今日は晴れ。今朝の気温は0℃で湿度が高く、西よりの風が吹いている。出勤のために家を出ると、風はほとんど無いものの湿った空気が氷のように冷たく、吐く息が白く見えた。上空に澄んだ暗い空が広がっていて、南の空に半月が浮かんでいるのが見える。月の周囲には明るい星が瞬いていた。
日野駅から電車に乗って新宿に向かう。新宿駅に到着すると、電車を降りて改札を抜けた。今日は駅構内を歩く人の姿が、いつもより少ないように感じられた。地下道を歩いて職場に向かう。地下道から外に出ると、空は仄明るくなってきていて、上空には藍白色の空が広がっていた。
職場に着いて西側の窓から外を見渡すと、まだ暗い市街地には街灯の光が点っているが、その先には関東山地の淡いシルエットが横たわっていて、正面には薄く紅をさしたような白く冠雪した富士山が霞んで見えた。東の窓から外を見渡すと、ビルの谷間の空が朝焼けで赤く染まっていた。
日中は快晴で、上空には雲ひとつ無い青空が広がった。昼間の最高気温は13℃で湿度が低く、北よりの風が吹いている。職場のあるフロアの西の窓から外を見渡すと、正面に白く輝く富士山が鎮座しているのが見えた。お昼休みに外に出てみると、太陽に照らされた空が眩しく、燦々と降り注ぐ日射しが心地よく感じられる。湿度が20%台にまで下がり、乾いた風が冷たく感じられるものの、塵ひとつ無い空気が清々しい。風に木々の葉が静かに揺れていた。
午後になって、関東山地の上空に雲が浮かんでいるのが見えた。富士山にも雲がかかっている。夕方になって日が沈むと、西の空が赤く染まり、山々と雲が影絵のように見えていた。日が沈むと、上空には星が輝き始めた。
今日は精神的に疲れたので、少し早めに帰宅することにした。とはいえ、既に時計の針は18時を廻っていて、日が沈んだ空は暗くなっていた。新宿駅に到着すると、中央線快速電車に乗って立川駅に出た。
今日は夕食を食べて帰ることにしている。電車を降りて改札を抜けると、駅南口に出た。ウインズ通りを歩いて西国立駅方面に歩いて行くと、10年前に「チキンカレー」を食べたアジア多国籍料理店「Chichica」の20mほど先の左手にラーメン屋「ORENO虜RAMEN」というラーメン屋がある。今日はこの店に入ることにした。
店内は入口から見て右手に厨房があり、厨房を囲むようにカウンターが設けられている。カウンターの手前右手にタッチパネル式の券売機があり、ここで食券を購入する。
券売機のトップ画面はラーメンになっている。
ラーメンの画面は2ページにまたがっていた。
タブは4つあって、その隣がサイドメニュー・トッピングになっている。
アルコールの画面にはほろ酔いセットのメニューも掲載されていた。
ソフトドリンクのメニューは3種類ある。
券売機の脇のカウンターテーブルの上には1月の週間ランキングが掲載されたプレートが置かれていた。第1位は「黄金虜味噌」とのこと。寒いこともあり、このメニューを注文することにした。
パネル上でラーメンを選ぶと、「麺の量」と「麺のかたさ」を選ぶ画面になる。「大盛り」は有料であるので、「普通」とした。「麺のかたさ」は「やわらかめ」「普通」「かため」の中から選べるので、「普通」を選択する。
「次へ」のボタンを押すと「トッピング」のページに遷移するが、ここは何も選ばずに「カートに追加」ボタンを押した。トップ画面に戻ると、サイドメニュー・トッピングから「ライス大」のボタンを押す。「お支払いへ進む」のボタンを押し、「お支払い方法をお選び下さい」という画面になった。代金は「キャッシュレス決済」「現金」が選べる。「キャッシュレス決済」は各種電子マネー、クレジットカード、QRコードが選べるようだ。今回は「現金」での支払いとした。
現金を投入し、食券を買うと、店員に食券を渡す。注文したのは「黄金虜味噌」「ライス大」である。
注文を終えると、店の奥に進む。厨房の正面にカウンター席が7席設けられている。いちばん店の入口に近い手前のカウンター席に腰を下ろした。
