
評価:★★★★【4点】
人間いくつになっても学ぶことがあるな~と改めて思い知る。
◇
奴隷解放後も差別が日常的に行われていた時代。
幼くして南部の農園で働くセシル・ゲインズは、
白人に父親を殺された後、
ハウス・ニガー(家働きの下男)として登用され、
白人に仕える作法を叩き込まれる。
やがて町に出たセシルは、幸運な出会いと努力の結果、
高級ホテルのボーイとなる。
そして、そこでの仕事ぶりが認められ、
ついにホワイトハウスの執事に大抜擢される。
彼は執事として“見ざる聞かざる”を貫き、
空気のように存在を消して的確に仕事をこなし、
歴代大統領たちの信頼を獲得していった。
一方、家庭では白人に従順に仕える彼に反発するように、
長男が公民権を求めて過激な反政府運動に身を投じていくが…。
<allcinema>
◇
執事といえば「ちびまる子ちゃん」の花輪くん家のヒデじい、
『バットマン』のアルフレッドと先日見た『黒執事』の
セバスチャンと、いずれも個性派ぞろいである(笑)
でも、本作の執事はほんとうに地味で空気のような存在。
これは、この時代の黒人に与えられた最も名誉な職であり
反面、白人に対し決して不愉快な思いをさせてはならないという
完全に自分の存在を消さなければ成立しないのである。
高級レストランのウェイターと執事がどこか被るが
ウェイターこそ執事を意識していると思えばいいのだろうか。
さて本作。
盛り上がるような展開はなく終始淡々と進むストーリーに
中盤辺りで睡魔に襲われることたびたび(笑)
セシルが少年時代に南部の農園を飛び出すくだりは
農園を仕切る白人にいずれ殺されると思ったからだが
おそらく父親が生きていたなら引き留めていただろう。
いや、父親が生きていたら飛び出す理由もないから
そのままハウス・ニガーとして一生を終えていた可能性も。
しかし、運命というのはどこでどうなるか分からない。
母親が美しすぎたのが原因で農園の白人にレイプされ
それを見ていた父が思い余って白人に怒りの態度を示すと
問答無用に即射殺!って
ここはまるで『ジャンゴ』のような展開だった。
たぶん、序盤のこのシーンが最も映画らしかったかもしれない。
【今週のツッコミ】
・主人公が少年期に働らく南部の農園が未だ奴隷制度の名残りか
『ジャンゴ』の続きを見ているようだった。
あの憎き白人青年を演じたのは『アイ・アム・ナンバー4』の
アレックス・ペティファーだったのね。
・農園を飛び出したセシルが歯科医で賞金稼ぎの男に出会っていたら
その後の人生が大きく変わっていたであろう(爆)
少なくとも大統領の執事だけはやってないはず^^;
・父親となったセシルが長男に対する気持ちがよくわかる。
人との接し方が不器用であるが故に気持ちが伝わらないんだね。
・国と戦う長男か国のために戦う二男なのか
最終的に正しかったのはどちらなのか。父の答えは最後に出ます。
・我が家の汚点、犯罪者と思っていた長男は実はヒーローだったのだ。
・歴代大統領に仕えた執事を謳い文句にしているが
一方で、その大統領たちは?というと扮する俳優に意外性有り!^^;
・ジョン・F・ケネディのジェームズ・マースデンは順当で
アイゼンハワーのロビン・ウィリアムズはなんとか分かったが
ジョンソン大統領にまさかのリーヴ・シュレイバー(笑)
挙句はレーガンにアラン・リックマンとそう見えてしまうから
ハリウッドメイクって流石だわ!(笑)
・Q:ところでマライア・キャリーってどこに出てたの?
A:セシルの美しい母親役、悲劇のヒロインとして映画にしたいですね。
---------------------------------------------------------
監督:リー・ダニエルズ
脚本:ダニー・ストロング
音楽:ホドリゴ・レオン
出演:フォレスト・ウィテカー/オプラ・ウィンフリー/ジョン・キューザック/
ジェーン・フォンダ/キューバ・グッディング・Jr/テレンス・ハワード/
ジェームズ・マースデン/アラン・リックマン/リーヴ・シュレイバー/
ロビン・ウィリアムズ/マライア・キャリー/
『大統領の執事の涙』
人間いくつになっても学ぶことがあるな~と改めて思い知る。
◇
奴隷解放後も差別が日常的に行われていた時代。
幼くして南部の農園で働くセシル・ゲインズは、
白人に父親を殺された後、
ハウス・ニガー(家働きの下男)として登用され、
白人に仕える作法を叩き込まれる。
やがて町に出たセシルは、幸運な出会いと努力の結果、
高級ホテルのボーイとなる。
そして、そこでの仕事ぶりが認められ、
ついにホワイトハウスの執事に大抜擢される。
彼は執事として“見ざる聞かざる”を貫き、
空気のように存在を消して的確に仕事をこなし、
歴代大統領たちの信頼を獲得していった。
一方、家庭では白人に従順に仕える彼に反発するように、
長男が公民権を求めて過激な反政府運動に身を投じていくが…。
<allcinema>
◇
執事といえば「ちびまる子ちゃん」の花輪くん家のヒデじい、
『バットマン』のアルフレッドと先日見た『黒執事』の
セバスチャンと、いずれも個性派ぞろいである(笑)
でも、本作の執事はほんとうに地味で空気のような存在。
これは、この時代の黒人に与えられた最も名誉な職であり
反面、白人に対し決して不愉快な思いをさせてはならないという
完全に自分の存在を消さなければ成立しないのである。
高級レストランのウェイターと執事がどこか被るが
