けやきの樹の下から

日々のことを綴ります。

子宮内膜症と私⑤

2021-09-19 10:00:00 | 日記
子宮内膜症の様々な治療を試みたものの、結局のところ「治す」というより「現状の痛みを押さえ込むのみ」「病巣が増殖するのを休止させる(完治はない)」だけなので、治療していても完治はしないし、中断すればすぐ前の状態に戻ることが悩みの種だった、26歳の時。


私はついに完治を目指して、手術に踏み切ることにしました。


一時、痛い思いをしても、あの気絶するほどの生理痛から解放されるなら、と…


手術が決まり、執刀医と主治医はN大学病院の婦人科の教授先生になりました。


ちなみに手術方法は
腹腔鏡でへそ下・左右下腹の3ヶ所に穴を開けて機械を入れ、腹腔内に散らばっている病巣をレーザーで焼くというもの。

病巣はブルーベリーのような色をしているので、「ブルーベリースポット」とも言われるそうです。


そんなものが腹腔内に無数に散らばり、
そこで増殖を繰り返して
剥離まですることを考えたら…


なんでそんなもんが自分の腹の中にできたのか、、
本当、納得行かない💦



手術は全身麻酔で行い、約10日程入院するとのこと。


全身麻酔も手術も初めてのことでしたが、私は「これを乗り切れば生理痛から解放される」と信じきっていたので、頑張れると思ってました。


N大学病院の、産婦人科病棟の4人部屋の廊下側のベッドが私のスペースになりました。

同じ部屋には切迫早産で長期入院をしている同世代の女性が二人と、なんらかの病だったと記憶していますが、少し年配の女性が一人、そして私の4人でした。


若いママンたちとはすぐ仲良くなって、彼女らの長期入院の愚痴を聞いたりしてました。

余談ですが
切迫早産てその時はじめてどんなものかを知ったのですが、いやー、、大変そうでした。
ベッド上安静などもあって、本当に動いちゃだめな状態の方もいるとかで。

子どもを産むと言うことは本当に本当に大変なことなんだなあと…


術前検査なども無事に終わり、手術前夜は下剤を飲み大腸を空っぽにして、
いよいよ手術当日となりました。


続きます。

子宮内膜症と私④

2021-09-16 10:00:00 | 日記
病院を再び受診することを決意した私。


17の時に婦人科での直腸診で、一発で「あなたは子宮内膜症」と診断をされたので


別の婦人科に行っても、診断はすぐにまたくだると思っていました。


ところが…
17の時に行った病院とは別の病院に行ったんですが、血液検査や内診を経ての診断は「異常なし」。


そんなわけない、とこれまた別の病院に行きましたが
「子宮後屈」とだけ診断。


「子宮内膜症」、最低でも「月経困難症」の診断(と然るべき治療の提案)が欲しかったんですが、合計4件か5件か婦人科を「ハシゴ」したにも関わらず、どこも、どこもですよ、


「異常なし」。


この時以来、激しい痛みがあったり明らか生活に影響が出ているにも関わらず、検査しても「異常なし」と言ってくる場合、「実は異常ありに違いない、ここでの検査はこれが限界なんだろう」と察するようになりました。


そして「異常なし」と診断された人で実際は何か疾患を見つけてもらえてないだけの人もたくさんいるのだろうな、とも…


結局、当時の婦人科を5件だか6件だか行ってみたものの全滅。全滅って逆にすごくないですか。この地域、どんだけヤブ婦人科医が揃ってたんだろう(暴言失礼)。


その間順当に生理1日目はぶっ倒れており、もう毎月恐怖でしかありませんでした。


皮肉なことに生理不順とは無縁で、毎月きっちり28日ごとに来るのですよ💧
本当に嫌になるくらい28日ごと。



そんな折、私は転職のために神奈川県の川崎に引っ越しまして
たまたま自宅最寄り駅の近くに大きな大学病院があり、初診も初診料がかかるけど普通に診てくれたもんで、ここの産婦人科にも行ってみました。

このN大学病院(仮名)で、ついに診断がくだります。


ここでは血液検査で子宮内膜症とすぐ判明しました。


なんでも子宮内膜症だとなんらかの数値が高くなるとかで
そこをうまく見つけてもらえたというわけです。


他のところでは検査をしても異常が見当たらなかったのに、「ここではなぜすぐに分かったのか?」と、ここがとても疑問。

生理前や生理後でその数値とかも違ってきたりなどあったのかもしれませんが
それにしたって…


もやもやはどうしても残るけど、
とにもかくにもやっと、やっと診断が…、診断がおりました。


その頃の私の年齢は24歳あたりだったでしょうか。


長かった。



さて
子宮内膜症にはいくつか治療法などがあるのですが

約25年ほど前はこうでした。


①鎮痛剤で対処するのみ…経口の鎮痛剤や座薬で痛みを抑える。ロキソニン、ボルタレンという当時医師処方でしか貰えない鎮痛剤がよく効くが、経口のものは強いだけに胃が荒れがち&座薬は1日目はきれるのがやたら早かった

