評価:★★★★【4点】
民主党政権時代の数ある失敗のひとつがこれ。
◆
最大震度7の巨大地震が東日本を襲った直後、
福島第一原子力発電所(イチエフ)は巨大津波によって
全電源を喪失、1~3号機の原子炉と定期検査中だった4号機で
通常の冷却機能を失う非常事態に見舞われる。
それまで多くの日本人が信じていた原発の安全神話は
一瞬にして崩壊し、このまま原子炉の冷却ができない状況が続けば、
メルトダウン(炉心溶融)が現実となり、
東京を含む東日本の広域に壊滅的な被害をもたらす危機が迫っていた。
そんな中、1・2号機当直長の伊崎ら現場作業員たちは、
吉田所長の指揮の下、
懸命に状況の把握と事態の収拾に奔走するのだったが…。
<allcinema>
◆
福島第一原子力発電所の現場作業員と東電幹部と民主党政権による
三つ巴の大団円。
リーダーとしての資質が問われるのは未曽有の事態に陥ったとき
即座に何ができて、何ができないかを明確にすることだ。
結果は過去のデータから作成したマニュアルに頼るのもあるが
今回のメルトダウンという想定外の危機に直面した場合など
想定内で作成したマニュアルなどほとんど役に立たないだろう。
そこでリーダーシップを発揮するのがイチエフの所長ということになる。
豊富な経験やデータから推測することで最善策を練る過程は
概ね、どこの現場トップでも同じだろう。
ここに現場を知らない上層部が口を出し始めるとややこしくなる。
さらに、政権トップのリーダーが非常事態の現場にのこのこ視察するって
ほんとやめてほしい。
自分のメンツのためだけのパフォーマンスとしか思えない。
そして、それが国民にバレてるから余計に痛々しく哀しいものがある。
映画として見るなら、政権内部の行動を分かり易く見せた
『シン・ゴジラ』のような描き方の方がワタシは好きだったが。。。
◆
【今週のツッコミ】
・佐野史郎が過激に演じるほど、傷付く人物がひとり。
(オレってあーだったか?)
・陸上自衛隊員の精神に所長が「…すみません」ここ感涙。
米国空軍のトモダチ作戦など、貸し借りを超えた行動にも。
・重たいベントを開くのに、もうひとり手伝えばいいのに。
・非常事態時の有識者会議ほどアテにならないものはない。
海水の不純物がどうのこうのって当時メディア報道してました。
・で、菅直人氏はこの映画を観る予定はあるのかな。
・火野正平の絶妙な数々のセリフが緊迫した現場をほぐす。
◆--------------------------------------------------------------
監督:若松節朗
脚本:前川洋一
音楽:岩代太郎
出演:佐藤浩市/渡辺謙/吉岡秀隆
『Fukushima 50』
民主党政権時代の数ある失敗のひとつがこれ。
◆
最大震度7の巨大地震が東日本を襲った直後、
福島第一原子力発電所(イチエフ)は巨大津波によって
全電源を喪失、1~3号機の原子炉と定期検査中だった4号機で
通常の冷却機能を失う非常事態に見舞われる。
それまで多くの日本人が信じていた原発の安全神話は
一瞬にして崩壊し、このまま原子炉の冷却ができない状況が続けば、
メルトダウン(炉心溶融)が現実となり、
東京を含む東日本の広域に壊滅的な被害をもたらす危機が迫っていた。
そんな中、1・2号機当直長の伊崎ら現場作業員たちは、
吉田所長の指揮の下、
懸命に状況の把握と事態の収拾に奔走するのだったが…。
<allcinema>
◆
福島第一原子力発電所の現場作業員と東電幹部と民主党政権による
三つ巴の大団円。
リーダーとしての資質が問われるのは未曽有の事態に陥ったとき
即座に何ができて、何ができないかを明確にすることだ。
結果は過去のデータから作成したマニュアルに頼るのもあるが
今回のメルトダウンという想定外の危機に直面した場合など
想定内で作成したマニュアルなどほとんど役に立たないだろう。
そこでリーダーシップを発揮するのがイチエフの所長ということになる。
豊富な経験やデータから推測することで最善策を練る過程は
概ね、どこの現場トップでも同じだろう。
ここに現場を知らない上層部が口を出し始めるとややこしくなる。
さらに、政権トップのリーダーが非常事態の現場にのこのこ視察するって
ほんとやめてほしい。
自分のメンツのためだけのパフォーマンスとしか思えない。
そして、それが国民にバレてるから余計に痛々しく哀しいものがある。
映画として見るなら、政権内部の行動を分かり易く見せた
『シン・ゴジラ』のような描き方の方がワタシは好きだったが。。。
◆
【今週のツッコミ】
・佐野史郎が過激に演じるほど、傷付く人物がひとり。
(オレってあーだったか?)
・陸上自衛隊員の精神に所長が「…すみません」ここ感涙。
米国空軍のトモダチ作戦など、貸し借りを超えた行動にも。
・重たいベントを開くのに、もうひとり手伝えばいいのに。
・非常事態時の有識者会議ほどアテにならないものはない。
海水の不純物がどうのこうのって当時メディア報道してました。
・で、菅直人氏はこの映画を観る予定はあるのかな。
・火野正平の絶妙な数々のセリフが緊迫した現場をほぐす。
◆--------------------------------------------------------------
監督:若松節朗
脚本:前川洋一
音楽:岩代太郎
出演:佐藤浩市/渡辺謙/吉岡秀隆
『Fukushima 50』
セットにお金かかっただろうなぁ、などと思う間もなく緊張・涙の連続で時間のたつのが早かった。
対策本部のセットなど忠実に再現したそうで、監督のこだわりが伝わってきました。
2時間越えとは思えないくらい、あっという間でした。
虎ノ門ニュースにて、門田氏の話「当の元首相本人から映画会社に試写を見たいとの要望があったが断ったそうだ」。
「試写を見た記者たちが皆涙し終わったときに拍手が出た。」「原発に突入した本人たちも何人か見てたが、セットが本物と瓜二つなのでフラッシュバックでしばらく身動きもできなかったそうだ。」
虎ノ門ニュースにて、門田氏の話「当の元首相本人から映画会社に試写を見たいとの要望があったが断ったそうだ」。
「試写を見た記者たちが皆涙し終わったときに拍手が出た。」「原発に突入した本人たちも何人か見てたが、セットが本物と瓜二つなのでフラッシュバックでしばらく身動きもできなかったそうだ。」
これも、マスク不足が一つの原因かもしれません。
>虎ノ門ニュース
ワタシは別のサイトでしたが同じく菅氏が断られたというのを見ました。
さすがに、あの描かれ方では無理もありません^^;
そうそう、セットも実物大で配置も同じ、徹底したこだわりを監督は見せてました。
まだまだ淋しい劇場復帰ですが、
この映画を劇場で観ることができて良かったです。
>『シン・ゴジラ』のような描き方の方
そう、あの内閣の描き方は、ものすごく悪意を感じました。たしかに、初動も後手後手だったし、問題もいっぱいあったと思うけど、だからこそ、あそこは淡々と描いてほしかったです。
ここ最近は、過去映画を再上映するパターンが多いですよね。
そんな中、この映画をチョイスされたこと
とてもうれしく思います。
この映画を観て、真っ先に『シン・ゴジラ』の内閣が頭に浮かびました(笑)
そうそう、意図的に悪意を感じさせるようにしたんじゃないかと思いますよね。
製作サイドもそこを狙っていたかもしれません(笑)