2010年1月10日(日)雪
回転ハムスター合宿二日目。
久し振りに目覚ましの力を借りずに目が覚めました。
見ると時間は、まだ起床時間前の6時過ぎ。これだけ気持ちよく寝たのは久し振りです。山でもそうですが、普段の生活よりも規則正しい生活を送ることが出来るこういった余暇の過ごし方は、贅沢ではありますが日常生活のアクセントに欲しいものですね。それから、しばらく惰眠を貪ってダラダラしていると、時間は6時45分。いよいよ回転ハムスターの二日目がスタートします。
昨日、今日もガッツリ滑るためにと、
「7時45分の朝食開始時には、全員出発出来るまでの準備を怠り無く行っておくこと」
というゆき様からの指令を受けていた合宿メンバー一同。
6時45分ですよ! という起床を告げるのぶくんの号令を皮切りに、まるで軍隊のようにテキパキと準備を進めます。7時30分にて全ての出発準備を完了し、布団を片付けテレビを見る時間まで出来てしまう余裕っぷり。
7時45分の朝食の準備が出来たという館内アナウンスにいち早く反応し、一番乗りを決めて着席していると、やってきた女性陣も驚くばかり。会社でも家でも見せることのない、我々の一矢乱れぬ連携と統率、一体何につき動かされての行動なのか、カリスマゆき様の訓練の賜物なのか恐怖・・・げふん、げふん 何なのか、正直、動いている我々にも分からないのでした。
当然、そんな気合いの入った宿泊者はおらず、朝食に集まる他の宿泊者から、フル装備で朝食を平らげる我々は、ちょっと奇異の目で見られていたように思います。そんな準備万端な面々が、他の方々に遅れをとるわけも無く、スキー置き場も宿を出発するのも一番乗り。朝食が遅めなこの宿で、8時30分からのスタートはなかなか頑張った方かと思います。
皆さんが急いで出発しなかった理由の一つは、この天気もあったと思います
昨日の好天とは、うってかわって朝から雪です
外を見ると我々の車(自分の車は無いですが・・・)にそこそこ雪が積もっています。出発時点でも、雪がしんしんと降っていまして、今日は、良い雪の状態での滑りが楽しめそうです(と、ポジティブ)。
しかし、さすがに雪が降っているわけですから、昨日の暑くなる程の陽気とは異なり、寒く感じられます。昨日は、寒さ対策をしていたために良い天気で裏目に出ていましたが、今日は、寒さ対策を万全にする必要がありそうです。重ね着にネックウォーマーとカイロを標準として、目出しを被るかで悩む面々・・・って、みんな持ってるんですか・・・それにしても、全員が被った所を想像すると、ウェアカラーも相俟ってちょっと怪しい戦隊ものになりそうです。
登山戦隊 ノボルンジャー!(←バカ)
回転ハムスターと付けると、どう考えてもやられ役の怪人レベルですね
昨日同様、ダイヤモンドゲレンデからスタートしますが、まだまだ朝早い時間ですし、天気も雪ですから、眼前には、まだ荒らされていないゲレンデが広がります。昨日とは、また違った雪質で、何もしなくても滑っていく気持ち良さに大興奮のスタートとなったのでした。
さて、スタートの時間をとにかく早くしたのには、沢山滑りたいという理由以外に、ある目的がありました。それが
「横手山スキー場に行って、山頂ヒュッテでロシアンメニューに舌鼓」
でした。ふうろさんから、「ここのボルシチもパンもキノコシチューもロシアンティーもほんっと最高っだよっ!」といつもより2割増の巻き舌で言われてしまっては、行かない訳にはいきません。しかし、横手山スキー場は、ホテルから一番遠く離れた場所にあるだけでなく、バスを利用しなければ到達出来ないという難度の高い場所なのです(日本一標高の高い場所/2,305mにあるスキー場という触れ込みです)。そのため、幾度か志賀高原に来た事がある人でも、この場所だけは来た事が無いという事も多いのです。まぁ、恐らく理由はそれだけでは無いとは思いますが・・・。