②ピルを飲む…ピルは排卵を抑えて生理周期を整えたりする薬ですが、排卵がないと生理って驚くほど楽なのです。それでも1日目は鈍い痛みがあったほどでしたが。
喫煙者や40以上の方は血栓ができる恐れがあるため禁忌。

③生理を半年止めて様子を見る…これは尻のほっぺたへの注射や点鼻薬、経口薬もあったかな?
文字通り人工的に生理を止めて、子宮内膜の増殖をしないようにする。生理が来なくてパラダイスかと思いきや、これって人工的に閉経に持ってってるので、更年期に起きると言われているのぼせやホットフラッシュが副作用で出て困りました。
そしてこの薬は半年しか使えません。

④手術…腹腔強で腹に穴を開け、器具を入れて、レーザーで病巣を焼くというもの。全身麻酔と入院必須。

⑤何もしない


私は⑤以外すべてを試しました。


最初は鎮痛剤を活用しつつ、生理を止める治療を試みてみました。

治療の説明にも書きましたが、この治療だと副作用が結構ひどくて、季節は秋だったのに夜中に暑さを感じたのかエアコンをつけ、明け方寒くて目が覚めたことがありました。今だに覚えてるとかなんなんだ^^;

まあまあこの薬は半年だけしか使えないので、次に選んだのはピルでした。

このピルを飲んでた期間だけ、生理痛がとーーーーっても軽かったです。出血も3日ほどで終わってしまうし。

ただ……、、
私この頃喫煙者だったんですよね^^;


血栓の副作用が怖くて途中でやめてしまいました💦


鎮痛剤もロキソニンやボルタレンがきれると、また病院にもらいに行かなくてはならない。
それが面倒くさくてついついもらわずにいて再びぶっ倒れる。


もう手術で病巣を一掃しちゃったほうが私みたいな面倒くさがりはいいんじゃないかと思うようになり…


悩み考えた末、手術を決意しました。


続きます。





子宮内膜症と私③

2021-09-15 09:00:00 | 日記
17歳で子宮内膜症と診断された私。


ところが、このクリニックでの診察が終わって、私はそのまま帰ってきてしまいました。



「どうやら何か変な病気のせいで、生理痛が酷いらしい」とは分かったけど
17歳の小娘になにができたのやら。


母親にも話してみたけど、彼女も当然初耳のことで、「ふーん」しか言われませんでした。


医師からは「あなたは子宮内膜症なのよ」と言われたが
・病気の説明
・治療法の説明
これをされた記憶がありません。

そしてこのクリニックでは直腸診のみで血液検査やエコーなどはしませんでした。


どちらかというと婦人科より産科(というより産院)のほうが強かったからか、結構小さな病院だったと記憶しているので、そんな検査もしなかったのかも。


そこから5年位かな?
社会人になるまで放置してしまいました。


子宮内膜症は自然治癒をするような病気ではなく、治療してとりあえず痛みを押さえ込めたり緩和したりできますが、自然治癒はせず、治療をしても、完治が難しい病気。

当然わたしの生理痛は更に酷くなって行きまして
生理1日目に痛みのあまり嘔吐して気絶するまでになっていきました。


まず、生理が始まると、下腹に「ズン!!」という痛みが走ります。


この時点ですぐに強めの鎮痛剤を飲めば痛みを押さえ込める率7割位。

タイミングが遅れたり、そんなに強くない鎮痛剤だともうアウト。


痛みが急激に増して、その痛みのあまり嘔吐。
そして本当に意識がなくなります。


意識が戻るのも、結局下腹のひどい痛みのせい。

そこでまた薬を飲み直し、横になって、あったかいカイロや湯たんぽをお腹にあてがって、体を丸めてしばしまた気絶、
次に目が覚めたら薬が効いており、そこでやっと行動できるようになります。

何度も何度も仕事を早退しました…
何度も何度も、駅や商業施設のスタッフさんの休憩室で横にならせてもらいました…

この当時、ロキソニンがまだドラッグストアで売っておらず、買える鎮痛剤としては、イブやナロンエースなどしかなくて


この頃酷い緊張型頭痛持ちでもあり、病院にも何回かかかりましたが、鎮痛剤でロキソニンをもらい、飲んだら驚くほど効いたので、余ってたものを試しに生理の時に飲んだら、鎮痛の速さが全く違ってこれまた驚いたものでした。


