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ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅

2014年03月01日 21時12分56秒 | 映画 な行
評価:★★★★【4点】


モノクロ映像であるが故に美しく詩的な印象を受ける。

母親が出てくる辺りからハートウォーミングにプラス
シュールな笑いがそこかしこに散りばめられて
なかなかホットな作品に仕上がっていると思ったのです(笑)




アメリカ北西部のモンタナ州に暮らす
老人ウディ・グラント。
ある日、100万ドルの賞金が当たったという、
どう考えてもインチキな手紙を受け取る。
ところがウディはそれを信じ込み、
はるか遠くのネブラスカまで歩いて
賞金を受け取りに行こうとする始末。
息子のデイビッドは、周囲が何を言っても
まるで耳を貸さない父に根負けし、
無駄骨承知で彼を車でネブラスカまで連れて行くことに。
そしてその道中で、
ウディの生まれ故郷に立ち寄る父子だったが…。
<allcinema>



ウディの行動見ていると、生前のワタシの親父を思い出す(笑)
最後の入院となった病院から勝手にテレビ通販注文するわ
健康食注文して綺麗な看護師に分けるためだと駄々をこね、
冬の寒い時期、家にいるお袋がかわいそうだと言い
遠赤外線パネルヒータ3台も注文し、とんだ後始末させられ
その挙句、持ち込み禁止の携帯電話は病院側に没収されてました^^;

また、自分の年金すべてを株に投資し残り僅かな金額で生活している。
持ち株が上がればさらに次を購入し、まるで家庭を顧みない。
これで、どれだけお袋を悩ませていたことか^^;

しかし、親父の本当の気持ちは
劇中でウディが言う「家族のために何か残したかった」
ボソッと言うこの台詞を聞き、親父も同じことを
同じようなタイミングでボソッと言ってたことを思い出し
何故か、チョイと涙腺刺激されました。

さて、物語は大金が当選した手紙を受け取ったと思い込み
ひとりでモンタナ州からネブラスカ州リンカーンまで
徒歩で受け取りに行こうっていうんだから
家族してみれば、これほど厄介なものはないのだ(笑)

多少の認知があっても仕方ないにしても
さすがに徘徊(本人は目的地目指してるつもり)されたら
結局、探し回るのは家族であるのだから。
それが一度ならず二度も三度も続くようなら
家族の生活も崩壊してしまうこともありえるから大変だ。

ここのところ老人性認知症がらみの映画が目立ちます。
伏見ミリオン座も上映前の予告編で
『僕がジョンと呼ばれるまで』というアルツハイマー老女と
介護師との心温まるドキュメンタリー映画やってましたし
本作もご多分に洩れず、そういう映画のひとつ。
それでも、家族、特に次男坊デイビッドの心優しい対応のお陰で
ハートウォーミング作品となっているところがよかった。


【今週のツッコミ】
・もしも、ワタシがデイビッドの立場であったなら
 おそらく同じことをするかもしれないと思ったが
 さすがに丸二日もかけて、本人が納得するまで辛抱強くないわ。

・ウディを演じたブルース・ダーンの細かい演技に唸ってしまった。
 ほとんどカメラに映っていないであろう足元まで役になりきっていた。
 旅立った息子と父に会いに来た母がバスから降り
 大型のスーツケースでウディの足を轢いて行くシーン(爆)

・ブルース・ダーンの出世作といえば70年代の名作
 『ブラックサンデー』と『ザ・ドライバー』。
 この2本で素晴らしい存在感を見せ作品に深みを与えてくれました。
 彼のアクの強さは78歳になった今でも健在でした。
 おっと、そういや去年『ジャンゴ』にも出てましたね(笑)

・そう思うと本作の認知症でヨレヨレな姿はやはり演技なんだね。
 余りに巧い演技のせいで半分本当なのかと思ってしまった^^;

・ウディの妻も本作で素晴らしい存在感を見せてます。
 あの年齢と容姿からは想像もできないビッチぶりに爆笑する。
 食事中に平気で下半身ネタ、墓場のワンシーンに度肝抜かれる(爆)
 でも、丸顔で可愛いお婆ちゃんだから許せるんだね~^^;

・なにはともあれ、ディビッドお疲れさまでした。
 終盤でウップンを晴らす一発パンチは爽快だった!