いつものようにコース取りを確認し、横手山へのツアーが開始されました。ただ、最初に書いた通り、雪のため視界が悪く、しかも中途半端に雪が積もっているため、非圧雪コースは、落とし穴のように何も知らずに飛び込むスキーヤーを苦しめます。かいねこやのぶくんといった転倒常連組(?)は当然ですが、たけさんやふうろさんまで転がっていくのを見ると、相当に難度が上がっているようです。
そんなコースを過ぎた所で、K林さんから、この天候と状態では、このままU太君も一緒に回転のペースで進むには、ちょっと大変ということで、ここで二人と別行動となりました。横手山はバスでしか行けないので、そのあたりで乗ることが出来るバスに乗ってリフトで山頂まで行くことを説明し、山頂ヒュッテでの再開を約束して別れたのでした。
天気なんて何のその、食べ物を求めて やる気の三人娘
我々は、滑れる場所は滑っていこうと、スキーで蓮池まで滑って行き、そこからバスに乗って行くことにします。シャトルバスと聞いていたので、定期的にグルグル回っているイメージを誰もが想像していましたが、時刻表を見てビックリ! 何と一時間に一本も無いではありませんか?! たまたま先に横手山に行ってから滑ろうと決めたため、偶然時間ピッタリのバスがあるという幸運に恵まれましたが、心配なのは別行動となったK林さん達。この我々が乗る一本を逃すと、確実に集合時間に間に合わないどころか、後々合流すら出来ない連結ですから、先に行っているか同じバスに乗っている事を祈るばかりです。
「でもK林さん、先にバスの時間を確認して気がついたかもしれないですし、先に行ってるんじゃないですかね?」
とフォローを含めて言った所、否定否定の集中放火。
曰く「K林さんは先に確認したりはしない」とか「意外にアバウトだから、行き当たりばったり」とか「山でもしっかりしていそうに見えて・・・」とか、何か可哀相になる位のK林さん評が並びます。でも・・・と発したかいねこも前回ハムスターのあの姿を見てしまっている手前、ゴニョゴニョとして反論出来ません。K林さん、ごめんなさい。
バスに乗り込むと、案の定 残念なことにK林さん達はおりませんでした・・・。後は、先に行っている事を祈るばかりですが・・・取りあえず、バスに乗ったことをメールで伝えることに。
スキーを持ってバスに乗るというのも何だか変な感じです
とはいえ、これだけ待たされてもこの人数しか乗らないのですから、随時運行は無理でしょうね
横手山スキー場まで来てみると、ある事に気がつきます。
「スノーボード一部滑走可能」
そう、横手山スキー場近辺は、スキーのみのコースが多いのが特徴。もしこのまま横手山頂に行ったとしても、下に降りるためには、またリフトで戻ってくるしか無いのです。唯一のボーダーであるたけさんに同情しつつも、誰もがボルシチに夢中のため、引き返すことは考えるわけもありません。『たけさん可哀想に』という心にも無い言葉と共に、そのまま全員リフトに乗り込みます。
「ここはいつ来ても天候が悪くて、特に風がスゴいんだよねぇ」と隣りに座るふうろさんに教えてもらいましたが、第1リフトでは、そんな凄い風には感じず、他と変わらないかな程度。しかし、次のリフトから状況が激変。第3リフトでは、支柱にエビのシッポが出来る程の風吹き荒れる天候になっていました。前方を見てみると、結構何人かのボーダーがリフトから下りて来ていたので、たけさんは安堵していましたが、帰りは完全な向かい風になる中の下りはとにかく寒そうで、スキー組で良かったと誰もが思ったのでした。