もしもこの時、ドラッグストアでロキソニンが売っててくれたら…
わたしのQOLはだいぶ違ってたでしょうと思うのです。

そんな感じで、結局治りもしないしひどくなったとしか言いようがない状態に、新たにまた婦人科にちゃんとかかろうと決意したのでした。



続きます。



子宮内膜症と私②

2021-09-12 09:00:00 | 自分メンテナンス
中1、13歳。
夏休み真っ最中のある日
下腹がズーーーンと重い日がありました。

なんだろ、変なもんでも食べたかな(・_・;)
とたいして気にもしてなかったんですが


翌日トイレに行ったときびっくり仰天。

初潮でした。


前知識はあったので、「ついに来たか〜」という感覚。


「てかこんなにお腹が痛いもんなのか(・_・;)」
とげんなりしたものです。


母親も生理痛が重くて、必ず鎮痛剤を飲んでいましたので、これからは母娘揃って生理痛かー、とか思ったっけ😅


この時はまだこんな感じで済んでたから良かったというか呑気だったというか


それからはほぼ狂うことなく、月に一回きっちり生理がきました。


生理痛を伴って。


最初の頃はイブなどで痛みも収まっていたのですが
段々、効かなくなってきたというか、痛みを抑えきれなくなってるというか…

え、こんなに痛いものだっけ、と、お腹を抱えて動けなくなることも。


ふと周りを見ると、私のように生理痛がひどい女友達を見かけない。


ここで私は、勘違いを起こします。

周りの人が生理痛が軽めまたはそんなに重くないのか
そもそもないのか
自分が痛みに我慢弱いだけなのか…と。


友達の中には「生理でお腹が痛いけど薬を飲みたくないから我慢する」と言う子もいて

私はそんな選択肢はなく、薬をとにかく早く飲むことしか選べなかったので、そんなことを言う友達となんだか違う所にいる気がしたものです。


ある日ついに耐えきれなくなって、お医者さんに診てもらおうと考えました。

17歳、高校2年生でした。


婦人科という科で診てもらえばいいようだと分かったものの、この時私はまだ男性経験がなかったため、婦人科でする診察、つまり内診に流石に抵抗がありました。


でもそういう抵抗や恥ずかしさよりも、「このひどい生理痛をなんとかしたい」と思う気持ちが大きかった。


当時インターネットや携帯もまだない時で、病院を調べるのは電話帳でした(笑)


女性医師の婦人科のクリニックを探し、見つけて、実際にお医者さんに相談してみよう、と思いつつ行ってみました。


受診理由とともに、内診に抵抗があることなどを正直に話したら、その女性医師は「直腸診である程度探れるからやってみないか」と提案してくれました。


直腸診とはその名の通り、肛門から指を入れて、直腸を探るというもの。
直腸は子宮と隣同士にいるために、直腸から分かることもあるんだそうです。


そういうものなのか、と分からないながらも納得。
とにかく内診を避けることができればと思ったものの、これがとんでもなく間違いというか浅はかな考えで…^^;

…この直腸診、
私の「今まで味わった痛み上位3位に入る」ものになりました😂😂😂

今思えば、子宮内膜症が、子宮と直腸の間辺りにあったんでしょう^^;


初っ端から「!?!?」「ギャアアア!!」と悲鳴もの。

目玉がとび出ただろと本当に思ったくらい激痛✕100くらいで

あまりの痛さに涙がボロボロこぼれました😂


私が涙を流して激痛に悶絶してる姿を見ながら診察を終えた医師は、

「あなた、子宮内膜症なのよ」
と気の毒そうな顔をして、私に言ったのでした。



初めて診断されたのはこのときです。



続きます。



子宮内膜症と私①

2021-09-11 09:00:00 | 自分メンテナンス
子宮内膜症という女限定の病気があります。

本来、子宮内部でのみ増殖と剥離をする「子宮内膜」が、何らかの原因で子宮外にあり、そこでも増殖と剥離をする
それがその病気の内容です。


症状は色々ありますが概ね強い生理痛を伴い、次いで腰痛、直腸痛、性交痛、過多月経などがあります。


この病気に、私は10代の頃から苦しめられて来ました。


私が最初に診断を受けた時、この病気のことはもちろん知らなくて、「何それ!?」と思ったものですが、
芸能人の方でこの病気を発症したと公表した方などもいたし
昔よりだいぶ認知も広がったのではないかと思います。


そして、昔と違ってるところがいくつかある。



最近また婦人科受診が復活したので、シリーズとしてしばらく書いて見ようと思います。










初めての生理は13歳の夏でした。

私はこの時から既に生理痛がありました。


というか、「なんだか下っ腹が痛いなあ」と思ってたら「(´⊙ω⊙`)!?」となり気づいたくらいで。笑


以降、生理痛がない月がない、という状況でした。


当時は確かセデスやイブを飲んでしのいでいたと思います。


そのうち、痛くて立てない、となっていきました。


けれど周りの友達たちを見ても、私のように生理痛が強い女性が見当たらないんですね。

中には「生理でお腹が痛いけど、薬を飲みたくないから我慢してる」という子もいましたが
それが信じられなくて…
「私が単に我慢弱いだけなのかな?なんでみんな我慢できるの?」


高校生になる頃には