・老人映画に関連してこんな映画もあります。
 ジョニー・ノックスビルが特殊メイクで86歳の老人となり
 8歳の孫とアメリカ全土をドッキリにかけるロードムービー。
 『ジャッカス/クソジジイのアメリカ横断チン道中』は3月29日より公開。
 その予告編

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監督:アレクサンダー・ペイン
脚本:ボブ・ネルソン
音楽:マーク・オートン


出演:ブルース・ダーン/ウィル・フォーテ/ジューン・スキッブ/ 
    ステイシー・キーチ/ボブ・オデンカーク/


『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』
 
 

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8 コメント

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チン道中 (オリーブリー)
2014-03-02 23:23:59
アカデミー賞、メイクアップ&ヘアスタイリング賞にノミネートされてましたよ。

今、WOWOWで「ジャンゴ~」初放送されてますが、出ていたことを全く覚えていません~あとで、録画確認します(苦笑)。
マジで心配しましたよ。
って、ローラー・ダーンは娘なんですね、初めて知りました(苦笑)

こういうオヤジ像って、我々世代が収束に近いのかも…。
父親や祖父、はたまた親戚のおじさんに、一人や二人は、こんな爺さまいましたよね(笑)
返信する
オリーブリーさんへ (ituka)
2014-03-03 00:24:01
こんばんは。

『ジャッカス』
完全にイカレた内容なのに、こんな作品がアカデミー賞にノミネートされるんですね(爆)

お~!ジャンゴ初放送ですか!いいな~(笑)
ブルース・ダーンってまっ白いスーツ着た農園主でクリストフとやたら長い会話してたオっちゃんと思ったけど、、、^^
そう!ローラは娘さん(笑)

>父親や祖父、はたまた親戚のおじさんに、一人や二人は

いました!(爆)
みんなが気遣ってることまったく気がつかない点も同じなんですよね(笑)
返信する
確認しました! (オリーブリー)
2014-03-04 15:55:56
>白いスーツ着た農園主

それは、ヴァルツが探していた賞金首3人兄弟の雇い主で、ジョナ・ヒルと、マスクの穴がどうだこうだの偽KKKでヤラれるドン・ジョンソンです(笑)
ブルース・ダーンは、ジャンゴと妻が別々に売られることになった農場主の大旦那で、ジャンゴがヴァルツに語るワンシーンの回想だけの登場だったみたいです。
ドアップで威圧的でした(笑)

昨日のアカデミー賞では、髪もキチンと整え(爆)娘が横に付き添っていましたよ。
って、ケイト婆さんが、お綺麗で見違えました~やっぱ、女ですわ(大爆)
返信する
オリーブリーさんへ (ituka)
2014-03-04 19:49:57
こんばんは。

『ジャンゴ』、テレビ放送いかがでしたか?
冒頭のテーマ曲に鳥肌立ったでしょう(それは劇場でのワタシの方か)^^;

あ~、ドン・ジョンソンだったね^^;
そうなるとブルース・ダーンの回想ドアップすら、もはや記憶にないわ(爆)

ケイト婆さんって、もしかしてブランシェットのことなのかな(笑)
返信する
まさか! (オリーブリー)
2014-03-04 23:57:52
>ケイト婆さんって、もしかしてブランシェットのことなのかな(笑)

私なんかより、まだまだお若いのに、とんでもない(爆)
ウディの嫁ですよ、サチヨ夫人みたいな^^;
返信する
オリーブリーさんへ (ituka)
2014-03-05 23:27:17
こんばんは。
(爆)おかしいとは思ってましたがやっぱりね^^;
ケイト婆さんってジューン・スキップ女史で巷でサチヨ夫人(笑)

墓場でスカートまくり上げてましたが、ブルマ履いてなかったりして^^;
あの婆さんってやっぱり女だったんですね。
アカデミー賞の姿、いちど見てみたいものです(笑)
返信する
ユナイテッドは遅いんです^^; (ami)
2014-04-29 22:41:55
そうなんですよね~。
セカンド上映なんてお洒落な言い方してますが早い話が時期外れ。
でもま、やってくれるだけ有難いよね、と思う田舎者です(笑)

デイビッドのウディの気持ちを尊重しつつ、
さりげなく寄り添う姿勢は見習わなきゃな~と思いましたが多分無理(笑)
返信する
amiさんへ (ituka)
2014-04-30 11:08:41
こんにちは。
そうか、あれはセカンド上映だったのですね。うんお洒落(笑)
そういや、6月からIMAX導入されるようですね!
ユナイテッドからのメールで知りましたよ。羨ましい!!!

ウディにとことん付き合う覚悟は、ある意味日本の特別攻撃隊員に近い覚悟が必要ですね(爆)

途中からお母さんまで同行するんだから、良い家族旅行になりましたね(違っ)
返信する

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