2009年10月12日(月・祝) お昼過ぎ
<戸隠五社>
戸隠神社に参拝していると、そこかしこに貼られている案内のポスターで知った方も多いと思いますが、戸隠神社は、奥社・中社・宝光社・九頭龍社・火之御子社の五社からなる神社となっています。天岩戸伝説から続くということで、創建以来二千年余りと記載のある通り、非常に古い歴史を持っています。

<戸隠神社奥社>
祭神:天手力雄命(あめのたぢからおのみこと)
天照大神が隠れていた天岩戸を開けた神様。強力にちなんでかスポーツの神様としても知られています。

天手力雄命(天岩戸神社/宮崎より)
その担いでいる岩が後の戸隠山になるわけです
戸隠神社は、山行レポの始めにも書きましたが、日本神話でも有名な逸話が残る場所。最近、日本的なものが見直されてきた流れもあってか、かなり人気が高い観光地となっているようです。かくいう自分も戸隠山もさる事ながら、一度でいいので戸隠神社に来たかったために今回の旅行を考えたわけですが・・・。それにしても、この神社を歩いていると、『昔、天照大神がうんぬん・・・』『うそ!ここなの?!』といった話をしている家族連れやカポーをよく見かけて羨ましい・・・もとい、こういった日本の神話を知る良い機会になっているのが、なんだか嬉しく思えます。
特にこの奥社と九頭龍神社は、まっすぐな長い参道(約2km)を歩いた先にあるというロケーションもあってか、人気の観光スポットです。静かな参道歩きをしばらく楽しむと、参道途中に突如現れる随神門と巨大な杉林。その先には、トイレ・・・ではなく、ひっそりとたたずむ奥社の社。やや岩場に潜り込んだような形がステキです。頭上には、戸隠山も見え、何ともいい雰囲気です。

<九頭龍神社>
祭神:九頭龍大神(くずりゅうのおおかみ)
この名前を聞くと箱根神社の縁結びを思い出してしまう人は、縁結び神社マニアかと思いますが、こちらは、それとは別物。九頭龍神社の御祭神は、九頭龍大神と、戸隠神社よりもこちらのほうが古い本殿という事からも分かる通り土着の神様である可能性が高そうです。名前の通り、水の神様です。
<宝光社>
祭神:天表春命(あめのうわはるのみこと)/天八意思兼命の御子神
戸隠山登山後、最初に向かったのは、戸隠神社中社でした。
ただ、残念ながら二日間の旅行にカメラの電池が保たずに、山行終了時点で虫の息となっていました。無理矢理電池を温めて使っていた結果、レンズすら戻らない位に力を使い果たしてしまい、持ち運びに不便になったのは言うまでもありません。そんな訳で残念ながら写真は、殆ど無しとなっています。
戸隠神社中社に向かったのですが、丁度昼過ぎの時間帯にぶつかってしまったようで、駐車場が満車で停められません。ならばと目的地を変更して先に別の宝光社に行くことにしました。中社と比較すると、1/10にも満たない小規模の駐車場でしたが、何とか場所を確保。社殿を目指して入口に立つと、果てしない階段が続いております。ここは、中社と比べますと全然少ないですが、参拝者の方もいらっしゃいまして、200段近い階段をヒイヒイ言いながら登っています。正直、心臓はバクバク、先ほどの参考の影響で足がプルプルだったのですが、この時点でも山ヤの格好のままでしたから、何て事ないですよという顔で階段をノンストップで上がります。階段をどうにか登り切ると、なかなか立派な社殿がありました。威圧感十分です。

開拓学問技芸裁縫の神・安産の神・婦女子の神・子供の神
ということですから・・・祈るのは、仕事とブログのことですね
ここから神道(かんみち)という奥社まで続くコースがあるようでしたが、登り坂でかなり距離(中社まで2kmほど)もあるようですので、再び車で向かうことにしました(ヘタレ)。

