カタコンベ（０７’フリーパス２本目）

評価★★★


パリに実在する史上最大の地下墓地“カタコンベ”。
約７００万体もの遺骨が眠る地下にある巨大迷路だ。

フランスの大学に留学中の姉から、気分転換の意味を込めてアメリカに住む妹のヴィクトリアにパリの遊びに来いと連絡が入る。

内気で神経質なヴィクトリア（シャニン・ソサモン）にとって初めての海外旅行だった。


パリに到着早々、姉のキャロリン（アリシア・ムーア）はアンダーグラウンドで開催される、あるパーティーになかば強引に妹を連れて行く。
姉にとって妹のドラッグ漬けの私生活を改善させてあげたい気持ちが、ある種、ショック療法として旅行中の短期間でそれが改善されれば良いと考えたのでしょう。

そこは、華やかな都市、パリのイメージと一転し全長５００メートルにも及ぶ人骨むき出しの地下墓地であった。
そこで開かれるオールナイト・パーティーに連れて行かれたヴィクトリアはキャロリンの仲間たちと一緒に楽しもうとしていたのだが、パーティーの雰囲気や仲間とも上手く馴染めず、パーティーの途中で抜け出し、迷路に迷い込んでしまう。


ここまでの演出はしっかりと描き込まれているので、見るものにとってヴィクトリアの内向的性格と姉のキャロリンの社交的な性格の対比が分かりやすい。

で、真っ暗な迷路に迷い込んだヴィクトリアは懐中電灯だけが頼りで元のパーティー会場へ戻ろうと必死になる。

途中で遭遇する見知らぬ男（同じく迷路に迷った男）と行動を共にするのだが、言葉が通じないというフラストレーションはこの男女以外に観ている私の方が有ったのだ。

この映画は悪ふざけし過ぎると、こういうことになるというお手本のような映画だ。イジメ撲滅運動の一環として文部省推薦映画にしてみるのもいいのでは？と思います。



まあ、それはともかく、『SAW』シリーズのスタッフが製作した、得意の密室監禁ホラーとして見れば、これは中々面白かったですね。先日見た『キャプティビティ』が余りにも酷かっただけに、本作の出来の良さに十分満足してます。

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監督：トム・コーカー
脚本：トム・コーカー/デヴィッド・エリオット
撮影：マキシム・アレクサンドル
音楽：マイケル・トルーマン/クリス・ヒーリングス/YOSHIKI


出演：シャニン・ソサモン/アリシア・ムーア/ラデュ・アンドレイ・ミク/ケイン・マノーリ


『カタコンベ』オフィシャル・サイト
http://www.catacombs.jp/