沖縄・台湾友の会

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鍛冶俊樹の軍事ジャーナル (2022年1月31日号) *動画:米国、東欧に派兵準備

2022-01-31 23:46:36 | 日記
鍛冶俊樹の軍事ジャーナル
(2022年1月31日号)
*動画:米国、東欧に派兵準備
 前号「米国、東欧に派兵準備」をテーマにしたトーク番組がUPされた。前号に含まれない情報も追加してあるので是非ご視聴を!下記をクリック
https://youtu.be/1uDXxnsGB2g



 ロシア軍のウクライナ侵攻の可能性は否定できないが、米露交渉の焦点は、もはや「ウクライナのNATO加盟の可否」ではない。番組でも触れたように、真の焦点は2019年に失効した中距離核戦力(INF)全廃条約の復活の可否である。
 この条約はトランプ政権下で失効しており、何でもトランプの逆を行こうとするバイデンには、復活に異存はないはずだ。だが、もし復活すれば米国は、東欧はもとより東アジアにも中距離核ミサイルの配備が出来なくなる。
 中国が中距離核ミサイルの配備を加速させている状況下で、これは核抑止の均衡が失われ、台湾の防衛が米国にとって困難になることを意味する。バイデンの決断が注目されるところだが、これに付け入るかのように、北朝鮮は昨日、中距離弾道ミサイルを発射した。

 北朝鮮の狙いは米朝首脳会談の再開であろうが、バイデン政権にしてみれば、INF全廃条約復活への道筋に水を差された格好であろう。バイデン政権は最大の難局に差し掛かったと言っていい。はたして乗り切れるか?

ウクライナは「民主主義侵略」の一部

2022-01-31 23:39:46 | 日記
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ウクライナは「民主主義侵略」の一部
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   Andy Chang


ウクライナの国境で緊張が高まっている。ロシアがウクライナの国境付近 に10万人規模の部隊を集結させた。アメリカとNATOはロシアがウクライ ナに
侵攻するかもしれない が、もしもロシアがウクライナに侵攻すれば 「重大な代償と結果を招く」と警告し、ロシアに部隊撤収を 要求してい る。しかしロシアは「自国の領内で演習を行なって居る」とアメリカの要 求を拒否した。ロ シア側の要求は「NATOの東方不拡大(ウクライナ、 ジョージアなど)を約束せよ」と言うことだ。そもそもNATOは東西ドイツ が統一した後は解散すべきだったと言うのがロシアの主張である

ウクライナの緊張を更に高めた原因はバイデンが先日の記者会見で「ロシ アのウクライナ侵攻はあり得る、もしもロシアの侵攻が小規模ならアメリ カ側の
報復も小規模」と言っ た失言を補うため、「ロシアの侵攻は本当 だ、5000人の部隊を派遣する用意がある」と失言の上塗りを したからで ある。このバイデン発言には紛争の当事者であるウクライナのゼレンス キー大統領もバイデ ンの過剰反応だと批判した。だがバイデンは更に派 遣部隊の人数を5000人から8500人に引き上げ、ウク ライナにロケットな どの武器弾薬を提供した。ドイツは軍備の代わりにヘルメット5000個を提 供した。 つまり恫喝を二度も三度も繰り返したのはバイデンである。

バイデンは就任以来、一度も自分の失策を改善したことがない。改善しな いばかりか二度、三度と失策を強化する命令を下して失敗を拡大する。ウ クライナ失言、アフガン退 却、国境解放、インフレ、エネルギー政策、 コロナ疫病対策、マスク着用強制命令など、失敗を重ねるだ けで改善し ない。つまりバイデンは智力減退、無能、無策だけでなく頑迷、独裁であ る。ある人はバイ デンが独裁的ではなく彼は黒幕の操り人形にすぎない と言う。操り人形だから黒幕(DS?オバマ?)の 言いなりになっている のかもしれない。