第3リフトから山頂に到着すると、前方に見える展望レストラン『樹氷』が本当に氷に覆われていることに度肝を抜かれ、降りた途端の吹雪に各人肝を冷やします。先程までの場所も天候は悪いといいながら、まだ問題無く滑れましたが、これはちょっとレベルが違うようで、標高の違いによる天候の変化をまざまざと体感したのでした。
こんな場所に好き好んで誰が来るのかと思っていましたが、山頂ヒュッテ前には、スキー板とボードのずらりと突き刺さっておりまして、早く来て場所を確保しようと言っていた我々も正直驚き。
中に入ると、案の定、座席はほぼ満席状態でしたが、幸運はハムスターに舞い降りたようで、何とストーブを囲むイス席を手に入れてしまいました。こうなると、このメンバーの悪い所が遺憾なく発揮され、この後、ヌクヌク地獄に陥っていったのでした。
ストーブを囲んだところで、みんなのやる気も溶け出していきました
料理は、ふうろさんが巻き舌で(・・・もう止めときます)推薦していたのが、納得出来る逸品の数々。スキー場の食事メニューと聞くと、値段と味のバランスがおかしい事を我慢しながらも食べなければならない事が殆どですが、パンもボルシチもキノコスープもとにかく美味しく、しかもリーズナブルときたものですから、誰もが大満足で大興奮。楽しくも美味しい一時を過ごしたのでした。
あの寒さの後のボルシチが美味しくて美味しくて・・・
パンもそれ自体になんともいえない甘みがあってこれまた美味
のぶくんがオーダーの『きのこ雲のスープ』
ちょっと時間がかかったのですが、とても美味しそう・・・ってか、火傷するほど熱かったようで、のぶくん大苦戦
そうそう、忘れてはいけません。外には、可愛らしいハスキーが二頭、雪に埋もれて寝ているのですが、これが何ともラブリー。ふうろさんが「あの子、めっちゃ良い奴なんだよね~」とまるで友達のように話していた理由も理解出来る程の可愛いっぷりなのです。可愛いものに目が無い女性陣は、かわいがり(・・・我々に対するものではなく)まくっていました。サービス精神旺盛な彼等のおかげで、ステキな写真も撮影できてテンションが上がっていました。
これで寒くないって、凄くない? と感心する面々
眠い目をこすりつつ、ヤイヤイ騒ぐ我々の被写体になってくれました
ツーショットでポーズ
そんな、サービス精神旺盛な彼らのおかげでハスキーと一緒に写真をとることが出来て、みんな大興奮となっていた所で、誰かがあることに気がついたのでした。
「あれ、ふうろさん。ゴーグル逆さまじゃ・・・」
そう、寝ていた犬もむっくり起き出し、一番良いシャッターチャンスに恵まれたふうろさん。我々の中では、一番ちゃんと正面で撮れている自慢の一枚のはずが、何とゴーグルを逆さまにかけて ふうろマンに変身していたとは、思いもよりませんでした。それを知ったときの、いやぁぁぁぁ!! という叫びも分からなくはありません。そのふうろさんの写真を撮影していたのは、もちろん(?) まきくまさんですが、撮っている間は、全く気付いていなかったのですが・・・ 後々あの写真は、何かしら使えそうとほくそえんでいたとか、いないとか。
といった感じで、お昼を長いこと堪能していたのですが、我々は、K林さんの事を一瞬たりとも忘れてはいません(多分)。
しかし、一時間経つというのに、来ないどころか音沙汰もないので、段々心配になってきます。またまた迷って、別のレストランで待っているのか、もしかすると電波の問題で携帯が繋がらなくて行方不明になっているのかと、まきくまさんが連絡を入れてみると、ようやく山頂に向けてリフト移動中とのこと。我々もようやく足跡を辿れて一安心でしたが、予想以上に時間が経ってしまいました。追加でパンやらビールやらを頼んだり、犬と戯れたりでウダウダしていると、ようやくK林さんとU太君と合流。ひとしきり再会を喜び、温かい席に案内した所で、驚愕の発言が飛び出します。
「バスに乗らないと来られないんだねぇ。遠かったよ」
・・・はぁ?