ここでの見所は、この狛犬さん
いつもと同じ狛犬と思っていたら大間違い
尻尾を見ると分かるように、台座とあわせて彫刻が施されているのです
<戸隠神社中社>
祭神:天八意思兼命(あめのやごころおもいかねのみこと)
天照大神を天岩戸から呼び出すために知恵を出したということで、知恵の神とされています。
火之御子社(ひのみこしゃ、日之御子社とも書く)は、駐車場が無いため、入口の小さなスペースに車を置くか、他の場所から歩くしかありません。メインストリートにあるため、なかなか駐車タイミングが見つからなかったので、中社に車を置いて歩いて向かうことにしました。
先程は満車で止められなかった駐車場ですが、意外に回転が早かったので、しばらく待って駐車場を何とか確保。いよいよ、中社に向かいます。
入口の鳥居脇にあるお蕎麦屋さん(うずら屋)が大人気のようで道路に溢れる程の大行列となっています。戸隠そばといえば、何だか美味しそうな響きに聞こえます。味もさる事ながらその盛り付けの美しさ(ぼっち盛り・5セットで1人前なのは、戸隠五社から来ているとか)でも有名なそばですから、後で何処かで食べようと決めました。
写真が無いのが残念なのですが、巨大三本杉や狛犬や本殿など見ておきたい場所は多々ありました。有名ながら、なかなか気がつかない所では、社殿天井の龍(河鍋暁斎「龍の天井絵」)ですかね。有り難いことに、社殿右手が解放されていますので、そこからじっくり眺めることが出来ます。そうそう、絵馬にも描かれていますから、行かれる方はご覧になって下さい。
<火之御子社(ひのみこしゃ)>
祭神:天鈿女命(あめのうずめのみこと) 他三柱
天照大神を誘い出すために、天岩戸の前で踊りを踊って誘い出すきっかけを作った神様。戸隠山の神様が神仏習合されていた時も、ここだけは神社として続いていたということです。舞楽芸能の神、縁結の神、火防の神。ということは、もちろん祈る内容は・・・。
中社から道を下って行くと、今までの喧騒が嘘のように人っ子一人居ない状態になってしまいました。案内標識を見ると「信濃路自然歩道」と書いてあり、いつの間にか長野の自然歩道を歩いているようです。向かう先にずっと善光寺と書かれていたのが心配でしたが、しばらく歩いていくと、ようやく五社目となる火之御子社に到着しました。境内は森に囲まれていて、あまり人も来ていない感じです。この時は、ピクニックか散歩に来た家族連れがビニールシートを敷いて遊んでいた程度で他に誰か来る気配もありません。ここは芸能と縁結びの神様ということでしたので、もう願うことはひとつだけ。そこでのオススメは、『西行桜』。由来を学んできてみると、歴史を感じることができます。
その後、駐車場に戻る途中に見つけたそば屋で戸隠そばとそば団子を堪能。そばについては、麺は良いですが、汁はもうひと味が欲しいかなと思えました。関東の人にはもうひと味何かと思えるかもしれません、そんな気がします。
中社にて帰りの御挨拶をして、今回の長かった二日間の旅を終えたのでした。
是非、また来たいものです。
おしまい
<戸隠五社>
戸隠神社に参拝していると、そこかしこに貼られている案内のポスターで知った方も多いと思いますが、戸隠神社は、奥社・中社・宝光社・九頭龍社・火之御子社の五社からなる神社となっています。天岩戸伝説から続くということで、創建以来二千年余りと記載のある通り、非常に古い歴史を持っています。

<戸隠神社奥社>
祭神:天手力雄命(あめのたぢからおのみこと)
天照大神が隠れていた天岩戸を開けた神様。強力にちなんでかスポーツの神様としても知られています。

天手力雄命(天岩戸神社/宮崎より)
その担いでいる岩が後の戸隠山になるわけです
戸隠神社は、山行レポの始めにも書きましたが、日本神話でも有名な逸話が残る場所。最近、日本的なものが見直されてきた流れもあってか、かなり人気が高い観光地となっているようです。かくいう自分も戸隠山もさる事ながら、一度でいいので戸隠神社に来たかったために今回の旅行を考えたわけですが・・・。それにしても、この神社を歩いていると、『昔、天照大神がうんぬん・・・』『うそ!ここなの?!』といった話をしている家族連れやカポーをよく見かけて羨ましい・・・もとい、こういった日本の神話を知る良い機会になっているのが、なんだか嬉しく思えます。
特にこの奥社と九頭龍神社は、まっすぐな長い参道(約2km)を歩いた先にあるというロケーションもあってか、人気の観光スポットです。静かな参道歩きをしばらく楽しむと、参道途中に突如現れる随神門と巨大な杉林。その先には、トイレ・・・ではなく、ひっそりとたたずむ奥社の社。やや岩場に潜り込んだような形がステキです。頭上には、戸隠山も見え、何ともいい雰囲気です。

<九頭龍神社>
祭神:九頭龍大神(くずりゅうのおおかみ)
この名前を聞くと箱根神社の縁結びを思い出してしまう人は、縁結び神社マニアかと思いますが、こちらは、それとは別物。九頭龍神社の御祭神は、九頭龍大神と、戸隠神社よりもこちらのほうが古い本殿という事からも分かる通り土着の神様である可能性が高そうです。名前の通り、水の神様です。
<宝光社>
祭神:天表春命(あめのうわはるのみこと)/天八意思兼命の御子神
戸隠山登山後、最初に向かったのは、戸隠神社中社でした。
ただ、残念ながら二日間の旅行にカメラの電池が保たずに、山行終了時点で虫の息となっていました。無理矢理電池を温めて使っていた結果、レンズすら戻らない位に力を使い果たしてしまい、持ち運びに不便になったのは言うまでもありません。そんな訳で残念ながら写真は、殆ど無しとなっています。
戸隠神社中社に向かったのですが、丁度昼過ぎの時間帯にぶつかってしまったようで、駐車場が満車で停められません。ならばと目的地を変更して先に別の宝光社に行くことにしました。中社と比較すると、1/10にも満たない小規模の駐車場でしたが、何とか場所を確保。社殿を目指して入口に立つと、果てしない階段が続いております。ここは、中社と比べますと全然少ないですが、参拝者の方もいらっしゃいまして、200段近い階段をヒイヒイ言いながら登っています。正直、心臓はバクバク、先ほどの参考の影響で足がプルプルだったのですが、この時点でも山ヤの格好のままでしたから、何て事ないですよという顔で階段をノンストップで上がります。階段をどうにか登り切ると、なかなか立派な社殿がありました。威圧感十分です。