プーチンはバイデンが無能で失策を繰り返すことを熟知しているから引き 下がるはずがない。ロシアの目的はウクライナやジョージア(グルジア) をNATOに参加させないため国 境に軍隊を集結させて武力恫喝をする。ウ クライナに親ロシアまたは中立政権を作りたい。ハッキリ言 えば「アメ リカの民主主義侵略」を防ぎたいのである。

「アメリカの民主主義侵略」とはオバマが大統領になって以来、「世界に 民主主義を推進する」ことを理由にして世界各地で革命を推進し、
親米政 権を作ろうとした政策(陰 謀)である。チュニジアのチューリップ革命 から、リビア、エジプトなどでタリバンに武器を提供し て独裁者を倒し た挙句、タリバンに提供した武器を取り戻そうとして失敗したベンガジ事 件が起きた。 そして次の目標だったリビア革命は失敗した。去年のバイ デンのアフガン総退却は民主化に失敗した続 きであり、ウクライナの NATO加盟も民主主義を理由とした侵略である。民主主義の推進と言いなが らバ イデンの絶対に失敗を認めない態度は独裁そのものだからアメリカ も独裁国と大差はない。

ウクライナの緊張が高まったと言うけれど、ロシアはウクライナに侵攻す るつもりはないと言っている。ロシアと違ってアメリカはウクライナに
武 器を提供し、ウクライナの 米国大使館の撤退を命令した。これはバイデ ンがアフガン退却の大失敗を繰り返さない為とも言える が、ウクライナ に武器を提供した結果、ウクライナ側がロシア側に発砲したらプーチンに ウクライナ侵 攻を正当化する口実を与える。誰が戦争を嗾けているのか は歴然としている。しかもアメリカは戦争 に介入しないし、できない。

ロシアがウクライナに侵攻してもアメリカは介入できない。アメリカには 戦う意思はないしドイツも戦争に反対である。アメリカがウクライナ戦争 に介入すれば戦争が拡大して 収拾がつかなくなる。アメリカには他人の 国の戦争に介入する正当性がないし、アメリカ国民は戦争に 反対であ る。それなのにバイデンはウクライナに武器弾薬を提供し、大使館員の撤 退を命令したのだ。 このようなアメリカの挑発的行は絶対に危険であ る。中国がこの機会を利用して武力で台湾を攻撃する 可能性もある。北 朝鮮はこの数日で6回もミサイル発射を行った。

ウクライナ問題が武力衝突となっても大きな戦争にならないし、アメリカ に出来ることは経済封鎖だけである。それならウクライナに武器弾薬を
提 供するのは無駄なことだ。ロ シアに対する経済制裁は両刃の剣である。 経済制裁がロシアに与える影響は大きいが、同時に欧州や日 本も大きな 影響を受ける。ドイツは多大にロシアの原油や天然ガスに依頼しているの で経済制裁はやり たくない。天然資源制裁の他に、ロシアに対し金融取 引停止をすると世界諸国の金融取引が大混乱を起 こす。だからアメリカ の一存で経済制裁を加えることはできない。つまりロシアに対しては武力 戦争も 経済戦争も困難なのだ。

ウクライナ紛争の元はロシアがウクライナのNATO加盟に反対していること である。アメリカ側とロシア側が平和的に交渉して「ウクライナの民主 化」を中止すればそれで良いの だ。その上でアメリカはロシアと共同で 中国の世界侵略を食い止めるべき、これがアメリカにとって最 善の策で ある。

アメリカのDeep Stateが推進する政策は大きな間違いを犯し続けてきた。 キッシンジャーは中国の民主化に失敗した。イラクの独裁者サダム・フセ インを殺したけれどイラクの 平和と繁栄はなかった。オバマとヒラリー の民主化陰謀で倒したチュニジア、リビア、エジプトの現状 は惨憺たる ものだし、アフガンの大失敗に懲りず、ウクライナでロシアを敵に回して いる。