全員、K林さんが何を言っているのか、理解出来ずにいます。
昨日の夜にも、午前中に別れる時も「バスに乗ること」を伝えたはずでしたが、K林さんに上手く伝わっていなかったようで、初めて聞いたかのような反応をされてしまいました。この時、誰もが前回の迷走ぶりを思い出したのは、言うまでもありません・・・いやいや、前回の事を考えれば、ちゃんと到着したことを喜ぶべきだと、みんな思い直したのでした。
さて、到着したK林さんとU太君のお昼タイムです。あまり食事には頓着しないと仰っているK林さんが、ここの料理でどんな反応をするのかも楽しみでもありました。我々は、ストーブの魔力から離れる事が出来ずに、グダグタし続けていましたが、またも K林さんの行動が我々の目を覚まさせたのでした。山頂ヒュッテでK林さんとU太君がチョイスしたお昼は、何と
カレーライス
ボルシチでもビーフストロガノフでもキノコスープでもパンでもなく、カレーライス。ここまで来て「カレーライス」を選択するとは・・・と誰もが恐れ入った気分です。何せ昨日のお昼も「カレーライス」でしたから、これだけのメニューがあっても揺るがないチョイスに、ある意味こだわり? という男らしさのようなものに感心したのでした。
ふうろさんの「ここのオススメは・・・って、昨日の夜に話してたじゃないですか!」という説明に、クエスチョンマークが飛び交うのが見えてしまい、あぁ、我々が飲ませ過ぎたからだと、深く反省したのでありました。
< その後のおまけ >
のぶくんのザックにも入っていましたが、K林さんとU太君のザックには、缶ビールがたんまり入っていました。これは、昨晩の飲み会の席でのこと。明日のスキーの時に、どこか山頂に缶ビールを埋めておいて、滑った後に冷たくなったビールで乾杯をするという乙な作戦を考えたのです(呑んべえならではの発想ですね)。しかし、それは、一日目のような好天のシチュエーションでの話。当日の朝食に決行するかを確認した時には、この天気で外で飲むのは寒いですし、埋めた場所が分からなくなりそうということで廃案となったのです。しかし、ザック背負い組は、気をきかせてこっそり缶ビールを持っていって下さったのです。もちろん、ビールと聞いて喜ばない面々はいない訳でして、喜んでご馳走になったのですが、
「わざわざこんな遠くまで来てもらって、メインディッシュも食べずに、我々にビールを振る舞ってくれるなんて、まるでビールの運び屋だね」
と誰が言ったか、いつの間にかK林さんに『運び屋』という愛称がついていたのでした(ヲイッ)。
回転ハムスター合宿二日目。
久し振りに目覚ましの力を借りずに目が覚めました。
見ると時間は、まだ起床時間前の6時過ぎ。これだけ気持ちよく寝たのは久し振りです。山でもそうですが、普段の生活よりも規則正しい生活を送ることが出来るこういった余暇の過ごし方は、贅沢ではありますが日常生活のアクセントに欲しいものですね。それから、しばらく惰眠を貪ってダラダラしていると、時間は6時45分。いよいよ回転ハムスターの二日目がスタートします。
昨日、今日もガッツリ滑るためにと、
「7時45分の朝食開始時には、全員出発出来るまでの準備を怠り無く行っておくこと」
というゆき様からの指令を受けていた合宿メンバー一同。
6時45分ですよ! という起床を告げるのぶくんの号令を皮切りに、まるで軍隊のようにテキパキと準備を進めます。7時30分にて全ての出発準備を完了し、布団を片付けテレビを見る時間まで出来てしまう余裕っぷり。
7時45分の朝食の準備が出来たという館内アナウンスにいち早く反応し、一番乗りを決めて着席していると、やってきた女性陣も驚くばかり。会社でも家でも見せることのない、我々の一矢乱れぬ連携と統率、一体何につき動かされての行動なのか、カリスマゆき様の訓練の賜物なのか
