す人、虫除けスプレーを撒き散らす人、すっかり休憩どころではありません。ゆっきーさんと自分以外の四人(たけさん、まきくまさん、¥さん、まゆ太さん)は、丹沢で激闘を繰り広げた経験の持ち主。こんな状況にもかかわらず、ヒルに関するプチ知識といいますか、恐怖体験をこれでもかと聞かせて下さいまして、我々が益々怯える事となったのは、皆さんのおかげです。何せ、刺されても指された本人はなかなか気付かないこと、取り付くとどんなところにも上ってきてしまうこと、血を凝固させない成分を吐き出すため血がダラダラ流れてしまうこと、一度血を吸ったヒルは数十匹の子供を産みだしてワラワラ・・・などなど。、こんな事を聞いてしまっては、ちょっとした痒みすらヒルではないかと過敏に反応してしまいます。
避難小屋の休憩場所は、いつの間にやら緊張感漂う修羅場と化したわけですが、結局被害に遭ったのは、¥さんのみのようで一同の緊張していた空気もようやく和んできました。『ヒルは怖いねぇ』とヒル話も笑い話で大円団を迎えようとしていた矢先、メンバーの一人に災難が襲ったのでした。
そう、今回のメンバーの中で唯一スパッツを忘れたうっかりさん。
『していないから、もしかして?』
なんて笑い話にしようかと思ったのか、やはり少し心配になったのか、ズボンの裾を上げたところ、見たことも無い程に丸々とした黒い物体がくっついていたのです。
Σ(||゜Д゜) ヒヤァァァァァ、ヒヤァァァァァ
と、そんな雄たけびを上げる事も違和感がない位に、それは凄い光景でした。あまりの大きさに一同唖然。付いていても気がつかないなんて話を聞いていても正直半信半疑だった我々も素直に信じるほどの巨大サイズです。先程同様にスプレーをかけて転がしますが、あれだけ大きなサイズまで育ってしまいましたから、足からは血がダラダラ出ていて痛々しいです。
お塩を振り掛けて成仏させようとしましたが、血を吸ったヒルは沢山の子供を産むと聞いていますので、まき兵衛さんの血で逞しく変異してはヒメサユリの山が暗黒痴態(字が違・・・いやあってるか)になってもたまらないと、 石を乗せて成仏させることにします。(私の血を吸うなんて、ほんと生意気~!)という怒りを込めてその石の上に足を乗せた刹那、時代劇の殺陣のシーンも真っ青な程に、まき兵衛さん目掛けて斜め上に一筋の血が噴き出したのでした。ピューっと。どれだけ吸っていたのやらと驚く一方で、最後まで反撃をしてくるヒルの執念のようなものを感じ、我々も怯まざるを得ませんでした・・・ヒルだけに。
そんな光景を目の当たりにして益々怯えていく我々のまさに目の前、いつやって来たのか休憩で囲んでいたテーブルの上に、ヒルがうねっていたことで大パニック。ヒメサユリの可憐なピンクな世界は、すっかりヒル色に染まっていったのでした。ゆっきーさんは、『もうイヤァ・・・』と先に行くのを渋り出し、まき兵衛さんは、自分の感覚をいよいよ信じられなくなったようで、避難小屋に篭り全身くまなくチェックしに行ったり、¥さんは先程の恨みとばかりに落ちたヒルを火あぶりの刑にしたりと、休憩になりません。
そんな中、地元らしきオジサンが一人登って来られました。
挨拶もそこそこに、「ヒルが~、ヒルが~」と話し出す我々。オジサンは、この山のベテランのようで、ちょくちょく登っているとのことですから、ヒルについてもよくご存じと思い聞いてみると、
「いや、毎度登っているけど、ヒルなんて見た事ないよ」
と意外な返事。確かにヒルなどを警戒していないような素肌むき出しな格好ですから、今回、たまたま偶然なのかと安堵しかけたその時、
「入口の所でサンダルに乗ってたけどな」
「・・・いるんじゃん!!」
と、全員ツッコミ。
