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楽園

2019年10月19日 15時47分48秒 | 映画 ら行
評価★★★【3点】



いまひとつ話がまとまらないのは、別々の事件を
無理やり1本の作品としているからでしょうね。



田園が広がるとある地方都市。
ある日、地域の顔役である藤木五郎の孫娘・愛華が
Y字路でこつ然と姿を消す事件が起きる。
必死の捜索もむなしく、愛華が発見されることはなかった。
それから12年後、
愛華の親友でY字路で別れる直前まで一緒だった湯川紡は、
いまだに罪悪感を拭えずにいた。
彼女はひょんなことから地元の青年・中村豪士と知り合い、
心を通わせていく。
ところがある夜、再びY字路で少女の失踪事件が発生し、
住民たちは12年前にも怪しまれた豪士への疑いを強めていく。
そんな中、都会から地元へ戻ってきた田中善次郎は、
万屋として村人の力になる一方、
よかれと思って村おこしの実現に奔走するのだったが…。
<allcinema>



原作未読!という立場からでも言えるのは
原作短編集のなかでも、それぞれ別物であるはずの物語を
このように強引にくっ付けてしまうと主題が見えなくなる。

何が言いたいのか分からない!と思ったうちの一人として
幼女失踪事件と村八分にされた田中善次郎事件は
完全に分けてしまった方がよかったんじゃないかと思う。

なぜ、原作からの別作品をくっつけてしまったのか。
単品から映画にしようとするとあまりにもシンプルで
上映時間が短すぎるというなら、それでいいじゃないか。
その分、脇の登場人物らを深く掘り下げればいいだけだ。
要は肉付けですね。
そうすれば、ラストに繋がる事件にもっと重みが増すはずだ。

思い出してほしい。
綾野剛と杉咲花カップルと佐藤浩市が直接絡むシーンが
なかったこと、二つの物語を完全融合させるのは無理と
思った監督ならばこそ、中途半端な料理は客に出すべからず。



【今週のツッコミ】

・何でも屋、つまり万屋で村人から重宝されている善次郎。
 彼に想いを寄せる未亡人久子(片岡礼子)の絡みこそ
 もっと見たかった部分だ。

・あんなに浅い関係で混浴風呂入りませんって。。。
 二人の関係性をもっと描いておかないと唐突に見えてしまう。

・養蜂による村おこしで村を再生しようと先走ったため
 村のドンの面目をつぶした格好に。
 これ任侠世界なら落とし前つけろ!ってやつですね。

・中国人になりきった黒沢あすか。

・少年時代のトラウマの切っ掛け映像でカエルを持つ手が
 ものすごく気になった。引き千切る?握りつぶす?

・世の中の誰もがなんらかの事情を抱えて生きていることを
 決して忘れてはならないという教訓を得た作品になった。
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監督:瀬々敬久
脚本:瀬々敬久
音楽:ユップ・ベヴィン
出演:綾野剛/杉咲花/佐藤浩市

『楽園』

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