お冷やはセルフサービスになっている。カウンターの上に重ねられたコップが並べられており、その脇に冷水のポットと台ふきんが置かれている。コップを1つ手に取ると、冷水のポットから冷水を注いで、一杯飲んだ。再び冷水をコップに満たすと、コップを卓上に置く。
テーブルの上には自家製ラー油と極コショウ、お酢、ブラックペッパー粗挽き、一味、七味、箸立て、楊枝立て、ティッシュボックスが置かれている他、充電器が用意されている。更に卓上にはほろ酔いセットのメニューが置かれていた。
しばらくしてカウンターの中から「黄金虜味噌」「ライス大」が出された。「黄金虜味噌」には「おろし生姜」が添えられた。
この他に、カウンターの上にはダシの入ったポットが置かれた。
さっそく箸を取ってラーメンを食べることにする。
「黄金虜味噌」の麺は中太の手もみ麺で、白っぽいスープに浸かっている。麺の上には味玉が1個と炙りチャーシューが1枚、モヤシ、ほうれん草、白髭ネギが載せられていて、糸唐辛子がトッピングされている。
レンゲを取ると、スープを掬って飲む。この店の看板メニューが鶏出汁を使用しているということなので、香味野菜を煮込んで作るというスープも鶏出汁を使用しているのだろうか。各地から味噌を取り寄せて開発したというスープは、白味噌や赤味噌など数種類の味噌に練りごまなど多種類の素材をブレンドしているとのこと。白味噌系の少々こってり目で、濃厚な味噌の旨みの中にニンニクや生姜でパンチをプラスしている。
次に箸を取って麺を食べる。菅野製麺所製の中太麺はコシがあり、弾力のある歯応えが美味しい。スープをたっぷりと絡ませて口の中に入ってきた。しんなりとしたモヤシに白髭ネギのシャキシャキとした食感がアクセントになっている。糸唐辛子の辛味がラーメンに刺激を与えている。
途中で添えられた「おろし生姜」をスープに投入する。
「おろし生姜」を入れたスープは生姜の辛味に清涼な風味が加わって、また異なった味わいになる。食べている内に体がポカポカと温まってきて、汗が額に浮かんだ。
ラーメンを食べながら「ライス大」を食べる。「ライス大」はお碗に盛られている。
ライスはラーメンの具で食べる。最初にほうれん草をライスの上に載せた。スープをたっぷりと吸ったほうれん草は糸唐辛子と共にラーメンに彩りのアクセントを与えている。ほうれん草はジューシーで美味しい。
味玉もライスのおかずにして食べることにした。プルプルとした弾力のある白身の中には濃厚な味わいの黄身が詰まっていて、玉子の甘みとスープの旨みが合わさって、食べ応えのある味わいである。
大きくて分厚い炙りチャーシューは厳選した豚を長時間煮込んで作っているとのこと。味の濃いチャーシューは脂が甘く、赤身は柔らかくて美味しい。味が濃くて、香ばしい風味が美味しかった。
残ったライスにラーメン丼からスープをレンゲで掬って注ぐ。スープが残り少なくなってきたのと、スープそのものを最後に味わいたかったため、ダシを入れることにした。
スープをお碗に適量垂らすと、カウンターの上に置かれたダシポットからダシをライスがヒタヒタになるくらいまで注ぐ。雑炊風にしたライスをかき込むようにして食べた。動物系のダシに味噌の旨味が加わったスープと固めに炊かれた米粒がの弾力のある食感が合わさって、食べ応えがあって美味しい。サラサラとライスを食べてしまうと、身体が熱くなってきた。
最後にラーメン丼を傾けてスープを飲み干し、完食。美味かった。満足である。体も熱くなって、汗が額に浮かぶ。ビジネスリュックサックの中からタオルを取りだして汗を拭うと、コップに残ったお冷やを飲み干した。
食器類をカウンターの上に上げて、帰り支度を済ませると、席を立つ。店を出ると熱くなった体に夜風が涼しく感じられた。
もと来た道を歩いて立川駅に到着すると、改札に入って中央線下りホームに降りる。ホームに滑り込んできた電車に乗ると隣駅の日野駅で下車した。改札を抜けて駅の外に出て空を見上げると、上空には澄んだ暗い空が広がっていて、星があちらこちらに瞬いてた。冷たく冴え渡った空に吐く息が白く見える。凍り付いたようなアスファルトの路面から冷気が立ち上ってくるように感じられた。