オジサンの発言からもいるらしいことは分かったのですが、ヒメサユリのメインはこの先。新潟まで来て、ここで怯むわけにはいきません。防虫スプレーや塩など、出来る限りの防御をしている我々を困った感じで眺めているのは、うっかりなあの方。スパッツの大切さを身をもって教えてくれたわけですが、身をもって体感したまき兵衛さんには、可哀想にこの先も試練が続くこととなります。そんな時、
「まっきー、いいものがあるよ!」
と声を掛けたのは、とてもお優しいゆっきーさん。下から入らないようにすればいいと取り出したのは、ガムテープ。先程から、小さいザックながら、塩やらガムテープやらと痒いところに手が届くグッズが色々と出てくるので、sanaeさんばりの四次元ザックと誰もが思ったことでしょう。早速、まき兵衛さんは、足首にガムテープをグルグル・・・と、何だか歩き難いようですが、防御第一。しかし、何とも山ヤというより土建屋のように見えたのは、自分だけではないと思います・・・。
完全防御で準備万端
ようやく避難小屋に到着
小屋の先には、もっと沢山の花が見つかるかもしれないということで、避難小屋に着いてベンチで食事がてら小休憩をしながらも、我々のテンションは上がりっぱなし。あと一時間で山頂という標識もあと少しという安心感を与えてくれます。
これが登山口から距離と時間を教えてくれていた標識
避難小屋からですと1.5km/55分のようです
そんな和気藹々と休憩している最中、
「うわぁ」 (´△`;)
突然、¥さんが奇妙な雄叫びをあげたのでした。全員が何事かと見ると、首筋に何やら黒い物体が見えます。もしや?! まさか?!
「うわぁぁぁぁぁ、ヒル! ヒルだよ!!」 ∑(゜Д゜〃)
そう、¥さんの首に見えるは小さなヒルのようです。
ゆきさんが、
「このあたりにもヒルも出るらしいよ」
と登り始めから注意を促していながらも、ふ~ん(´く_` ) と誰も気にしていなかったそのヒルが目の前に現れたのです。
「ほら~、だからいるって言ったじゃない」 (´ー`)y-~~
と、今まで「ここには居ないでしょ」と半ば軽視されていたこともあって、ちょっと鼻高々なゆっきーさん。ともかく、¥さんのはとってあげないといけません。皆さんの今までの経験から、そのままむしり取ると、傷口が悪化する可能性があるので、自然に移動させるのがいいだろうと、葉っぱでも近づけて移ってもらおうと近づけると
「痛てててて・・・」
ん? 今の刺激で本格的に吸い付いたらしく、¥さんが痛がっています。みんな慌てヒル対策に何かないかと荷物を探します。あれないの? これはどう? と考えあぐねていると
「・・・そういえば、虫除け効くんじゃない?」
と、最良の案は、パニック時にはなかなか出ないようで、言われてみると何でこれまで気付かなかったかと不思議になります。効くかどうかとスプレー一吹きしてみれば、悶えたと思ったらコロリと落ちたじゃありませんか。ふぅ、やれやれと一同ひと安堵。
・・・とはいえ、この場所には、ヒルがいると分かってしまったこともあり、今までのヒメサユリにあってルンルンなどという雰囲気は一変、いつどこで襲われたのか分からないことも拍車をかけ、我々は、プチパニックに陥っていったのでした。すでに引っ付いていないか身体を触って調べる人、フリフリとザックや持ち物を振り回す人、虫除けスプレーを撒き散らす人、すっかり休憩どころではありません。ゆっきーさんと自分以外の四人(たけさん、まきくまさん、¥さん、まゆ太さん)は、丹沢で激闘を繰り広げた経験の持ち主。こんな状況にもかかわらず、ヒルに関するプチ知識といいますか、恐怖体験をこれでもかと聞かせて下さいまして、我々が益々怯える事となったのは、皆さんのおかげです。何せ、刺されても指された本人はなかなか気付かないこと、取り付くとどんなところにも上ってきてしまうこと、血を凝固させない成分を吐き出すため血がダラダラ流れてしまうこと、一度血を吸ったヒルは数十匹の子供を産みだしてワラワラ・・・などなど。、こんな事を聞いてしまっては、ちょっとした痒みすらヒルではないかと過敏に反応してしまいます。