ウェイターこそ執事を意識していると思えばいいのだろうか。
さて本作。
盛り上がるような展開はなく終始淡々と進むストーリーに
中盤辺りで睡魔に襲われることたびたび(笑)
セシルが少年時代に南部の農園を飛び出すくだりは
農園を仕切る白人にいずれ殺されると思ったからだが
おそらく父親が生きていたなら引き留めていただろう。
いや、父親が生きていたら飛び出す理由もないから
そのままハウス・ニガーとして一生を終えていた可能性も。
しかし、運命というのはどこでどうなるか分からない。
母親が美しすぎたのが原因で農園の白人にレイプされ
それを見ていた父が思い余って白人に怒りの態度を示すと
問答無用に即射殺!って
ここはまるで『ジャンゴ』のような展開だった。
たぶん、序盤のこのシーンが最も映画らしかったかもしれない。
【今週のツッコミ】
・主人公が少年期に働らく南部の農園が未だ奴隷制度の名残りか
『ジャンゴ』の続きを見ているようだった。
あの憎き白人青年を演じたのは『アイ・アム・ナンバー4』の
アレックス・ペティファーだったのね。
・農園を飛び出したセシルが歯科医で賞金稼ぎの男に出会っていたら
その後の人生が大きく変わっていたであろう(爆)
少なくとも大統領の執事だけはやってないはず^^;
・父親となったセシルが長男に対する気持ちがよくわかる。
人との接し方が不器用であるが故に気持ちが伝わらないんだね。
・国と戦う長男か国のために戦う二男なのか
最終的に正しかったのはどちらなのか。父の答えは最後に出ます。
・我が家の汚点、犯罪者と思っていた長男は実はヒーローだったのだ。
・歴代大統領に仕えた執事を謳い文句にしているが
一方で、その大統領たちは?というと扮する俳優に意外性有り!^^;
・ジョン・F・ケネディのジェームズ・マースデンは順当で
アイゼンハワーのロビン・ウィリアムズはなんとか分かったが
ジョンソン大統領にまさかのリーヴ・シュレイバー(笑)
挙句はレーガンにアラン・リックマンとそう見えてしまうから
ハリウッドメイクって流石だわ!(笑)
・Q:ところでマライア・キャリーってどこに出てたの?
A:セシルの美しい母親役、悲劇のヒロインとして映画にしたいですね。
---------------------------------------------------------
監督:リー・ダニエルズ
脚本:ダニー・ストロング
音楽:ホドリゴ・レオン
出演:フォレスト・ウィテカー/オプラ・ウィンフリー/ジョン・キューザック/
ジェーン・フォンダ/キューバ・グッディング・Jr/テレンス・ハワード/
ジェームズ・マースデン/アラン・リックマン/リーヴ・シュレイバー/
ロビン・ウィリアムズ/マライア・キャリー/
『大統領の執事の涙』
まさかこの作品のレヴューで爆笑することになろうとは思ってもしませんでしたよ(爆)
マライアは『プレシャス』の時よりは分かりやすかったですが、リーヴ・シュレイバーは衝撃的でした(笑)
鎖に繋がれてなかったセシルはジャンゴより選択肢はあったんでしょうけど
空腹で思い余ってウインドウのスイーツに手を出しましたね。
ハウスニガーに見つかったときは撃たれるんじゃないかとハラハラしました^^;
黒人が赤いジャムをお口周りにつけてると何故かゾンビを思い出しましたよ^^
そうそう!リーヴのオっちゃんは化けてましたね(笑)
いつもよりハンサムに見えましたよ(爆)
実は、もっと政治の話が出てくるのかと思ってたんですが、メインはプライベートだったんですね。
隣のお兄ちゃんが何度もあくびするので、何度もつられましたし、隣のオヤジがずっとヒゲを擦ってて、ジョリジョリの音が気になるやら気持ち悪いやらでした(苦笑)
歴代大統領を演じられたそれぞれの有名どころは似せようと顔をいじってましたが
ジョン・キューザックだけなにもせず、まんまニクソンやってましたね。
その余りのアバウトさにそれでいいのかよ!でした(爆)
アクビはまだしも、髭を摩る音はワタシも嫌だな~^^;
髭って摩り過ぎるとふけのようなものが空気に乗って周りを漂いますよ。気をつけてよ(笑)
って、それはともかく、この作品かなり高評価なんですが、
もっと、ホワイトハウスよりの話だと思ってたもので
なんか違うって気持ちが強くて、入り込めず。
でも、親の職業を口にできないほど執事は
(たとえホワイトハウス勤務でも)
黒人(奴隷制度?)社会の象徴的な職業だったことに驚きました。
お!ジョンキューのホンの小さな特殊メイクを見つけるとは
さすがデザイナーさんですね。
普段から繊細な仕事をされている分、チョットした変化も見逃さないんですね。
ワタシはジョンキューがなにも顔をいじらずニクソン気取りだったもので、こいつ舐めてるのか?でしたよ^^;
>親の職業を口にできないほど執事は
長男からみれば執事は白人の奴隷のように思えたのでしょうね。
今なら普通に執事も主に意見を言いますし、ほとんど秘書感覚だと思っています。
>ハリウッドメイクって流石だわ!(笑)
本当に思った!!
なんかさあ、それなりに大統領に似てくるというか・・
感心しちゃいました。おもわずわかんない大統領はググって顔写真みちゃいました(笑)
どうみても大統領になる要素のない俳優でもメイクでしっかり変身してましたね(笑)
ご本人と比べるとたぶん似てないと思うんですけど
要は雰囲気なんでしょうね。
とくにキューザックなんかその典型(爆)