
今日は晴れ。今日は1日年休をとった。起床したのは9時過ぎである。カーテンを開けて窓の外を見ると、上空には雲ひとつ無い澄んだ青空が広がっていて、日射しが燦々と降り注いでいる。ベランダに出てみると、塵ひとつ無い透き通った空気が冷たく感じられるものの、日射しの温もりが心地よい。冷たい西よりの風が吹いていて、木々の葉が微かに揺れているのが見えた。
日中は西から雲が流れてきているものの、よく晴れて青空が広がった。昼間の最高気温は12℃で湿度が低く、南西から風が吹いている。外に出ると、日射しは暖かいものの、強く吹く風が身を切るように寒い。木々の枝が風に大きく揺れていて、日射しを受けた葉がさざめくように目に映った。空気が乾燥していてて、肌を刺すように感じられた。
午後、買い物を兼ねて遅いお昼を食べに出かけることにした。家を出て日野駅まで歩いて行く。空を見上げると、東の空に大きな雲の塊が広がっているのが見えた。日野駅から電車に乗って立川駅に到着すると、電車を降りて改札を抜ける。駅南口に出ると、ウインズ通りを歩いて立川アーバンホテル1階にあるラーメンたま館に足を向ける。
ラーメンたま館に入る。2年前に「特製秘境タンメン」を食べたラーメン屋「かし山」は既に無く、その跡に昨年1月15日にラーメン屋「麺家 たっとび」が開店している。今日はこの店でお昼を食べることにした。
店の作りは以前と変わっていない。店の左手の柱の脇に券売機がある。
券売機で食券を購入した。
券売機の右脇には冷水器が設置されている。冷水器の上に重ねられたコップが並べられていた。コップを1つ手に取り、冷水を注ぐと、水を入れたコップを持って店の中程に進んだ。
店は厨房を囲むように浅いコの字形にカウンター席が11席配されている。カウンターの中ほどの席に座り、カウンターの上に食券を並べて料理を注文した。注文したのは「オールスターラーメン」「おかわり自由!ごはん」である。料理を注文すると、店員からお好みを聞かれた。ラーメンは麺の硬さ、味の濃さ、油の量が選べる。
全て「普通」にして、料理を注文した。
カウンターの上にはレンゲと台ふきんが置かれている。テーブルの上には酢とブラックペッパーグラウンド、おろしにんにく、豆板醤、キュウリの漬物、箸立、楊枝立てが置かれている。カウンターには「おろし生姜あります」と書かれた赤い札が貼ってある。店員に言えば、「おろし生姜」がもらえるらしい。
お冷やを飲んでいると、「オールスターラーメン」と「ごはん」が出された。
さっそく箸とレンゲを取ってラーメンを食べることにする。
「オールスターラーメン」の麺は中太麺で、茶褐色の豚骨醤油スープに浸かっている。丼の左縁には低温豚肩ロースが2枚載せられており、右縁には窯焼き豚モモが2枚載せられている。麺の上には茹でたほうれん草と小松菜を合わせたものが載せられていて、ラーメンに彩を与えている。手前にはいったん麺を敷いて、その上に特製肩煮が1個載せられている。奥には海苔が5枚添えられていて、半玉分の味玉が黄身を見せるようにして載せられている。
まずはレンゲを取って、スープを掬って飲んでみた。スープはこってり目で、トロッとしている。醤油の旨みが濃く、脂の甘味が感じられた。
麺を食べようとしたのだが、麺の上に載せられている具が多いので、具をおかずにライスを食べることにした。ライスはお碗に盛られている。
まずはご飯を海苔で巻いて食べる。海苔をライスの上に載せると、ライスが海苔1枚に隠れるほどに大きくて立派な海苔である。
海苔をスープに浸し、ごはんをくるむようにして口に運んだ。厚みのある海苔はしっかりとした食感ながらも、スープがたっぷりと染みこんでいて、ジューシーで美味しい。海苔に染みこんだスープが固めに炊かれた米粒をコーティングして、弾力のある少し甘味が感じられる米粒にスープの旨味が加わって、喉の奥に消えていく。海苔5枚もあると、結構楽しめる。
残ったライスは味玉で食べることにした。味玉は半分しか無いのが残念ではある。プルプルとした食感の白身は淡泊な味わいで、トロリとした黄身は味が濃くて美味しい。味玉を楽しみながらライスをかき込むと、お碗のライスは空になってしまった。
ここでライスをお替わりする。2杯目のライスは大盛りにしてもらった。
続いてライスを2種類のチャーシューで食べることにした。まずは低温豚肩ロースでライスを食べる。低温豚肩ロースは大きくて少し薄めにカットされている。低温豚肩ロースでライスを巻くようにして口に運んだ。ハムのような食感の低温豚肩ロースは柔らかく、優しい肉の食感と味わいが美味しい。
次は窯焼き豚モモである。こちらは燻製肉のような食感で、香ばしい香りが美味しい。やや硬い歯応えで、肉の味が濃く、食べ応えがあった。
2種類のチャーシューを片づけると、今度は特製肩煮を食べることにする。大きな立方体の特製肩煮は持っていたメジャーで測ってみると、5cm×4cm×4cmの大きさがあった。断面が脂身と赤身の層状になっている。硬いのかと思ってかぶりつくと、予想に反して赤身はホロホロと舌の上で崩れるように柔らかく、脂身は甘くて美味しい。特製肩煮を食べ終えるころには大盛ライスも無くなってしまった。