アメリカが勝手な民主主義侵略で失敗を繰り返している間に、中国は南シ ナ海の7つの島を占領して軍事基地化し、台湾征服を主張し、尖閣諸島を 狙っている。この他にも膨大 な資金と軍事力を使って東南アジアの 国々、インドネシア、南米諸国とアフリカ大陸の戦略的資源を買 収して いる。ロシアも中国の覇権拡張に強い警戒心を持っている。中国の覇権拡 張はロシアにとって大きな脅威である

ロシアと敵対するより中国の覇権拡張を食い止めることが大事である。ア メリカがウクライナ問題でロシアを敵に回せばロシアと中国がグルになっ てアメリカと敵対する。こん なバカな政策は即時中止してロシアと平和 友好を取り戻し、ロシアと共に中国覇権を食い止めるべきで ある



頼清徳副総統、ホンジュラスでハリス副大統領、米国でペロシ議長等と会談   苛立つ中国、米国議会には「台湾防衛」が共通語となっていた

2022-01-31 23:37:40 | 日記
「宮崎正弘の国際情勢解題」 
  令和四年(2022)1月31日(月曜日)
     通巻7203号 
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 頼清徳副総統、ホンジュラスでハリス副大統領、米国でペロシ議長等と会談
  苛立つ中国、米国議会には「台湾防衛」が共通語となっていた
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 2022年1月27日、ホンジュラスで新大統領の就任式が開催された。
左派与党連合のシオマラ・カストロが女性初の大統領となり、日本からは宇都隆史参議院議員も就任式に駆けつけた。式典にはスペイン国王、コスタリカ大統領、アルゼンチン副大統領、ベリーズ副首相等も参列した。

カストロ大統領は中国との関係を重視しているため、台湾は頼清徳副総統を送り込んだ。米国はハリス米副大統領を派遣し、ホンジュラスでは頼清徳副総統と会談した。
ホンジュラスは台湾と外交関係を維持する14ヶ国の一つ。人口僅か一千万人、そのうちの一割は米国で働き、家族へ送金している。この米国への出稼ぎによる本国送金だけでホンジュラスGDPの25%を占める。

 さて焦点は台湾である。米国は政治演出を凝らしたのだ。在台湾の「米国在台湾協会」(事実上の米大使館)ジェームズ・モリアーティ会長はカリフォルニアで頼副総統を出迎えた。

頼は英文名でウィリアム・ライを名乗り、次期台湾総統の最有力候補でもある。米国は経由便であれ、乗換であれ米国ビザを必要とする。入国審査には2時間かかることは日常茶飯だが、頼一行はすぐにホテルに入った。最初の経由地のロサンゼルスでは米上下両院の議員らとオンラインで話し合いをもった。

このオンライン会議には、民主党のエド・マーキー上院議員、議員団を率いて台湾を訪問したマーク・タカノ下院議員ら計17人が同席した。
蕭美琴駐米代表(駐米大使)は、「オンライン会議に出席したすべての議員が台湾問題を懸念している。台湾支持が、米議会の共通言語になっている」と強調した。

頭に血が上ったのは中国だ。
中国外外交部の趙立堅副報道局長は、「中国はいかなる形でも米台の公的交流に断固反対だ」とし、米側へ厳正に申し入れたとした。

 まだ続きがあった。
帰国に際して頼清徳副総統は、こんどはサンフランシスコを経由した。就任式翌日の1月28日に空港に近いハイヤットホテルに陣取り、ペロシ米下院議長と30分のオンライン会談。ペロシ議長は台湾の武漢肺炎対策を評価し、またWHOテドロス事務局長に「台湾が(WHOに)参加すべきだ」と訴えたことを明らかにした。

ペロシはまた「台湾海峡の安全を強く懸念し、台湾との友好政策を推進する」とした。
米国が与野党を問わず、ここまで台湾支援を政治的に演出し、世界にアピールしたことは瞠目に値するだろう。
頼の6日間に及んだ外遊は絶好の外交宣伝となった。