歩を止めて、じっと見入ると、鱧のくちばしにあたる鋭い口は先端を切り取られており、その様は堂々たる躯体に比して迫力がなく、切なくも滑稽に映りました。(^-^)
鱧は、「食む」を語源とした呼び名らしいですが、それくらい歯が鋭く、何でも噛み付く習性から、水槽では、他の魚を傷付けないように、口先を切り落とされるのです。m(_ _)m
九月に入り、初秋から段々と秋が深まっていきます。季節違いではあるものの、梅肉または酢味噌でいただく「鱧の湯引き」の上品な味わい。(^。^)
祇園祭や天神祭に献上され、夏を代表する魚であった「ハモ」が水槽で生き長らえ、旬を過ぎて、水底に鎮座する、、、あたかも鼻をへし折られた龍の様です。
秋の季語「夕月夜」を添えて、鼻折れ鱧を讃える一句。
「水底に鼻折れの鱧夕月夜」 祖谷馬関