当然、そんな気合いの入った宿泊者はおらず、朝食に集まる他の宿泊者から、フル装備で朝食を平らげる我々は、ちょっと奇異の目で見られていたように思います。そんな準備万端な面々が、他の方々に遅れをとるわけも無く、スキー置き場も宿を出発するのも一番乗り。朝食が遅めなこの宿で、8時30分からのスタートはなかなか頑張った方かと思います。
皆さんが急いで出発しなかった理由の一つは、この天気もあったと思います
昨日の好天とは、うってかわって朝から雪です
外を見ると我々の車(自分の車は無いですが・・・)にそこそこ雪が積もっています。出発時点でも、雪がしんしんと降っていまして、今日は、良い雪の状態での滑りが楽しめそうです(と、ポジティブ)。
しかし、さすがに雪が降っているわけですから、昨日の暑くなる程の陽気とは異なり、寒く感じられます。昨日は、寒さ対策をしていたために良い天気で裏目に出ていましたが、今日は、寒さ対策を万全にする必要がありそうです。重ね着にネックウォーマーとカイロを標準として、目出しを被るかで悩む面々・・・って、みんな持ってるんですか・・・それにしても、全員が被った所を想像すると、ウェアカラーも相俟ってちょっと怪しい戦隊ものになりそうです。
登山戦隊 ノボルンジャー!(←バカ)
回転ハムスターと付けると、どう考えてもやられ役の怪人レベルですね
昨日同様、ダイヤモンドゲレンデからスタートしますが、まだまだ朝早い時間ですし、天気も雪ですから、眼前には、まだ荒らされていないゲレンデが広がります。昨日とは、また違った雪質で、何もしなくても滑っていく気持ち良さに大興奮のスタートとなったのでした。
さて、スタートの時間をとにかく早くしたのには、沢山滑りたいという理由以外に、ある目的がありました。それが
「横手山スキー場に行って、山頂ヒュッテでロシアンメニューに舌鼓」
でした。ふうろさんから、「ここのボルシチもパンもキノコシチューもロシアンティーもほんっと最高っだよっ!」といつもより2割増の巻き舌で言われてしまっては、行かない訳にはいきません。しかし、横手山スキー場は、ホテルから一番遠く離れた場所にあるだけでなく、バスを利用しなければ到達出来ないという難度の高い場所なのです(日本一標高の高い場所/2,305mにあるスキー場という触れ込みです)。そのため、幾度か志賀高原に来た事がある人でも、この場所だけは来た事が無いという事も多いのです。まぁ、恐らく理由はそれだけでは無いとは思いますが・・・。
いつものようにコース取りを確認し、横手山へのツアーが開始されました。ただ、最初に書いた通り、雪のため視界が悪く、しかも中途半端に雪が積もっているため、非圧雪コースは、落とし穴のように何も知らずに飛び込むスキーヤーを苦しめます。かいねこやのぶくんといった転倒常連組(?)は当然ですが、たけさんやふうろさんまで転がっていくのを見ると、相当に難度が上がっているようです。
そんなコースを過ぎた所で、K林さんから、この天候と状態では、このままU太君も一緒に回転のペースで進むには、ちょっと大変ということで、ここで二人と別行動となりました。横手山はバスでしか行けないので、そのあたりで乗ることが出来るバスに乗ってリフトで山頂まで行くことを説明し、山頂ヒュッテでの再開を約束して別れたのでした。
天気なんて何のその、
我々は、滑れる場所は滑っていこうと、スキーで蓮池まで滑って行き、そこからバスに乗って行くことにします。シャトルバスと聞いていたので、定期的にグルグル回っているイメージを誰もが想像していましたが、時刻表を見てビックリ! 何と一時間に一本も無いではありませんか?! たまたま先に横手山に行ってから滑ろうと決めたため、偶然時間ピッタリのバスがあるという幸運に恵まれましたが、心配なのは別行動となったK林さん達。この我々が乗る一本を逃すと、確実に集合時間に間に合わないどころか、後々合流すら出来ない連結ですから、先に行っているか同じバスに乗っている事を祈るばかりです。