開拓学問技芸裁縫の神・安産の神・婦女子の神・子供の神
ということですから・・・祈るのは、仕事とブログのことですね
ここから神道(かんみち)という奥社まで続くコースがあるようでしたが、登り坂でかなり距離(中社まで2kmほど)もあるようですので、再び車で向かうことにしました(ヘタレ)。

ここでの見所は、この狛犬さん
いつもと同じ狛犬と思っていたら大間違い
尻尾を見ると分かるように、台座とあわせて彫刻が施されているのです
<戸隠神社中社>
祭神:天八意思兼命(あめのやごころおもいかねのみこと)
天照大神を天岩戸から呼び出すために知恵を出したということで、知恵の神とされています。
火之御子社(ひのみこしゃ、日之御子社とも書く)は、駐車場が無いため、入口の小さなスペースに車を置くか、他の場所から歩くしかありません。メインストリートにあるため、なかなか駐車タイミングが見つからなかったので、中社に車を置いて歩いて向かうことにしました。
先程は満車で止められなかった駐車場ですが、意外に回転が早かったので、しばらく待って駐車場を何とか確保。いよいよ、中社に向かいます。
入口の鳥居脇にあるお蕎麦屋さん(うずら屋)が大人気のようで道路に溢れる程の大行列となっています。戸隠そばといえば、何だか美味しそうな響きに聞こえます。味もさる事ながらその盛り付けの美しさ(ぼっち盛り・5セットで1人前なのは、戸隠五社から来ているとか)でも有名なそばですから、後で何処かで食べようと決めました。
写真が無いのが残念なのですが、巨大三本杉や狛犬や本殿など見ておきたい場所は多々ありました。有名ながら、なかなか気がつかない所では、社殿天井の龍(河鍋暁斎「龍の天井絵」)ですかね。有り難いことに、社殿右手が解放されていますので、そこからじっくり眺めることが出来ます。そうそう、絵馬にも描かれていますから、行かれる方はご覧になって下さい。
<火之御子社(ひのみこしゃ)>
祭神:天鈿女命(あめのうずめのみこと) 他三柱
天照大神を誘い出すために、天岩戸の前で踊りを踊って誘い出すきっかけを作った神様。戸隠山の神様が神仏習合されていた時も、ここだけは神社として続いていたということです。舞楽芸能の神、縁結の神、火防の神。ということは、もちろん祈る内容は・・・。
中社から道を下って行くと、今までの喧騒が嘘のように人っ子一人居ない状態になってしまいました。案内標識を見ると「信濃路自然歩道」と書いてあり、いつの間にか長野の自然歩道を歩いているようです。向かう先にずっと善光寺と書かれていたのが心配でしたが、しばらく歩いていくと、ようやく五社目となる火之御子社に到着しました。境内は森に囲まれていて、あまり人も来ていない感じです。この時は、ピクニックか散歩に来た家族連れがビニールシートを敷いて遊んでいた程度で他に誰か来る気配もありません。ここは芸能と縁結びの神様ということでしたので、もう願うことはひとつだけ。そこでのオススメは、『西行桜』。由来を学んできてみると、歴史を感じることができます。
その後、駐車場に戻る途中に見つけたそば屋で戸隠そばとそば団子を堪能。そばについては、麺は良いですが、汁はもうひと味が欲しいかなと思えました。関東の人にはもうひと味何かと思えるかもしれません、そんな気がします。
中社にて帰りの御挨拶をして、今回の長かった二日間の旅を終えたのでした。
是非、また来たいものです。
おしまい
戸隠って、五社を全部、1日で歩いて周れそうですね。
奥社への参道が、雰囲気満点なことといい、非常に気になる所です。
丹生川上神社の上社・中社・下社をまわるより、こっちの方が足の便は良さそうだし(爆)。
(丹生川上神社は、公共交通機関利用だと、それぞれへ行くのに1日がかりですからね~)
ともあれ、戸隠レポ、参考にさせてもらいますね。その辺のガイドブックより、こちらの方が、たぶんに私向きと思われます。(^^ゞ
五社巡り神道コース、なかなかオススメです。丁度一日位でまわれますし、通常のコースでは見る事が出来ない、旧跡の石碑などもあるようです。長野起点で公共交通機関でも一日で行けるかもしれませんね。