グッチのベルトカットと先革の交換です。
通常のベルトカットは、バックルの付け根で作業するのですが、このベルトは先革タイプで、しかも先革が傷んでいるので同時交換のご依頼をいただきましたので、剣先側で作業します。
こちらのお客様は、弊社のブログを見て、ここなら信用できそうだと思っていただけたようで、ご依頼いただきました。
弊社ではブランドものの修理を多数行っていますが、何より私がブランド物が大好きですので、できるだけ雰囲気を大切にして作業しています。
中には、ベルトだけ他店で作り替えてもらったけれども、全然雰囲気が違うので気にいらないと、再度弊社にご依頼されてくるお客さまもいらっしゃいます。
毎日ブログには多くの時間を費やしていますが、私の想いが伝わっているようで、大変光栄に思います。
まずは先革部分を作ります。
似寄りの革を使って、手裁ちで作ります。
この、似寄りの度合いにより、仕上がりが大きく違ってしまいます。
どの程度の似寄りを用意できるかがカギとなります。
私の場合、自分で納得のいくものが在庫に無い場合には、革の街、浅草まで出向いて調達してきます。
スクーターで行けば15分程度という、弊社の立地も一助して、修理のクオリティを高めてます。
これがなかなか地方の修理店ですと、材料の調達がスムースに出来ませんので、どうしても妥協が出てきてしまいます。
先革を交換しました。
オリジナルの先革をはずした際に、丁度の寸法になるようにベルトの先端、GG柄の部分をカットしました。
ただし、カットする際も、ちゃんと境目のGGが綺麗に残るように作業しています。
トップブランドは決して自社ロゴを中途半端に残しません。
ルイヴィトンのモノグラムの財布でも、ちゃんとLVの文字が全て切れないように、また左右均等になるようにサイズ設計からされています。
いくら修理の技術はあっても、ブランドものがお好きでない方が作業すると、こういう点に気付かないと思います。
どうしても職人さんは、寸法を重視します。
ブランド物の修理は、何度も言いますが、雰囲気が大切です。
寸法<クオリティなのです。
GGが半分隠れてしまったら、ものすごく偽物感がでて残念な仕上がりになってしまいます。
今回はご希望の寸法通り、柄を残すことができましたが、そうならない場合もあります。
そういった際には、ちゃんと作業後にお客様に説明すれば、皆さんご納得いただけます。
お客様の希望で、このカットした部分は返却して欲しいということでしたので、もちろん御戻しさせていただきました。
裏側の状態です。
重なる部分だけ、革の厚みを調整しないと、2倍の厚さになって格好悪くなってしまいます。
こういった作業ができる機械設備があるのも弊社の強みです。
完成です。
ベルトを受け取ったお客さまも大満足のできあがりで、ほぼほぼ、見分けがつかないとおっしゃっていました。
どんなに上手に作業しても、弊社での作業は、改造になってしまいます。
正規店扱いで修理したものではありません。
もちろん、時にはブランドロゴの部分を切り落としたりもありますし、こういったブランドロゴを再度入れることもできません。
むしろそういった作業をすると、違法になってしまいます。
ですが、出来上がりの雰囲気だけは大切に作業しています。
もちろん、調達できる材料にも限りはありますし限界はありますが、精一杯作業させていただいております。
おかげさまで作業依頼も多く、非常に多忙のため、修理受付はメールかLINEでのみ受け付けます。
お電話でのご依頼はご遠慮ください。
状態を確認できないと回答できませんので、必ず画像添付の上、メールかLINEで送信してください。
それでも電話してくる方からのご依頼は、その場で即お断りします。
大体の価格を知りたい場合は、弊社ホームページをご覧になってみてください。
こちらに価格を記載していますので、ご自分のものと同じ症状があれば参考になるかと思います。
(割と良心的な価格だとよく言われます。自分ではちょっと安すぎなのか?と思ったりしています。)
ブログだと年数経過して価格改定したり、消費税の税率が変わったりで更新しきれないので、ブログには価格を掲載しておりません。
古い記事に記載している場合もありますが、価格改定している場合も多いです。
持込は完全予約制です。
多忙のため、飛び込みはそのままお帰りいただきます。
ご予約には事前の画像送付が必須です。
持込は平日朝7時から17時までとなります。
LINEの場合、土日祝日でも時間があれば可能な限り返信してます。
しかし返信に時間が掛る場合もありますし、月曜まで返信できない場合もあります。
PCメールの場合は、土日のチェックはほぼ行いません。
よろしくお願いします。
伊東金属製作所
info@itokinzoku.co.jp
東京都足立区足立2-34-2
LINE ID:itokinzoku
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