「でもK林さん、先にバスの時間を確認して気がついたかもしれないですし、先に行ってるんじゃないですかね?」
とフォローを含めて言った所、否定否定の集中放火。
曰く「K林さんは先に確認したりはしない」とか「意外にアバウトだから、行き当たりばったり」とか「山でもしっかりしていそうに見えて・・・」とか、何か可哀相になる位のK林さん評が並びます。でも・・・と発したかいねこも前回ハムスターのあの姿を見てしまっている手前、ゴニョゴニョとして反論出来ません。K林さん、ごめんなさい。
バスに乗り込むと、
スキーを持ってバスに乗るというのも何だか変な感じです
とはいえ、これだけ待たされてもこの人数しか乗らないのですから、随時運行は無理でしょうね
横手山スキー場まで来てみると、ある事に気がつきます。
「スノーボード一部滑走可能」
そう、横手山スキー場近辺は、スキーのみのコースが多いのが特徴。もしこのまま横手山頂に行ったとしても、下に降りるためには、またリフトで戻ってくるしか無いのです。唯一のボーダーであるたけさんに同情しつつも、誰もがボルシチに夢中のため、引き返すことは考えるわけもありません。『たけさん可哀想に』という心にも無い言葉と共に、そのまま全員リフトに乗り込みます。
「ここはいつ来ても天候が悪くて、特に風がスゴいんだよねぇ」と隣りに座るふうろさんに教えてもらいましたが、第1リフトでは、そんな凄い風には感じず、他と変わらないかな程度。しかし、次のリフトから状況が激変。第3リフトでは、支柱にエビのシッポが出来る程の風吹き荒れる天候になっていました。前方を見てみると、結構何人かのボーダーがリフトから下りて来ていたので、たけさんは安堵していましたが、帰りは完全な向かい風になる中の下りはとにかく寒そうで、スキー組で良かったと誰もが思ったのでした。
第3リフトから山頂に到着すると、前方に見える展望レストラン『樹氷』が本当に氷に覆われていることに度肝を抜かれ、降りた途端の吹雪に各人肝を冷やします。先程までの場所も天候は悪いといいながら、まだ問題無く滑れましたが、これはちょっとレベルが違うようで、標高の違いによる天候の変化をまざまざと体感したのでした。
こんな場所に好き好んで誰が来るのかと思っていましたが、山頂ヒュッテ前には、スキー板とボードのずらりと突き刺さっておりまして、早く来て場所を確保しようと言っていた我々も正直驚き。
中に入ると、案の定、座席はほぼ満席状態でしたが、幸運はハムスターに舞い降りたようで、何とストーブを囲むイス席を手に入れてしまいました。こうなると、このメンバーの悪い所が遺憾なく発揮され、この後、ヌクヌク地獄に陥っていったのでした。
ストーブを囲んだところで、みんなのやる気も溶け出していきました
料理は、ふうろさんが巻き舌で(・・・もう止めときます)推薦していたのが、納得出来る逸品の数々。スキー場の食事メニューと聞くと、値段と味のバランスがおかしい事を我慢しながらも食べなければならない事が殆どですが、パンもボルシチもキノコスープもとにかく美味しく、しかもリーズナブルときたものですから、誰もが大満足で大興奮。楽しくも美味しい一時を過ごしたのでした。
あの寒さの後のボルシチが美味しくて美味しくて・・・
パンもそれ自体になんともいえない甘みがあってこれまた美味
のぶくんがオーダーの『きのこ雲のスープ』
ちょっと時間がかかったのですが、とても美味しそう・・・ってか、火傷するほど熱かったようで、のぶくん大苦戦