避難小屋の休憩場所は、いつの間にやら緊張感漂う修羅場と化したわけですが、結局被害に遭ったのは、¥さんのみのようで一同の緊張していた空気もようやく和んできました。『ヒルは怖いねぇ』とヒル話も笑い話で大円団を迎えようとしていた矢先、メンバーの一人に災難が襲ったのでした。
そう、今回のメンバーの中で唯一スパッツを忘れたうっかりさん。
『していないから、もしかして?』
なんて笑い話にしようかと思ったのか、やはり少し心配になったのか、ズボンの裾を上げたところ、見たことも無い程に丸々とした黒い物体がくっついていたのです。
Σ(||゜Д゜) ヒヤァァァァァ、ヒヤァァァァァ
と、そんな雄たけびを上げる事も違和感がない位に、それは凄い光景でした。あまりの大きさに一同唖然。付いていても気がつかないなんて話を聞いていても正直半信半疑だった我々も素直に信じるほどの巨大サイズです。先程同様にスプレーをかけて転がしますが、あれだけ大きなサイズまで育ってしまいましたから、足からは血がダラダラ出ていて痛々しいです。
お塩を振り掛けて成仏させようとしましたが、血を吸ったヒルは沢山の子供を産むと聞いていますので、
そんな光景を目の当たりにして益々怯えていく我々のまさに目の前、いつやって来たのか休憩で囲んでいたテーブルの上に、ヒルがうねっていたことで大パニック。ヒメサユリの可憐なピンクな世界は、すっかりヒル色に染まっていったのでした。ゆっきーさんは、『もうイヤァ・・・』と先に行くのを渋り出し、まき兵衛さんは、自分の感覚をいよいよ信じられなくなったようで、避難小屋に篭り全身くまなくチェックしに行ったり、¥さんは先程の恨みとばかりに落ちたヒルを火あぶりの刑にしたりと、休憩になりません。
そんな中、地元らしきオジサンが一人登って来られました。
挨拶もそこそこに、「ヒルが~、ヒルが~」と話し出す我々。オジサンは、この山のベテランのようで、ちょくちょく登っているとのことですから、ヒルについてもよくご存じと思い聞いてみると、
「いや、毎度登っているけど、ヒルなんて見た事ないよ」
と意外な返事。確かにヒルなどを警戒していないような素肌むき出しな格好ですから、今回、たまたま偶然なのかと安堵しかけたその時、
「入口の所でサンダルに乗ってたけどな」
「・・・いるんじゃん!!」
と、全員ツッコミ。
オジサンの発言からもいるらしいことは分かったのですが、ヒメサユリのメインはこの先。新潟まで来て、ここで怯むわけにはいきません。防虫スプレーや塩など、出来る限りの防御をしている我々を困った感じで眺めているのは、うっかりなあの方。スパッツの大切さを身をもって教えてくれたわけですが、身をもって体感したまき兵衛さんには、可哀想にこの先も試練が続くこととなります。そんな時、
「まっきー、いいものがあるよ!」
と声を掛けたのは、とてもお優しいゆっきーさん。下から入らないようにすればいいと取り出したのは、ガムテープ。先程から、小さいザックながら、塩やらガムテープやらと痒いところに手が届くグッズが色々と出てくるので、sanaeさんばりの四次元ザックと誰もが思ったことでしょう。早速、まき兵衛さんは、足首にガムテープをグルグル・・・と、何だか歩き難いようですが、防御第一。しかし、何とも山ヤというより土建屋のように見えたのは、自分だけではないと思います・・・。
完全防御で準備万端
四国の山ではほとんど見かけません。
どういう理由なんだろう。
暖かいところが好きなら
四国なんてもってこいだし、
それとも四国はヒルにも見放された
辺境の島なのか d( ̄□ ̄;)!!