ここでラーメンを食べる。麺の上にはほうれん草と小松菜を合わせたものといったん麺が載っている。まずは麺をすすった。中太のストレート麺はたっぷりのスープを絡ませて口の中に入ってくる。弾力のある歯応えで、もちもちとした食感が美味しい。麺の上に載せられた緑黄色野菜はスープをたっぷりと吸ってジューシーな味わいである。幅広のいったん麺はワンタンのようなツルンとした喉越しに加えて弾力のある歯応えが美味しい。
麺をあらかた食べ終えたところで、ライスをお替りする。3杯目のライスは軽めに盛ってもらった。
これにラーメン丼の中に残っているスープをレンゲで注ぐ。ライスがひたひたになるくらいまでスープを注ぐと、その上におろしニンニクを適量載せた。今日は特に人に会う予定もないので、遠慮せずにたっぷりとライスの上に載せた。
ライスをかき混ぜて食べる。スープの旨味がコメの甘みと一体となって喉の奥に消えていく。ニンニクの辛味がアクセントになっていて美味しい。箸が止まらないほどの美味しさである。気が付けば、あっという間にお碗が空になっていた。
最後にラーメン丼を傾けて残ったスープを飲み干し、完食。美味かった。満足である。お腹もいっぱいで、もう食べられないくらいに食べてしまった。コップに残ったお冷を飲み干すと、食器類を全てカウンターの上に載せ、台ふきんでテーブルの上を拭いて席を立つ。
建物の外に出ると、ラーメンを食べて熱くなった体に冷たい外気が気持ちいい。上着を着ていると暑いくらいだったので、上着を片手に持って立川駅に向かった。
立川駅に着くと、コンコースを歩いて駅北口に出る。立川にある百均ショップやホームセンターを廻って買い物をした後、立川駅に戻り、今度は電車に乗って豊田駅に出た。豊田駅に到着すると、駅北口にあるイオンモール多摩平の森に向かう。イオンモール多摩平の森ではイオンラウンジでコーヒーを飲んだ後、買い物をして帰宅の途につく。家に着く頃には日が暮れて、薄暗くなった空には星が煌めいていた。
ところで、少し前の話だが、11月末をもって2年弱続けてきた写真部の役員を辞めた。理由は自分の心労である。
自分の親の介護、義母の逝去、恩師の逝去と立て続けに身の回りで不幸や家族の問題が発生して心労がか重なったことが一番の理由であるが、写真部の執行部体制に嫌気がさしたことが大きい。そもそも写真部の役員は5名しかいないのに、一部の役員が文句ばかり言って、人の仕事に介入してくるのが、心理的に厳しかった。そもそも写真部の会計監査として役員を引き受けたのは10年前くらいだが、その時は名ばかり役員で、執行に関わらせてくれなかった。それが新型コロナ感染症の影響で部員が急減し、部の活動が自粛で激減した。
一部の役員が機能不全状態になり、これはイカンと副部長を買って出た。その目的は部の活動の活性化である。楽しくなければ、部活動なんてやっていられない。写真家の先生にご指導もいただけるし、部の活動を口実に呑みに行けるし、新たな発見もある。
昨年度は無我夢中でやってきたが、余裕の出てきた一部の若い役員があれこれ口出しをしてきた。キャリアも浅く、職制上も下の者にあれこれ言われる筋合いは無い上に、批判をするばかりで話が前に進まない。批判をする代わりに、自ら行動を。行動ができないのであれば、前向きな提案を。これまでそうやって議論を前に進めてきた。それができなければ、状況は打開できない。相手を批判ばかりするのは誰にでもできる。批判をするのは、自分の方が優位だと思わせたい、あるは自分が優位な立場だと錯覚しているからだ。
面倒なので、それを無視していたが、心労が体に影響を及ぼすにあたり、もう限界だと悟ったのが9月である。役員を辞めると、さっそく役員としての連絡手段をブロックしてきた。まあ、もともと自分は厄介者だったのだろう。それはそれでいい。急に村八分にされた気分だが、それは自分が役員を辞めたから、周囲は困惑しているなどと言われて、自分の役員辞任がさも理由のように言われた。ごりごり批判をしてきたくせになんという言い草かと思ったが、それはそれで気持的に流してしまった。
今では執行部役員を辞めて正解だったと思っている。本当なら写真部にも見切りをつけたいが、写真家の先生にいろいろとご指導をいただきたいので、かろうじて部には残っている。もっとも現行役員にゴマをするつもりはないので、ある程度距離はおきたい。今後は写真部の運営に携わることは一切ないと思う。まだ喪も明けていないが、身の回りに少し余裕が出てきたので、写真を撮りに行きたい。
夜、ゴミを出すために外に出た。昼間の強い風が止んで、弱い西よりの風が吹いている。気温がぐっと下がってきていて、空気がヒンヤリと感じられた。上空には暗い空が広がっていて、星々が瞬いている。飛行機の轟音と共に、西に向かって動く光が点滅しているのが見えた。