そうそう、忘れてはいけません。外には、可愛らしいハスキーが二頭、雪に埋もれて寝ているのですが、これが何ともラブリー。ふうろさんが「あの子、めっちゃ良い奴なんだよね~」とまるで友達のように話していた理由も理解出来る程の可愛いっぷりなのです。可愛いものに目が無い女性陣は、かわいがり(・・・我々に対するものではなく)まくっていました。サービス精神旺盛な彼等のおかげで、ステキな写真も撮影できてテンションが上がっていました。
これで寒くないって、凄くない? と感心する面々
眠い目をこすりつつ、ヤイヤイ騒ぐ我々の被写体になってくれました
ツーショットでポーズ
そんな、サービス精神旺盛な彼らのおかげでハスキーと一緒に写真をとることが出来て、みんな大興奮となっていた所で、誰かがあることに気がついたのでした。
「あれ、ふうろさん。ゴーグル逆さまじゃ・・・」
そう、寝ていた犬もむっくり起き出し、一番良いシャッターチャンスに恵まれたふうろさん。我々の中では、一番ちゃんと正面で撮れている自慢の一枚のはずが、何とゴーグルを逆さまにかけて ふうろマンに変身していたとは、思いもよりませんでした。それを知ったときの、いやぁぁぁぁ!! という叫びも分からなくはありません。そのふうろさんの写真を撮影していたのは、もちろん(?) まきくまさんですが、撮っている間は、全く気付いていなかったのですが・・・
といった感じで、お昼を長いこと堪能していたのですが、我々は、K林さんの事を一瞬たりとも忘れてはいません(多分)。
しかし、一時間経つというのに、来ないどころか音沙汰もないので、段々心配になってきます。またまた迷って、別のレストランで待っているのか、もしかすると電波の問題で携帯が繋がらなくて行方不明になっているのかと、まきくまさんが連絡を入れてみると、ようやく山頂に向けてリフト移動中とのこと。我々もようやく足跡を辿れて一安心でしたが、予想以上に時間が経ってしまいました。追加でパンやらビールやらを頼んだり、犬と戯れたりでウダウダしていると、ようやくK林さんとU太君と合流。ひとしきり再会を喜び、温かい席に案内した所で、驚愕の発言が飛び出します。
「バスに乗らないと来られないんだねぇ。遠かったよ」
・・・はぁ?
全員、K林さんが何を言っているのか、理解出来ずにいます。
昨日の夜にも、午前中に別れる時も「バスに乗ること」を伝えたはずでしたが、K林さんに上手く伝わっていなかったようで、初めて聞いたかのような反応をされてしまいました。この時、誰もが前回の迷走ぶりを思い出したのは、言うまでもありません・・・いやいや、前回の事を考えれば、ちゃんと到着したことを喜ぶべきだと、みんな思い直したのでした。
さて、到着したK林さんとU太君のお昼タイムです。あまり食事には頓着しないと仰っているK林さんが、ここの料理でどんな反応をするのかも楽しみでもありました。我々は、ストーブの魔力から離れる事が出来ずに、グダグタし続けていましたが、またも K林さんの行動が我々の目を覚まさせたのでした。山頂ヒュッテでK林さんとU太君がチョイスしたお昼は、何と
カレーライス
ボルシチでもビーフストロガノフでもキノコスープでもパンでもなく、カレーライス。ここまで来て「カレーライス」を選択するとは・・・と誰もが恐れ入った気分です。何せ昨日のお昼も「カレーライス」でしたから、これだけのメニューがあっても揺るがないチョイスに、ある意味こだわり? という男らしさのようなものに感心したのでした。
ふうろさんの「ここのオススメは・・・って、昨日の夜に話してたじゃないですか!」という説明に、クエスチョンマークが飛び交うのが見えてしまい、あぁ、我々が飲ませ過ぎたからだと、深く反省したのでありました。
< その後のおまけ >