まあ、とにかく、あの場面は忘れたいですよ。でもね、いまだに傷口はじゅくじゅく、ちょっとした刺激で周りが熱もって腫れます(涙)
わすれさせないぞ
というヤツの執念でしょうか。
なのに、暗黒痴態だなんて、いぢめを…
泣
こういうのを書かせたらねこさんの右に出る人はいませんねぇ。しかし、他人の災難ってどうしてこうも面白いのでしょうね? ほんと蜜の味ですわ...
話題の提供者がまき兵衛さんというのも完全にツボだし...
えっと、ヒルはね、刺すんじゃなくて噛みつくんだと思いますよ。多分
手の上にいた奴にガブッとやられた瞬間をまざまざと見ましたから... その瞬間は(凝視していたこともあり)結構痛いです。¥ちゃんの時も多分噛みついたときだったのでしょう。
しかし、あっちにもいるんですねぇ...
温暖な環境に恵まれぬくぬくと育った丹沢のと比べると、越後のヒルは根性があるような気がします。恐るべし!!
この5月末、東丹沢で、登山道の地面にうじゃうじゃ蠢くヒルを踏みしめ、踏みしめ、
次々に靴に這い上がってくるのをこそげおとしながら登ったときは、
もうBHIメーターの針が振り切れて計測不能でしたよ。
にしても、あのおぞましいヒルに何度噛まれても、吸われても、
またまた暗黒痴態に嬉々として出かけてゆくK林さんの、
AHI(アンチ・ヒル・インデックス)の低さはなんでやのん?
「恐るべし!!」なんて言いながら、なんとなく会いたそうにも聞こえますなあ。
でもおかげで、昼(ヒル)なお暗き、暗黒地帯になるとこだった越後を守った、まきさんの功績は大きいでしょう。
きっと、新潟県から表彰状が届くはず…
それは羨ましいことですよ。確か、北海道と四国と北陸は少ないと聞いたことがありましたが、今回は北陸、徐々に勢力拡大しているのかもしれませんね。
四国に少ないのは、きちんと自然と共生している方が多い証拠。誇っていいことだと思いますよ。
あの時は、大変でしたね。まだ、完治していないとは、しぶとい奴ですね。早く良くなってステキな脚線美…もとい健脚美を披露して下さいませ。
拝見していたら、既にまきくまさんのブログにアップされていましたね。やっぱり本人が書くと臨場感が違います。もっと早く書いておけば良かったですわ。暗黒痴態、消したはずなんですが、おかしいですね。このブログもヒル並みにしぶといからでしょうか…すみません。
1を見て10を書いてしまうからでしょうか。どうにも下らない事にばかり力が入ります(汗)。とはいえ、変な内容になってしまうのも、書いた人よりは、書かれた主役の皆さんの人徳でしょうね。
確かに刺すより噛むが正しいようですね。メモメモ。新潟のヒル、今なら義と愛に溢れているかもしれません。一度、試しに行かれてはいかがですか?
BHIは、もう一般的な用語になっていたのですね(汗)。先日も皆さんが普通に会話に織り交ぜるものですから、かなりビックリしてしまいました。今度は、AHIですか。覚えるのが大変です…。
丹沢のヒルの噂はかねがね伺っております。ですから、この時期に丹沢に足を向けるK林さんのマゾっぷりには、感心してしまいますね。
それにしても、踏み締めて歩く程だなんて(汗)。
あらら、こちらにもマゾなお方が(笑)。
自分で作り出したものを自分で片付けることで英雄としてはいけませんよ。まき兵衛@自演乙なんてどこかの格闘家になってしまいますし。
ただ、世界の危機にたちむかったのは確かですし、我々がヒルにやられなかったのは、まき兵衛さんのおかげですから。感謝してます。