のぶくんのザックにも入っていましたが、K林さんとU太君のザックには、缶ビールがたんまり入っていました。これは、昨晩の飲み会の席でのこと。明日のスキーの時に、どこか山頂に缶ビールを埋めておいて、滑った後に冷たくなったビールで乾杯をするという乙な作戦を考えたのです(呑んべえならではの発想ですね)。しかし、それは、一日目のような好天のシチュエーションでの話。当日の朝食に決行するかを確認した時には、この天気で外で飲むのは寒いですし、埋めた場所が分からなくなりそうということで廃案となったのです。しかし、ザック背負い組は、気をきかせてこっそり缶ビールを持っていって下さったのです。もちろん、ビールと聞いて喜ばない面々はいない訳でして、喜んでご馳走になったのですが、
「わざわざこんな遠くまで来てもらって、メインディッシュも食べずに、我々にビールを振る舞ってくれるなんて、まるでビールの運び屋だね」
と誰が言ったか、いつの間にかK林さんに『運び屋』という愛称がついていたのでした(ヲイッ)。
『山小屋ごはん』という本を読んでから、ここのヒュッテはいつか行きたいと思ってます。
まあ、もっと年をとってからも行けそうなので急いでませんが。
ゴーグル逆さにつけてる人、私けっこう遭遇しますよ。
鼻が低い人なんでしょうかね。
いや、けっしてふうろさんの鼻が低いと言ってるわけでないけど。
今、帰って来て続きを読んだ所です。
出版できそうですね~♪
(夏ですが、横手山へ行った事があります・・・って、関係ないか・・・汗;)
こんないつ更新されるかもしれないブログ記事に即日コメントを頂けるなんて…とても嬉しいです(涙)。
輝子さん用に犬写真を盛り沢山にしてみましたが、いかがでしたか?是非、彼等(彼女等)に会って可愛さと雪山で逞しく生きる強さを見て欲しいです。もちろん、食事はイチオシです。
ゴーグル、結構いるんですか。確かに言われなければ、こちらも気付かなかった訳ですから、そんなに違和感は無いのかもしれませんね。ただ、気付いてしまうと違和感ありまくりで、まさにふうろマンでした(あ、ウーマンだ)。
またまた、そんなにお褒め頂くと恥かしいですよ。今読み返してみると、誤字やら文体めちゃめちゃやらで、益々恥かしいです(汗)。
でも、そんなコメント書かれると頑張ってしまえそうですから、これからもべた褒めお願いいたします(笑)。御礼にノボルンジャーグリーンあげますから。
夏もこのヒュッテやっているのですか。景色が良い時に出会ったことがないので、夏にも来てみたいですね。
「キレンジャー」・・・
若い人にはわかりにくかったかな?(笑)
もちろん分かりますよ。オープニング歌えるくらいですから(笑)。
でも知っていましたか? 我々の世代には、戦隊モノの黄色はカレーのイメージが強いですが、実際カレー好きだったのは、キレンジャーとバルパンサーだけなんですよ。皆んな食べてたイメージがあるんですけどね・・・。
でもって鼻低くないもん。。。
バスだって違う路線をしっかりキャッチして無事辿りついたし...、書き手によってこうまで印象が違っちゃうわけね。まぁ、その才能は認めるけど...、今度かわいがっちゃるからなぁ(巻き舌)!
すみません…。何だか二日目の巻き舌講座の印象が深過ぎて、ふうろさんの話し方が全て巻き舌再生されてしまっています(汗)。まぁ、ステレオタイプということで(ヲイ)。
鼻は、低くないです。はい。
あわわわっ、本当の事ばかり書いて、すみませんでした(爆)。
自分は必死にフォローしたのですが、皆さんの方がK林さんとのお付き合いが長い訳でして、反論出来ませんでした。それにしても、これだけの意見を出されるとは、一体なにをされたのですか…。
ビールは、みんなその心遣いに感謝していますよ。有難う御座いました。さて、K林さんにはもう一働きが待っています。引き続き宜しくお願いします!